Project/Area Number |
23K01412
|
Research Category |
Grant-in-Aid for Scientific Research (C)
|
Allocation Type | Multi-year Fund |
Section | 一般 |
Review Section |
Basic Section 07040:Economic policy-related
|
Research Institution | Ritsumeikan University |
Principal Investigator |
紀國 洋 立命館大学, 経済学部, 教授 (90312339)
|
Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
友田 康信 大阪経済大学, 経済学部, 教授 (30437280)
大堀 秀一 関西大学, 総合情報学部, 教授 (70378959)
|
Project Period (FY) |
2023-04-01 – 2026-03-31
|
Project Status |
Granted (Fiscal Year 2023)
|
Budget Amount *help |
¥2,080,000 (Direct Cost: ¥1,600,000、Indirect Cost: ¥480,000)
Fiscal Year 2025: ¥650,000 (Direct Cost: ¥500,000、Indirect Cost: ¥150,000)
Fiscal Year 2024: ¥650,000 (Direct Cost: ¥500,000、Indirect Cost: ¥150,000)
Fiscal Year 2023: ¥780,000 (Direct Cost: ¥600,000、Indirect Cost: ¥180,000)
|
Keywords | 物理的耐久性 / 価値寿命 / 循環型経済 / 計画的陳腐化 / 長寿命化 / 中古市場 / 修理する権利 |
Outline of Research at the Start |
循環型経済への移行が世界的な課題となっている中、耐久財生産者が行う「計画的陳腐化(Planned Obsolescence)」に対する批判が高まりつつある。従来の計画的陳腐化の理論研究のほとんどが、製品の「物理的耐久性(物理的寿命)」に着目したものであり、「使用寿命」については、理論的にはほとんど論じられていない。そのため、本研究課題では、「使用寿命に影響する要因間の関係」に着目しつつ、「耐久財生産者の使用寿命に関わる製品戦略(物理的寿命の設定も含む)」と「循環型経済に資する耐久性政策」が「使用寿命」にどのように影響するかを理論的に明らかにする。
|
Outline of Annual Research Achievements |
循環型経済への移行が世界的な課題となっている中、生産者が行う計画的陳腐化に対する批判が高まりつつあり、EUなどでは、製品寿命の規制が導入されようとしている。これに対し、計画的陳腐化に関するこれまでの学術研究のほとんどが製品の「物理的耐久性(物理的寿命)」に着目したものであり、「製品が消費者に利用される期間という意味での寿命」(以下「価値寿命」と呼ぶ)については、理論的にほとんど論じられていない。 そのため、本研究課題は、製品の「耐久性」について、物理的側面だけではなく、「価値寿命」(製品が消費者に利用される期間という意味での寿命)の側面から理論的な分析を行うとともに、耐久財に関する製品寿命の規制のあり方について検討することを目的としている。 2023年度については、研究分担者と協力しながら、「製品寿命」と「価値寿命」に関する学術文献のサーベイを行うとともに、消費者の心理的側面を考慮に入れた耐久財選択理論モデルの検討を始めた。モデルの設計に当たっては、「消費者と生産者の主観的割引率の相違」、「生産者側のみならず、消費者側が直面する時間的非整合性問題」、「価値寿命を考慮に入れた計画的陳腐化」の論点から検討を行った。 2023年度に、循環経済を考慮に入れた計画的陳腐化に関するサーベイ論文として、大堀秀一・紀國洋・友田康信「循環経済における製品寿命に関する理論的一考察」を執筆し、査読付き和文学術雑誌への投稿を行ったところである。現在は、その採否の結果報告を待っているところである。
|
Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
学術研究のサーベイおよびモデル論文の作成が進んでいる。研究分担者とは頻繁に打ち合わせを行い、論文のアイデアのストックを十分に蓄えることができた。政府機関等へのヒアリング調査が十分ではなかった点以外は、おおむね順調に進んでいる
|
Strategy for Future Research Activity |
2023年度に検討した理論モデルの精緻化を図るとともに、製品寿命規制に関する世界的動向の調査を実施する。特に、EUにおける法規制の検討状況を調査するために、各国政府機関等にヒアリングを行う。実態調査で得られた知見をモデル分析に反映させる。また、国内外の学会において研究成果を報告し、海外の査読付き学術雑誌への投稿を積極的に行う。
|