Project/Area Number |
23K00934
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Research Category |
Grant-in-Aid for Scientific Research (C)
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Allocation Type | Multi-year Fund |
Section | 一般 |
Review Section |
Basic Section 03050:Archaeology-related
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Research Institution | Kagoshima University |
Principal Investigator |
石田 智子 鹿児島大学, 法文教育学域法文学系, 准教授 (40624359)
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Project Period (FY) |
2023-04-01 – 2027-03-31
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Project Status |
Granted (Fiscal Year 2023)
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Budget Amount *help |
¥4,550,000 (Direct Cost: ¥3,500,000、Indirect Cost: ¥1,050,000)
Fiscal Year 2026: ¥1,820,000 (Direct Cost: ¥1,400,000、Indirect Cost: ¥420,000)
Fiscal Year 2025: ¥780,000 (Direct Cost: ¥600,000、Indirect Cost: ¥180,000)
Fiscal Year 2024: ¥390,000 (Direct Cost: ¥300,000、Indirect Cost: ¥90,000)
Fiscal Year 2023: ¥1,560,000 (Direct Cost: ¥1,200,000、Indirect Cost: ¥360,000)
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Keywords | 弥生土器 / 外来系土器 / 土器胎土 / 弥生社会 / 墳墓 / 祭祀儀礼 / 地域間交流 / 南部九州 / 弥生時代 / 接触領域 / 社会変化 |
Outline of Research at the Start |
多様な文化要素が複雑に交錯する接触領域である南部九州に視座をおき、外部世界からの新たな情報に対する地域社会の反応のありかたを検討することが本研究の目的である。南部九州は弥生時代の重要遺跡が未報告のため実態が不明なことが多く、後進地域として認識されがちであった。しかし、近年の資料増加や研究の進展にともない、多様な文化要素や情報に柔軟に対応する開かれた地域であり、日本列島および東アジア世界におよぶ広域交流の結節点として重要な役割を果たす場所であることが判明しつつある。南部九州の弥生社会を日本列島史に位置づけることを目指して、重要遺跡の未報告資料を調査し、南部九州の弥生社会の変化プロセスを提示する。
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Outline of Annual Research Achievements |
多様な文化要素が複雑に交錯する接触領域である南部九州に視座をおき、外部世界からの新たな情報に対する地域社会の反応のありかたを検討することが本研究の目的である。南部九州の弥生社会を日本列島史に位置づけることを目指して、重要遺跡の未報告資料を調査し、南部九州の弥生社会の変化プロセスを提示する。2023年度は、新たな弥生土器編年の構築(課題A)、重要遺跡の未報告資料の調査・報告(課題B)を中心に実施した。 課題Aについては、南部九州における近年の弥生時代遺跡の調査成果に関する情報を収集するとともに、外来系土器等から南部九州への影響が考えられる周辺地域の情報を収集し併行関係を整理した。また、周辺地域から南部九州への影響が考えられる土器以外の文化要素(土製勾玉、墳墓、祭祀儀礼等)についても調査を進めることで、多様な位相での交流のありかたを検討した。 課題Bについては、薩摩半島に所在する弥生時代後期を中心とする松木薗遺跡から出土した未報告資料の調査・整理を実施した。資料を保管している南さつま市教育委員会の協力のもと、出土資料の記録カード作成および写真撮影を実施し、データベースを作成した。現時点で約8割完了している。併行して、過去の調査で作成された遺構図および遺物実測図等の図面類を収集し、図面の複写およびデータ化を行った。今後は報告書作成にむけて、実測図作成、写真撮影、製図等の作業を実施予定である。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
主要な調査対象である松木薗遺跡の資料整理を着実に進めることで、今後の発掘調査や報告書作成にむけての計画を検討できる段階に至った。また、南部九州および周辺地域における調査成果の把握についても滞りなく実施している。当初予定していた研究計画通りに進んでいるため、研究目的を十分に達成していると判断した。
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Strategy for Future Research Activity |
松木薗遺跡の出土資料のデータベース作成を完了し、実測図作成や写真撮影、製図などの整理作業に取り組む。併行して、発掘調査の実施にむけて調査計画を策定し、手続きを進める。2024年度以降は土器検討会を開催することで南部九州と周辺地域の関係を検討し、研究者との議論の成果を踏まえて新たな弥生土器編年を構築する予定である。
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