表象を契機とした組織行為に関する理論的・実証的研究
Project/Area Number |
23K01519
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Research Category |
Grant-in-Aid for Scientific Research (C)
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Allocation Type | Multi-year Fund |
Section | 一般 |
Review Section |
Basic Section 07080:Business administration-related
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Research Institution | Showa Women's University |
Principal Investigator |
高木 俊雄 昭和女子大学, 生活機構研究科, 教授 (80409482)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
高橋 正泰 明治大学, 研究・知財戦略機構(駿河台), 研究推進員(客員研究員) (10154866)
四本 雅人 長崎県立大学, 経営学部, 准教授 (90547796)
鈴村 美代子 成蹊大学, 経営学部, 助教 (90804493)
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Project Period (FY) |
2023-04-01 – 2026-03-31
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Project Status |
Granted (Fiscal Year 2023)
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Budget Amount *help |
¥3,770,000 (Direct Cost: ¥2,900,000、Indirect Cost: ¥870,000)
Fiscal Year 2025: ¥1,170,000 (Direct Cost: ¥900,000、Indirect Cost: ¥270,000)
Fiscal Year 2024: ¥1,300,000 (Direct Cost: ¥1,000,000、Indirect Cost: ¥300,000)
Fiscal Year 2023: ¥1,300,000 (Direct Cost: ¥1,000,000、Indirect Cost: ¥300,000)
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Keywords | 表象 / 翻訳 / 社会物質性 / 正統性 |
Outline of Research at the Start |
本研究では、近年の新制度派組織論やアクター・ネットワーク理論において議論がなされ、また前回科研において新たな課題として発見された組織におけるディスコースやシンボル等を通じて対象物を表象する組織の行為に着目する。この「表象」を検討することにより、これまで組織研究において議論がなされてきた正統性(legitimacy)、社会物質性(socio-materiality)に関する理論研究や、戦略、技術、高信頼性、ブラック企業といった経営現象について、なぜそれらが生じたのか、そしてそれらがどのように利用されるのかについて検討することが可能になると考える。
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Outline of Annual Research Achievements |
本研究では、近年の新制度派組織論やアクター・ネットワーク理論において議論がなされてきている組織におけるディスコースやシンボル等を通じて対象物を表象する組織の行為に着目する。この「表象」を検討することにより、これまで組織研究において議論がなされてきた正統性(legitimacy)、翻訳(translation)、社会物質性(socio-materiality)に関する理論研究や、戦略、技術、高信頼性、ブラック企業といった経営現象について、なぜそれらが生じたのか、そしてそれらがどのように利用されるのかについて検討することが可能になると考えている。そのうえで本研究では、次の3つの研究課題を設定し実行することとなっている。「課題1:表象が組織研究においてどのように展開されてきたのか」、「課題2:経営学および企業の経営実践において「戦略」、「技術」、「信頼性」、そして「ブラック企業問題」という表象が、実務家及び研究者によっていかに戦略的に用いられてきたのか」、「課題3:「表象としての組織」の新たな組織モデルの構築」 2023年度は、この課題1に対して研究を行った。具体的には、まず「表象」とBlumerが提唱したシンボリック相互作用論や組織シンボリズムに代表されるようなシンボルと何が異なるのか、またそれらでは何が不十分なのかという点から検討を行った。そして、「表象」という概念を用いることでシンボリズムなどでは十分に語ることができなかった、いかに表象が生成され用いられるかについて明らかにしていった。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
研究計画調書で提出した通りの進捗となっているため、(2)おおむね順調に進展している、と判断している。
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Strategy for Future Research Activity |
2024年度は、先に示した課題2「経営学および企業の経営実践において「戦略」、「技術」、「信頼性」、そして「ブラック企業問題」という表象が、実務家及び研究者によっていかに戦略的に用いられてきたのか」について、企業を対象としたインタビュー調査および資料収集・分析を行う。具体的な対象としては、研究代表者が前回科研の際に調査を行ったICT企業のライン・マネジャー、技術者に加え、鉄道車両整備会社従業員および経営者を対象として実施する。また、インタビューでは主に、現実の場面でどのように「戦略」という表象が用いられているかということである。実務家が「戦略」を用いる際、どのような目的がその背景には存在し、どのように戦略論を自身の行為の根拠づけとし、そしてそれが契機となる行為が生じたのかということである。 また2025年度は、課題3:「表象としての組織」の新たな組織モデルの構築の問いを設定している。課題2で示した通り、表象をきっかけとした実践的な行為を含めた研究アプローチについて示すことと同時に「表象としての組織」の新たな組織モデルについても示す。そこでは単に表象をきっかけとした多様な行為が生じるだけでなく、表象をきっかけとした正統性獲得行為、さらにその正統性を無効化する活動についても記述することができるということを論述することで、理論的な貢献もできると考えている。
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Report
(1 results)
Research Products
(13 results)