地方公共サービス効率化に向けた実用的な組み合わせ最適化のモデル構築
Project/Area Number |
23K01435
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Research Category |
Grant-in-Aid for Scientific Research (C)
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Allocation Type | Multi-year Fund |
Section | 一般 |
Review Section |
Basic Section 07050:Public economics and labor economics-related
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Research Institution | Nagoya Institute of Technology |
Principal Investigator |
川崎 雄二郎 名古屋工業大学, 工学(系)研究科(研究院), 准教授 (50708352)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
三木 潤一 東北公益文科大学, 公私立大学の部局等, 教授 (70609966)
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Project Period (FY) |
2023-04-01 – 2028-03-31
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Project Status |
Granted (Fiscal Year 2023)
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Budget Amount *help |
¥4,550,000 (Direct Cost: ¥3,500,000、Indirect Cost: ¥1,050,000)
Fiscal Year 2027: ¥780,000 (Direct Cost: ¥600,000、Indirect Cost: ¥180,000)
Fiscal Year 2026: ¥650,000 (Direct Cost: ¥500,000、Indirect Cost: ¥150,000)
Fiscal Year 2025: ¥650,000 (Direct Cost: ¥500,000、Indirect Cost: ¥150,000)
Fiscal Year 2024: ¥650,000 (Direct Cost: ¥500,000、Indirect Cost: ¥150,000)
Fiscal Year 2023: ¥1,820,000 (Direct Cost: ¥1,400,000、Indirect Cost: ¥420,000)
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Keywords | 行財政効率化 / 救急車配置 / 観光政策 / コンパクトシティ / 組合せ最適化 |
Outline of Research at the Start |
近年の我が国においては,地方自治体における行財政効率化が喫緊の課題であり,それを進めるにあたって各種の公共サービスの効率化は不可欠である.効率化の議論にあたっては,数理モデルに基づいた分析を実施することが一つの有効な手段であり,多くの公共サービスに対して組み合わせ最適化の理論が貢献する余地は大きいと考えられるが,いまだ各種サービスの実情に即したモデル設計が進んでいない.そこで,本研究では,公共サービスの実態に見合った組み合わせ最適化のモデルを構築し,現実のサービスへ活用することを検討する.現実の様々な公共サービスが抱える諸問題を数理的に分析し,具体的な解決策を提案することが本研究の目標である.
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Outline of Annual Research Achievements |
1年目となる今年度においては、3つの様々な研究テーマについて成果が見られた。 1つ目は、救急サービスの効率化のための救急車(および救急隊)配置問題に関する研究である。これまでに蓄積されていた知見に基づき、救急車が別の事案への対応を終えた直後から(消防署に戻ることなく)新たな事案に出動できるとしたモデルの改良案についてシミュレーションを行い、その結果をオペレーションズリサーチ分野における研究会での講演で発表した。 2つ目は、観光政策での資源配分の最適化を念頭に置いた、一都市での観光客の移動傾向を分析する手法の検討である。この研究では、観光客の移動経路データに対し、一般にヘルムホルツ=ホッジ分解と呼ばれるベクトル解析の手法をグラフ理論に応用したもの(組合せホッジ分解)を適用して観光客全体が各観光地を訪問する順序および各観光地の位置づけ(域内観光の出発地、中継地、終着地など)を明らかにすることができるかを検証した。山形県酒田市における観光アンケートの回答データを用いて中心性指標に基づいた分析結果と比較したところ、おおむね同様の結果が得られたが、各地点からの移動先の違いにより強く影響を受けることが分かった。この成果は応用数理分野の国際会議において発表した。 3つ目は、山形県酒田市における都市機能の集約(コンパクトシティ化)を検討するための実証分析である。都市規模に関係する公共サービス(公共施設、公園、ごみ収集など)の費用を町丁・字ごとに推計し、各サービスにかかる住民1人あたりのコストが市の中心から離れるほど高くなることを示した。この結果をまとめた論文は現在学術雑誌に投稿中である。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
初年度から3つのテーマについて研究成果が得られ、それらを発表することができている。
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Strategy for Future Research Activity |
救急車の最適配置に関する研究については、メタヒューリスティックスの手法を用いた近似解法の検討を進めていく予定である。また、コンパクトシティ化の検討に関しては、住民の公平性に関する議論が必要であると考えている。これらの分析や議論を加速化する方策として、関連分野の専門家と連携して研究を進めていくことを計画している。
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Report
(1 results)
Research Products
(3 results)