Project/Area Number |
23K00959
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Research Category |
Grant-in-Aid for Scientific Research (C)
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Allocation Type | Multi-year Fund |
Section | 一般 |
Review Section |
Basic Section 03070:Museology-related
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Research Institution | Tokyo University of Agriculture |
Principal Investigator |
宇仁 義和 東京農業大学, 生物産業学部, 教授 (00439895)
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Project Period (FY) |
2023-04-01 – 2026-03-31
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Project Status |
Granted (Fiscal Year 2023)
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Budget Amount *help |
¥4,680,000 (Direct Cost: ¥3,600,000、Indirect Cost: ¥1,080,000)
Fiscal Year 2025: ¥1,560,000 (Direct Cost: ¥1,200,000、Indirect Cost: ¥360,000)
Fiscal Year 2024: ¥1,430,000 (Direct Cost: ¥1,100,000、Indirect Cost: ¥330,000)
Fiscal Year 2023: ¥1,690,000 (Direct Cost: ¥1,300,000、Indirect Cost: ¥390,000)
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Keywords | 資料収集方針 / 資料廃棄 / 資料データベース / フランス博物館 / 検索用メタデータ / 地域博物館 / 収蔵庫 / 命名法 / 廃棄 / 博物館活動 |
Outline of Research at the Start |
地域博物館の主要資料である「民俗資料」について、収集保存と廃棄譲渡の選択指針を議論し、合意形成を行ない、現代的な命名法と検索用のデータセットを構築する。選択指針は情報整理と物品整理の両面から検討し、実際に資料廃棄を検討している博物館で試行する。メタデータは、アイヌ、本土、沖縄の国内3文化の資料で考察し、外国語での表現と普遍化を試みる。成果は学芸員の勉強会で議論し、公開フォーラムやウェブサイトで広範な利用を期待する。フランスと韓国の博物館関係者を召致して博物館と「民俗資料」に関する両国の状況を国内で共有する。本研究は、博物館活動の健全な展開には、資料の取捨選択が必要であるとの仮説の下に行なう。
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Outline of Annual Research Achievements |
1.「民俗資料」収集指針の提案 北海道と長野県の学芸員からの聞き取りをおこなったほか、オホーツク地方の学芸員を集めコレクション情報交換会を実施した。資料収集方針、収蔵庫の状況と寄贈受入書類などの情報収集と共有、可能な範囲でウェブサイトに掲載した。 2.収蔵資料の廃棄と譲渡に関する基準の提示 廃棄事例の収集から、博物館における資料廃棄のきっかけは、収蔵庫移転や統合、自治体合併、この2つが大きな契機であることがわかった。関連して北海道内の廃棄実施自治体の状況視察や廃棄基準の収集をおこなった。 3.検索用メタデータの追求 データベース担当者からの聞き取りとデータベース情報についてオホーツク地方の3館からデータ収集を実施、その他全国の5館でZoomを用いた聞き取り調査を実施した。資料情報の整理では、台帳や資料原簿など館園間での用語の不統一、担当者の認識の差異の大きさが注目された。 4.通文化的な検索名称の考案 これは進みが遅れており、北海道と本州、韓国の展示室キャプションの撮影に留まった。 5.海外博物館での「民俗資料」の扱い 10月に横浜市でフランスの研究協力者を招致したフォーラムを開催、フランスの博物館法や博物館資料の法的位置付けについて理解を深めた。フォーラムの内容はウェブサイトで紹介し報告書も公開した。 6.その他 国立科学博物館産業技術史情報センターの冊子とウェブサイトの記述を元に同センターに照会し、国立産業技術史博物館構想との関係について情報収集した。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
3: Progress in research has been slightly delayed.
Reason
資料廃棄に関しては公開可能情報が少なく、事例収集が進んでも公開が難しく結果の共有が困難なことで成果発表が遅れていることによる。検索用メタデータについても、聞き取り調査可能館園が少数に留まり、一般的な考察に至っていない。
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Strategy for Future Research Activity |
1.「民俗資料」収集指針の提案 内容を「収集指針と保存整理の現状把握」として実施する、当初の予想以上に資料廃棄が行われており、求めるべきは収蔵庫の効率的な使用方法による資料廃棄を予防する方策と考えを改め、その方向での提案を考える。 2.収蔵資料の廃棄と譲渡に関する基準の提示 内容を「廃棄と譲渡に関する事実収集と基準の提示」として実施する。資料廃棄が生じやすい条件を図式化し、将来の資料廃棄を未然に防ぐ方法を考えることにシフトする。また、収集と保存が遅れている日誌や研究者資料についての情報収集に務める。 3.検索用メタデータの追求 データベース聞き取りの中間まとめを学会発表(全日本博物館学会)し、遠隔インタビューを継続する。 4.通文化的な検索名称の考案 内容を「生物種の識別技能と実施環境からの類推による通文化的な検索方法の考案」として進める。民俗資料の区分けと命名に関する学会発表(全日本博物館学会)、沖縄の資料名称収集を実施する。 5.海外博物館での「民俗資料」の扱い 台湾と韓国の博物館法と専門職員、収蔵庫の状況について情報収集を行ない、フォーラムや論文で情報共有する。 その他 国立産業技術史博物館構想による収集資料の所在調査を実施する。
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