Project/Area Number |
23K01244
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Research Category |
Grant-in-Aid for Scientific Research (C)
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Allocation Type | Multi-year Fund |
Section | 一般 |
Review Section |
Basic Section 06010:Politics-related
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Research Institution | Meijo University |
Principal Investigator |
高松 淳也 名城大学, 法学部, 教授 (90463314)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
林 昌宏 愛知学院大学, 法学部, 准教授 (00632902)
村上 裕一 北海道大学, 法学研究科, 准教授 (50647039)
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Project Period (FY) |
2023-04-01 – 2027-03-31
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Project Status |
Granted (Fiscal Year 2023)
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Budget Amount *help |
¥4,680,000 (Direct Cost: ¥3,600,000、Indirect Cost: ¥1,080,000)
Fiscal Year 2026: ¥1,430,000 (Direct Cost: ¥1,100,000、Indirect Cost: ¥330,000)
Fiscal Year 2025: ¥1,170,000 (Direct Cost: ¥900,000、Indirect Cost: ¥270,000)
Fiscal Year 2024: ¥910,000 (Direct Cost: ¥700,000、Indirect Cost: ¥210,000)
Fiscal Year 2023: ¥1,170,000 (Direct Cost: ¥900,000、Indirect Cost: ¥270,000)
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Keywords | 公共交通 / 持続可能性 / アクター間関係 / 歴史的経緯 / 空港民営化 / 上下分離 / 観光地域づくり法人 / 新交通システム / 歴史的制度論 / 資源の偏在 |
Outline of Research at the Start |
本研究は日本各地の公共交通の現状を調査・分析することで人口減少、パンデミック、自然災害等の「多重苦」に苛まれ「制度疲労」を起こしている公共交通の持続可能性を高める方策を政治・行政学の観点から明らかにする。具体的には歴史的制度論に依拠して1980年代以降の諸改革が公共交通にもたらした光と影、すなわち効率性の向上やインフラの高度化といった光と財源不足、不採算路線の廃止や事業者の破綻といった影の部分を事例研究により捉え直していく。そして、持続可能性を高めるために最適なリソース(財源、組織、権限、情報)配分のあり方をそれまでの交通手段別の縦割りではなく、社会実態に合った総合的な観点から提示していく。
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Outline of Annual Research Achievements |
本研究は、社会経済の変化や自然災害など「多重苦」に苛まれ「制度疲労」を起こしている日本の公共交通の持続可能性を政治的・行政的にいかに高めていくかを明らかにしていくことを目的としている。 初年度の2023年度は3名全員が出席・報告する研究会をZoomで5回、対面で2回の合計7回開催した。また、9月に中部地方、3月に北海道(道央圏)において現地調査やインタビュー調査を行った。 研究会では各メンバーが関心を持った地域公共交通に関する話題提供を行ったり、9月と3月の現地調査の準備となる報告を行った。本年度は特にこれまでに研究実績のある分野を中心に事例の整理を行っていった。具体的には高松は中部地方の事例、航空規制・空港配置の政策史、林は内航旅客・貨物の現況や関西地方の事例、村上は北海道とフランスの現状比較を中心に事例の整理を進めた。そこでは歴史的経緯、政策決定時の政治状況、自治体の思惑などが明らかになった。 9月の中部地方現地調査では地方私鉄やバス路線、廃止された路線など東海三県(愛知・岐阜・三重)地域公共交通の現状について実地調査を行った。実際に当該地域に赴き路線等の利用状況を調査したことで、地域と公共交通機関との関係性なども明らかにできた。 3月の北海道(道央圏)でのインタビュー調査では国の出先機関、観光機構、インフラの事業者などに対してインタビュー調査を行った。これら関係諸機関へのインタビュー調査により、まさに社会経済状況の変化(悪化)や自然災害に苛まれているいわば「課題先進地域」としての北海道における公共交通の現状と持続可能な今後の在り方について多くの気づきが得られた。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
研究会の開催回数も現地調査についてもおおむね当初の計画通り行えた。 中部地方における調査については、予定通り中山間地域と都市部において実地調査ができた。 北海道(道央圏)における調査については予定よりも早く進捗している。当初計画では1年目は調査先の検討の予定であったが、すでに3月に国交省の出先機関やインフラ事業者等へのインタビュー調査を終えることができた。
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Strategy for Future Research Activity |
2年目である2024年度においては、さらなる事例研究や現地調査を進めるとともに、研究成果を外部発信するための準備を進めていく。 夏に予定している北海道現地調査では、一年目ですでに札幌市を中心とした道央圏におけるインタビュー調査ができたので、北海道の他の地域(例えば道東圏や道北圏)における調査を進める。具体的な訪問先については前年度と同様研究会における議論をもとに、一年目の調査でつながりのできた方々からも助言を受けつつ選定していく。 また、これまでの調査結果を公表する準備を進めていく。まずは本年度中にメンバーが所属する研究会等で報告を行った後、学会報告のプロポーザルを準備する。また、一年目で調査した事例をまとめて紀要等への投稿準備を進める。 以上の研究を円滑に進めるに、本年度も前年度と同様Zoomと対面を併用して合計7回程度の研究会の開催を予定している。
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