Project/Area Number |
23K01041
|
Research Category |
Grant-in-Aid for Scientific Research (C)
|
Allocation Type | Multi-year Fund |
Section | 一般 |
Review Section |
Basic Section 04030:Cultural anthropology and folklore-related
|
Research Institution | Yamazaki University of Animal Nursing |
Principal Investigator |
新島 典子 ヤマザキ動物看護大学, 動物看護学部, 教授 (70422350)
|
Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
木村 祐哉 ヤマザキ動物看護大学, 動物看護学部, 准教授 (80754803)
|
Project Period (FY) |
2023-04-01 – 2028-03-31
|
Project Status |
Granted (Fiscal Year 2023)
|
Budget Amount *help |
¥1,690,000 (Direct Cost: ¥1,300,000、Indirect Cost: ¥390,000)
Fiscal Year 2027: ¥390,000 (Direct Cost: ¥300,000、Indirect Cost: ¥90,000)
Fiscal Year 2026: ¥390,000 (Direct Cost: ¥300,000、Indirect Cost: ¥90,000)
Fiscal Year 2025: ¥390,000 (Direct Cost: ¥300,000、Indirect Cost: ¥90,000)
Fiscal Year 2024: ¥260,000 (Direct Cost: ¥200,000、Indirect Cost: ¥60,000)
Fiscal Year 2023: ¥260,000 (Direct Cost: ¥200,000、Indirect Cost: ¥60,000)
|
Keywords | ペットロス / 愛玩動物看護師 / 回復支援 / 人と動物のかかわり / 動物看護 / 喪失 / 伴侶動物 / 悲嘆 / 看取り / 支援 |
Outline of Research at the Start |
ペットの看取りの闘病記を収集し、①検索・参照可能な闘病記アーカイブを作り、②欧米と異なる現代日本の悲嘆の新類型を抽出し、複雑性悲嘆の予防や軽減に資する。③ペットの事例の疑似体験を通じ、「重要な他者」喪失への不安軽減を支援でき、④本邦での悲嘆の文化研究ともなる。調査協力を通じ、1)飼い主は自己の喪失体験を語ってカタルシス効果が生じ、複雑性悲嘆の予防・軽減効果が得られる。2)他者との繋がりも創出され、単身・高齢飼い主には社会的孤立の軽減・予防効果が得られる。3)先行不安な飼い主は、他者の闘病経験の疑似体験を通じ、予期悲嘆の予防・軽減をめざせる。4)感染症禍でもバーチャル支援が提供できる。
|
Outline of Annual Research Achievements |
ペットロスの体験談を分類するために、過去の関連研究を集めて読み進めてきた。同時に、これまで新島典子が調査で収集してきた事例データの整理分類を行ってきた。その過程で得られた知見を用いて以下の執筆・出版や発表・講演を行った。 新島典子は猪瀨真莉と共同で「ペットロス回復支援に向けた持続可能なSHG(セルフ・ヘルプ・グループ)の要件の研究」と題し、ヒトと動物の関係学会第30回学術大会(2024年3月3日)にて口頭発表を行った。ペットロスのSHGは、ペットロスのグリーフを抱えるペットと死に別れたり生き別れた元飼い主が自由意思で集まる自助グループで、他の元飼い主の体験談を聞いたり、自らの体験談を語りながら、ナラティブによる回復を目指してゆく場である。営利追求の場ではなくボランタリーな活動の場を維持してゆくことが困難にならないための要件について発表した。 木村祐哉は、愛玩動物看護師が、ペットロスを含め様々な飼育関連経験を有する飼い主とどのように向き合うべきなのかについて実践的なスキルをまとめ、渡邊力生との共著書『愛玩動物看護師 動物病院実習お守りノート』を学窓社より出版した(2024年2月16日)。 新島典子は「人と動物のかかわりが作る社会:これまでとこれから」と題した環境省主催 令和5年度動物愛護週間中央行事 未来へつなぐ人と動物の共生~動物愛護管理法制定50周年シンポジウム(2023年9月23日)に登壇し、ペットロスを体験した飼い主にまた次の飼育を経験してもらうために、どのように社会が支援出来るのかについても言及した。 また新島典子による「ペットロスに備える」という論考が『動物看護』35(9) 31-36に掲載された(2023年9月10日)。これは過去のペットロス関連研究をまとめる過程で得られた知見をもとに書かれたものである。
|
Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
3: Progress in research has been slightly delayed.
Reason
先行研究の収集・整理を行いながら、インタビューガイド作成などの調査準備を進めている。しかし実際の調査に向けて、韓国をはじめとする各協力者との具体的な調整が遅れてしまっている。
|
Strategy for Future Research Activity |
調査準備・実施と並行して、分析結果を最終的にアーカイブ化するために、体験談のアーカイブ化について経験のある詳しい団体の協力も得て教えて頂きながら進めてゆく予定である。
|