Project/Area Number |
23K01337
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Research Category |
Grant-in-Aid for Scientific Research (C)
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Allocation Type | Multi-year Fund |
Section | 一般 |
Review Section |
Basic Section 07030:Economic statistics-related
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Research Institution | Okayama University |
Principal Investigator |
生川 雅紀 岡山大学, 社会文化科学学域, 准教授 (30588489)
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Project Period (FY) |
2023-04-01 – 2027-03-31
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Project Status |
Granted (Fiscal Year 2023)
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Budget Amount *help |
¥4,290,000 (Direct Cost: ¥3,300,000、Indirect Cost: ¥990,000)
Fiscal Year 2026: ¥1,040,000 (Direct Cost: ¥800,000、Indirect Cost: ¥240,000)
Fiscal Year 2025: ¥1,170,000 (Direct Cost: ¥900,000、Indirect Cost: ¥270,000)
Fiscal Year 2024: ¥1,300,000 (Direct Cost: ¥1,000,000、Indirect Cost: ¥300,000)
Fiscal Year 2023: ¥780,000 (Direct Cost: ¥600,000、Indirect Cost: ¥180,000)
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Keywords | 長期従属性 / 因子モデル / セミパラメトリック推測 |
Outline of Research at the Start |
本研究は、長期従属性を有する次元の大きい時系列データに対する因子モデルを用いた統計的分析において生じうる説明力の弱い共通因子を従属性の観点から判別するとともにその強弱性が許容される実数和分過程を取り入れた柔軟なモデリングに基づくセミパラメトリックアプローチを、実用上重要である共通因子数の推測法と併せて体系的に構築し、実際の経済時系列データの分析へ応用することを目的とする。
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Outline of Annual Research Achievements |
研究課題の基盤となる共通因子と独自要素で構成される因子モデルに対する主成分分析法と長期従属性を表す記憶パラメータのセミパラメトリック推定である局所Whittle法に関する数値シミュレーションに本年度は主に取り組んだ。従属性の観点から共通因子の説明力が強いケースでは上記の二つから構築される2段階セミパラメトリック法が機能する,とくに複数の因子が存在する場合でも共通因子の主成分推定量が直交する点を考慮すればそれらを用いて各記憶パラメータを単変量局所Whittle法で推定でき,さらに各因子に内包される記憶パラメータが共通であれば,単変量に基づく推定量から成る平均は多変量局所Whittle法よりも計算負荷が抑えられ安定するのみならずある条件下で同等の漸近分散を有すること,また,時系列方向に比して個体方向の次元がかなり大きい状況においても推定精度はさほど落ちないことが見出せた。独自要素の従属性が強く共通因子が弱いケースでは主成分推定量の適合度が著しく悪化する上に記憶パラメータ推定量にも強いバイアスが生じうるが,独自要素が含む各記憶パラメータの単変量局所Whittle推定量に関する平均二乗誤差は共通因子の強弱にそれほど影響を受けず,同様に共通の記憶パラメータが想定できる場合には平均化から精度の高い推定量が得られるため,強弱にかかわらず実数フィルタリングによって2段階セミパラメトリックアプローチの改良が見込めることがわかった。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
3: Progress in research has been slightly delayed.
Reason
本研究とも深く関連する延長した前科研課題の方に想定していた以上の時間等を割かねばならない状況となり,本年度の研究計画に関して十分な進捗が見られなかったためである。
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Strategy for Future Research Activity |
数値シミュレーショから示された2段階セミパラメトリックアプローチの特性を踏まえ,そこへ記憶パラメータの推定値を用いた実数フィルタリングを組み込んだ方法の実装化に取り掛かるとともに精度の検証も行い,また,単変量局所Whittle法へと単純化できうる点にも着目することで残差系列を用いた関連する成果を利用しつつ推定量の漸近的な性質の導出に注力する。
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