インド・スラムの若者と将来像の形成-中等教育の経験がもたらす自己認識に着目して
Project/Area Number |
23K01032
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Research Category |
Grant-in-Aid for Scientific Research (C)
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Allocation Type | Multi-year Fund |
Section | 一般 |
Review Section |
Basic Section 04030:Cultural anthropology and folklore-related
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Research Institution | Hyogo University of Teacher Education |
Principal Investigator |
茶谷 智之 兵庫教育大学, 学校教育研究科, 講師 (20824808)
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Project Period (FY) |
2023-04-01 – 2028-03-31
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Project Status |
Granted (Fiscal Year 2023)
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Budget Amount *help |
¥4,810,000 (Direct Cost: ¥3,700,000、Indirect Cost: ¥1,110,000)
Fiscal Year 2027: ¥1,170,000 (Direct Cost: ¥900,000、Indirect Cost: ¥270,000)
Fiscal Year 2026: ¥780,000 (Direct Cost: ¥600,000、Indirect Cost: ¥180,000)
Fiscal Year 2025: ¥1,170,000 (Direct Cost: ¥900,000、Indirect Cost: ¥270,000)
Fiscal Year 2024: ¥910,000 (Direct Cost: ¥700,000、Indirect Cost: ¥210,000)
Fiscal Year 2023: ¥780,000 (Direct Cost: ¥600,000、Indirect Cost: ¥180,000)
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Keywords | インド / スラム / 若者 / 中等教育 / 自己認識 |
Outline of Research at the Start |
現代インドでは、生活基盤の不安定な若者たちが、経済階層やカーストなど属性の異なる他者と関わりながら、自らの望む将来を構想する動きが見受けられる。本研究は、首都デリーのスラムに暮らす若者が将来像を形成する過程を描写・分析する。その際、異なる属性の若者同士が出会う中等教育の経験に着目し、スラムの若者がその経験を通して生み出す新たな自己認識と、それが職業選択や結婚、生活のあり方など将来の構想にもたらす変化を明らかにする。それを通して、マイノリティの若者の生活基盤を左右する仕組みの解明をめざす。
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Outline of Annual Research Achievements |
2023年度は主に文献調査、フィールドワークの実施、これまで得られたデータを用いた研究発表を行なった。まず文献調査に関しては、インド社会論や若者論に関する文献のレビューを行い、インド若者研究の課題抽出を行なった。8月にはインド・デリーの都市スラムを中心にフィールドワークを実施した。フィールドワークでは、都市スラムに暮らす若者、特に中等教育の経験を有する若者を中心に教育と雇用の接続などに関するインタビューを行なった。加えて若者が働く場での参与観察を実施し、スラムの若者が働く環境について詳細なデータを収集した。またこれまで収集した資料及びデータの整理・分析を進めることで、学会発表を中心に進めることができた。具体的には、6月開催の日本子ども社会学会において中等教育を受けて働き始める10代の若者に関する発表、同月開催の日本比較教育学会において若者が危惧する都市スラム内での噂に関する発表、11月開催の幼年教育実践学会において都市スラムの子どもが関わる教育制度に関する発表を行なった。そして11月開催の国際シンポジウム(Global Youth Dynamics and 'Reality’ Negotiation in East Africa and South Asia: Gender, Diversity, Agency)において、これまでの成果をまとめ、スラムに暮らす若者が経験する中等教育の現状、職業選択の様相、将来像の形成、友人関係や友人と過ごす時間の様相などから、若者の自己像や将来像の形成と中等教育との関連について指摘した。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
予定していた文献調査、1回のフィールドワークを実施することができ、研究発表も行うことができたため。
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Strategy for Future Research Activity |
2024年度に関してもフィールドワークを実施し、参与観察にもとづくデータ収集を行う予定である。また、収集したデータをもとに口頭発表を行い、データの分析を深めていく。
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Report
(1 results)
Research Products
(5 results)