| Project/Area Number |
23K01445
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| Research Category |
Grant-in-Aid for Scientific Research (C)
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| Allocation Type | Multi-year Fund |
| Section | 一般 |
| Review Section |
Basic Section 07050:Public economics and labor economics-related
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| Research Institution | Nanzan University |
Principal Investigator |
岸 智子 南山大学, 経済学部, 教授 (30234206)
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| Project Period (FY) |
2023-04-01 – 2026-03-31
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| Project Status |
Granted (Fiscal Year 2024)
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| Budget Amount *help |
¥2,730,000 (Direct Cost: ¥2,100,000、Indirect Cost: ¥630,000)
Fiscal Year 2025: ¥1,170,000 (Direct Cost: ¥900,000、Indirect Cost: ¥270,000)
Fiscal Year 2024: ¥650,000 (Direct Cost: ¥500,000、Indirect Cost: ¥150,000)
Fiscal Year 2023: ¥910,000 (Direct Cost: ¥700,000、Indirect Cost: ¥210,000)
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| Keywords | デジタルスキル / 高齢者 / 就業 / 研修 / パネルデータ / 多項ロジットモデル / 固定効果モデル / 高齢者の就業 / パネルデータ分析 / 国際比較 / 教育・訓練 |
| Outline of Research at the Start |
高齢者の技能・知識、とくにデジタルスキルの現状を明らかにし、また高齢者に新しい技能や知識を学ぶ機会が開かれているかどうか、そして高齢者のデジタルスキル等が再就職や就業継続などに役立っているかどうかについて分析する。EUと日本のデータを用いて比較分析を行うことで、国境を超えた高齢者特有の問題と、国によって異なる労働市場の在り方の影響とを明らかにする。分析方法としては処置効果分析、「差分の差」分析や捜査変数法などを考えている。申請者はすでに、EUのパネルデータであるSHAREを用いた分析を始めている。
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| Outline of Annual Research Achievements |
本研究の目的は、高齢者のデジタルスキルが就業にどのような影響を及ぼしているかを明らかににし、国際比較を行うことにあった。2024年度および2025年度においてはこの目的に沿って、日本については慶應義塾大学のパネルデータである「日本家計パネル調査」の2019年から2022年版を用い、外国についてはEUのパネルデータSurvey of Health, Ageing and Retirement in Europe 2017年から2019年版を用いた計量分析を行い、以下のような結果を得ている。 (1)日本のデータを用いた分析では、高齢者(60歳以上75歳未満)のデジタルスキル、とくに表計算やプログラミングのスキル自体は就業(自営業、非正規就業、正規就業)に影響を及ぼさないことが明らかになった。 (2)日本のデータを用いた分析では、女性に限り、デジタルスキルの研修を受けることが翌年の就業にプラスの効果を及ぼすことが明かになった。男性に関してはそのような効果は見られなかった。 (3)EUのデータを用いた分析では、高齢者のデジタルスキル(の自己評価)もその研修も就業にプラスの効果を及ぼしていた。 以上のような研究成果を、2024年7月と2025年3月に国際学会で報告した。2025年6月には別の国際学会で報告、9月に国内学会でも報告し、その後論文を改訂し、英文のジャーナルに投稿する予定である。日本のデータでは、デジタルスキルが細かく定義され測定されているが、EUのデータでは、デジタルスキルが本人の自己評価に基づいている。そのため、厳密な意味での比較研究になっていない。EUに関しては、国際成人力調査など、異なるデータで再度分析を行う予定である。
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| Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
(1)本研究の目的は、高齢者のデジタルスキルが就業にどのような影響を及ぼしているかを明らかににし、国際比較を行うことにあった。日本およびEUのデータを用いた計量分析は、ほぼ完成しており、あとは分析結果の頑健性をチェックするのみである。ただし、日本側のデータをEU側のデータとでデジタルスキルの定義が異なるため、EU側については異なるデータ(すでに取得済み)を用いて追加的な分析を行う予定である。 (2)本研究の成果は、すでに国内の研究会で報告の後2つの国際学会で報告し、2025年度中に国際学会で三度目の報告の予定である。報告の原稿は完成しており、学会終了後に英文ジャーナルへの投稿を予定している。 (3)追加的な分析の成果は、国内の紀要(査読付き)への投稿を予定している。
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| Strategy for Future Research Activity |
2025年3月に開催された国際学会(International Association for Research in Income and Wealth)で討論者から (1) 高齢者をいくつかの年齢区分(たとえば60歳台と70歳台)に分けて分析し、比較する必要がある、(2) デジタルスキルが勤労収入に及ぼす効果も分析対象としてはどうか、(3) 別のデータ(国際成人力調査など)にも同じような調査項目があるので、追加的な分析を行って、これまでの分析結果と比較する必要がある、(4) 高齢男性と高齢女性の職業分布が大きく異なることに注目して分析を行う必要がある などのコメントを受けた。これらのコメントを参考に、現在、分析を追加し論文を加筆修正している。加筆修正を5月末までに終え、6月に別の国際学会で報告し、9月には国内の学会でも報告の予定である。その後論文を再度改訂し、投稿する予定である。主な分析結果を査読付きの国際的なジャーナルに、副次的な分析結果を国内のジャーナルに投稿することを考えている。
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