Project/Area Number |
23K01078
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Research Category |
Grant-in-Aid for Scientific Research (C)
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Allocation Type | Multi-year Fund |
Section | 一般 |
Review Section |
Basic Section 05020:Public law-related
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Research Institution | Yokohama National University |
Principal Investigator |
板垣 勝彦 横浜国立大学, 大学院国際社会科学研究院, 教授 (50451761)
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Project Period (FY) |
2023-04-01 – 2028-03-31
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Project Status |
Granted (Fiscal Year 2023)
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Budget Amount *help |
¥4,680,000 (Direct Cost: ¥3,600,000、Indirect Cost: ¥1,080,000)
Fiscal Year 2027: ¥650,000 (Direct Cost: ¥500,000、Indirect Cost: ¥150,000)
Fiscal Year 2026: ¥650,000 (Direct Cost: ¥500,000、Indirect Cost: ¥150,000)
Fiscal Year 2025: ¥1,170,000 (Direct Cost: ¥900,000、Indirect Cost: ¥270,000)
Fiscal Year 2024: ¥1,040,000 (Direct Cost: ¥800,000、Indirect Cost: ¥240,000)
Fiscal Year 2023: ¥1,170,000 (Direct Cost: ¥900,000、Indirect Cost: ¥270,000)
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Keywords | 都市法 / 住宅法 / 地方自治法 / 行政法 / 建築基準法 / コンパクトシティ / 道路法 / 下水道法 |
Outline of Research at the Start |
持続可能な都市・住宅システムに対する法的コントロールの手法について、①都市構造の安心・安全の確保、②「選択と集中」のインフラ維持・管理、③都市の不動産流通の促進、④セーフティネットのまちづくりという視点に立って、現行法制を分析し、ドイツや韓国、東南アジアなど諸外国の法制とも比較した上で、実用に耐え得る程度の政策提言ができる程度までに具体的に明らかにする。特に、高度経済成長期に整備されたインフラが続々と耐用年数を迎えて老朽化しており、その維持・管理が喫緊の課題となっている一方、税収は頭打ちとなり地方財政は厳しい状況にある。地方自治法との関係からも、都市のあり方について考察しようと考えている。
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Outline of Annual Research Achievements |
2023年度は、研究の初年度でありながら、今回の研究課題の根幹的テーマである「市場を通じた行政的手法の法的コントロール」を本格的に検討した「住宅市場システムにおける京都市『空き家税』と法定外税の課題」を、横浜法学32巻1号にて公刊した。この論文は、①政策目的の達成と②特別の行政需要への対応という視点を通じて、京都市「空き家税」の多面的な性格を明らかにしたものである。すなわち、①政策目的の達成の視点からみると、「空き家税」とは、「非居住住宅の利用や流通を促進して市内の居住促進による市民生活とまちづくりの活性化を目指す」という政策目的の達成のために(負の)誘導手法としての租税の賦課を行ったものであって、非居住住宅の所有者に対し、「空き家税」を納めるか、あるいは売却・賃貸に付すか、いずれかの選択を迫る1つの手段である。これに対し、②特別の行政需要への対応(財源の確保)という視点からみると、「空き家税」は、道路や上下水道、ごみ処理、防災・防犯など、空き家まわりの生活インフラを維持・管理するための行政コストの財源を確保する必要とともに、別荘やセカンドハウスなどを保有する富裕層の担税力を見込んだ奢侈税としての性格を併有する。今後の課題としては、「空き家税」は法定外普通税として制度設計されたところ、法定外目的税・負担金としての制度設計もあり得たこと、「空き家税」は、実質的にみると、空き家という物件の属性に着目して、条例による固定資産税の上乗せないし不均一課税を容認したものであり、分権改革以降の法定外税の中でもかなり異色であること、かつて所沢市の「空き家条例」が数年のうちに400以上の市町村で制定されたのと同じように「空き家税」も全国に拡大するかといったことなどが挙げられる。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
本研究は、応募者がこれまで取り組んできた住宅法の研究と都市法の研究を有機的に接続して、人口減少・縮小社会における持続的な都市構造のシステムを探究するものである。持続可能な都市・住宅システムに対する法的コントロールの手法について、①都市構造の安心・安全の確保(耐震強度の向上、造成宅地等の安全性の確保、風水害に強い都市の構築)、②「選択と集中」のインフラ維持・管理(指定管理者、PFIなど民間活力の検討)、③都市の不動産流通の促進、管理不全不動産(所有者不明土地、空き家)の解消、④地域包括ケアシステムと連携した「セーフティネットのまちづくり」という視点に立って、現行法制を分析して、実用に耐え得る政策提言ができる程度までに具体的に明らかにする。本年度では、③の視点から「空き家税」について検討を進めることができ、おおむね順調に研究が進展しているといえる。
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Strategy for Future Research Activity |
人口減少・縮小社会における持続的な都市構造のシステムを探究するためには、行政法や地方自治法に関する継続的な研究が欠かせない。持続可能な都市・住宅システムに対する法的コントロールの手法について、①都市構造の安心・安全の確保(耐震強度の向上、造成宅地等の安全性の確保、風水害に強い都市の構築)、②「選択と集中」のインフラ維持・管理(指定管理者、PFIなど民間活力の検討)、③都市の不動産流通の促進、管理不全不動産(所有者不明土地、空き家)の解消、④地域包括ケアシステムと連携した「セーフティネットのまちづくり」という視点に立って、引き続き、必要な文献を読み込むとともに、論文を公刊していくこととしたい。特に②の視点では、研究代表者のライフワークである「保障行政の法理論」の視点をさらに追究していくために、基礎文献をもう一度振り返りながら、積極的に研究成果を公表していくこととする。
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