Project/Area Number |
23K01365
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Research Category |
Grant-in-Aid for Scientific Research (C)
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Allocation Type | Multi-year Fund |
Section | 一般 |
Review Section |
Basic Section 07040:Economic policy-related
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Research Institution | Kyushu Sangyo University |
Principal Investigator |
中村 和敏 九州産業大学, 経済学部, 准教授 (40304084)
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Project Period (FY) |
2023-04-01 – 2026-03-31
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Project Status |
Granted (Fiscal Year 2023)
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Budget Amount *help |
¥4,290,000 (Direct Cost: ¥3,300,000、Indirect Cost: ¥990,000)
Fiscal Year 2025: ¥1,170,000 (Direct Cost: ¥900,000、Indirect Cost: ¥270,000)
Fiscal Year 2024: ¥1,560,000 (Direct Cost: ¥1,200,000、Indirect Cost: ¥360,000)
Fiscal Year 2023: ¥1,560,000 (Direct Cost: ¥1,200,000、Indirect Cost: ¥360,000)
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Keywords | インドネシア / 労働市場 / 賃金格差 / マレーシア |
Outline of Research at the Start |
民族や宗教などの多様性は、その社会に新たな発想をもたらすことを通じてイノベーションや競争力強化に寄与する可能性を持っている一方で、排他性を高めて社会の衝突・摩擦を生じさせる要因にもなりえる。本研究は、東南アジアに位置するインドネシアとマレーシアを事例としながら、民族や宗教などの点における多様性が、労働市場においてどのようなメカニズムで賃金格差を生じさせているのかについて、「Blinder=Oaxaca流の差別」の概念に基づいた分析を行う。
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Outline of Annual Research Achievements |
2023年度は、主として本研究に関連する文献のサーベイ、資料収集、学会での研究発表、そして論文の執筆・投稿を行った。文献サーベイでは、特に本研究で用いる統計的手法であるBlinder=Oaxaca分解について、理論面と実証面における研究を調査し、近年の研究動向について確認を行った。 また文献サーベイの結果を踏まえながら、Blinder=Oaxaca分解の手法を用いた応用例として、中国の事例を取り上げ、戸籍により労働市場が分断されている状況を明らかにした。そして、地域農林経済学会の国際ワークショップ(The Association for Regional Agricultural and Forestry Economics, The 7th International Workshop)で研究報告し、そこで得られたコメントを基にして、第73回地域農林経済学会大会での研究発表も行った。現在、これらの研究報告をベースにした論文を投稿した結果、条件付き採択との判定が得られており、掲載に向けて改訂作業を行っている。 本研究のインドネシアにおける分析対象地域は、インドネシア国内の移住政策により、地元民と宗教の異なる移住民が多く、それが宗教紛争の背景となっている。そこで、インドネシア政府の移住政策に関する研究も実施し、ディスカッションペーパーとして発刊した。 資料収集は、インドネシア中央統計庁の統計調査の調査票を精査し、労働統計(Indonesian Labor Force Survey)と所得統計(ST2013 Survei Pendapatan Rumah Tangga Usaha Pertanian)の購入を行った。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
3: Progress in research has been slightly delayed.
Reason
インドネシアにおける研究協力者とのスケジュール調整を試みたものの折り合わず、現地訪問は2024年度に延期することになった。また、インドネシア中央統計庁に、本研究で用いるデータの利用可能性について問い合わせることを試みたが、データ購入のシステムが長期のメンテナンス期間に入り、インドネシア中央統計庁のスタッフとのコミュニケーションが進まなかった。これらのことから、予定よりもやや遅れている。
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Strategy for Future Research Activity |
2024年度の前半期においては、インドネシアのマルク州アンボン市で、研究協力者からの協力を得ながら、現地でヒアリング調査と資料収集を実施する予定である。その後、それらの成果を踏まえながら、統計分析を行っていく予定である。 秋季に開催される国内学会での研究発表を行うことを目指して、研究を進めていきたい。
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