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Research on plural multilateralism of China

Research Project

Project/Area Number 23K01270
Research Category

Grant-in-Aid for Scientific Research (C)

Allocation TypeMulti-year Fund
Section一般
Review Section Basic Section 06020:International relations-related
Research InstitutionUniversity of Tsukuba

Principal Investigator

毛利 亜樹  筑波大学, 人文社会系, 助教 (00580755)

Project Period (FY) 2023-04-01 – 2026-03-31
Project Status Granted (Fiscal Year 2024)
Budget Amount *help
¥2,730,000 (Direct Cost: ¥2,100,000、Indirect Cost: ¥630,000)
Fiscal Year 2025: ¥1,040,000 (Direct Cost: ¥800,000、Indirect Cost: ¥240,000)
Fiscal Year 2024: ¥780,000 (Direct Cost: ¥600,000、Indirect Cost: ¥180,000)
Fiscal Year 2023: ¥910,000 (Direct Cost: ¥700,000、Indirect Cost: ¥210,000)
Keywords中国 / 脅威認識 / 中印関係 / チベット自治区 / 同化政策 / 国境政策 / 共産党支配 / ダライ・ラマ / 日中関係 / 国境紛争 / 多国間枠組 / 習近平政権 / 多国間主義 / 中国イニシアチブ / 既存国際制度 / 協調と競争
Outline of Research at the Start

本研究は、経済財政分野を中心に中国が展開する多国間主義の全体像をとらえる。米国主導のリベラル国際秩序での支配的大国・台頭国関係を問う構造的リアリズムや東アジア地域主義を対象とした「抗争的な多国間関係」の研究は、多国間枠組みにおける中国の競争的な意図と行動を分析してきた。これに対し本研究は、中国の有力地域大国へのアプローチに注目しながら、中国と既存の国際制度との競争・協調関係だけでなく、中国の試みる新たな国際制度作りにも注目して、多元的な中国の多国間主義の様相を明らかにする。

Outline of Annual Research Achievements

本研究は、申請時には経済財政分野における中国の有力地域大国へのアプローチに注目し、中国がルールや規範の設定者として推進している多国間主義を検討することを目的としていた。しかし、2023年度の2度のインドでの現地調査を通じ、中国はインドとの共通利益を強調するが、インドでは2020年のガルワン渓谷事件以来中国との多国間・二国間協力を全て停止し活発に中国の脅威を論じていることが分かった。この現実を反映するために本研究は中国はなぜインドとの緊張を高めるのかを理解することから着手することにした。
2024年度は前年度の現地調査で得た知見を活かし共著論文を執筆した。本論文は、中国がチベット国境で村落建設を進めインドを標的にしているというインドに見られる議論に対し、習近平政権によるチベット国境の要塞化はインド対策というより、むしろ中国内外の脅威に対応するための包括的な取組であると指摘した。すなわち、中国がチベット国境を要塞化するのは米国のインド太平洋戦略に関与するインドに対する牽制の部分もあるが、加えて共産党支配の正当性を相対化しうるダライ・ラマの影響力を拒否するための国境監視強化とチベット人同化政策でもあると論じた。2025年8月1日にRoutledge から刊行予定。Aki Sakabe-Mori, "Avoiding the Resonance of Internal and External Threats: China's Fortification of the Border in Tibet," Vindu Mai Chotani ed, The Role of Threat Perceptions in International Relations: Analysing China’s Rise in the Indo-Pacific, Routledge, 2025.

Current Status of Research Progress
Current Status of Research Progress

2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.

Reason

概ね順調に進展している。本研究申請時には経済財政分野の中印の共通利益に関心を持っていたが、2023年度に2度の現地調査を行った結果、2020年のガルワン渓谷事件以降、SCOやBRICSといった多国間枠組みでの協力を含む中国との協力案件を全て停止するインド政府の厳しい対中姿勢に幅広い支持があることが理解できた。中印の共通利益が国境紛争によって阻害されている現状を反映する必要に迫られた申請者は、研究の焦点を中印国境における中国の活動を理解し説明することへシフトさせた。2024年度もインド人専門家との意見交換を続けつつ、その成果を共著論文にまとめた。
共著論文ではなぜ中国が東シナ海と南シナ海の紛争に並行しインドとの国境でも緊張を高めるのかという問いをたて、以下の諸点を明らかにできた。第一に、習近平政権は「総体的安全保障観」という独自の安全保障観のもとで共産党支配を揺るがす国内外の脅威に対応する方針を打ち出しているため、米国のインド太平洋戦略への警戒と中国へのダライ・ラマの影響力の波及を警戒してチベット自治区の国境を要塞化している。第2に、中印の脅威認識に関する学術的な議論ではインドが中国を脅威と認識する一方で中国はインドをそのように見ていないという非対称性が指摘されてきたが、習近平政権のもとではインドが米国のインド太平洋戦略に歩調を合わせパキスタンにおける一帯一路政策を取り巻く環境を悪化させているという議論が増えており、非対称な脅威認識の状況が変わりつつある。
過去2年間の研究により、2020年以来インドとの多国間・二国間枠組みにおける協力案件が停止していても国境紛争での緊張緩和に応じてこなかったことから、中国はインドとの新興国としての共通利益を強調しつつも、インドを新興諸国の共通利益の実現における重要なパートナーとみなしていないことが示唆された。

Strategy for Future Research Activity

2つの方向で研究を進めたい。第1に、中国のインドに対する姿勢と日本に対する姿勢との共通点の考察を深める。共通利益を唱えつつ国境紛争での緊張緩和に応じない中国のインドに対する姿勢は、「戦略的互恵関係」の再構築に合意しつつ尖閣諸島周辺海域での日本に対する示威行動を繰り返していることとに近似している。そこで今年度は、中国が地域大国であるインドと日本をどのように認識しているのか、両国に対する姿勢を決定する共通の枠組みがあるのかという問題に取り組む。おりしも2025年4月に、13年ぶりに周辺工作会議で習近平主席が重要講話を行い、その学習会が繰り返されている。このため周辺工作会議を手掛かりに習近平政権の有力地域大国に対する姿勢を明らかにしたい。
第2に、2024年10月に中印両政府が国境の緊張緩和に合意したことから、多国間・二国間枠組みにおける中印協力が進む状況にあるのかどうかのフォローアップ調査を行う。過去2年間は安全保障分野での調査研究にならざるを得なかったので、今年度は経済財政分野という申請時の関心に即した調査研究が可能であるかどうかを検討する。過去2年の調査研究を通じ、インドではパキスタンにおける中国の一帯一路政策を含む、インド周辺での連結性向上のインフラ整備に強い警戒感を持っていることが分かっている。そこで今年度は、インドと中国における近隣諸国との経済関係に関する文献調査に着手したい。インドに渡航しての調査は、インドとパキスタンの緊張が高まっている現状に鑑み、慎重に判断する。

Report

(2 results)
  • 2024 Research-status Report
  • 2023 Research-status Report

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Published: 2023-04-13   Modified: 2025-12-26  

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