Project/Area Number |
23K01560
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Research Category |
Grant-in-Aid for Scientific Research (C)
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Allocation Type | Multi-year Fund |
Section | 一般 |
Review Section |
Basic Section 07080:Business administration-related
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Research Institution | Shizuoka University of Art and Culture |
Principal Investigator |
高島 知佐子 静岡文化芸術大学, 文化政策学部, 教授 (70590404)
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Project Period (FY) |
2023-04-01 – 2027-03-31
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Project Status |
Granted (Fiscal Year 2023)
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Budget Amount *help |
¥4,680,000 (Direct Cost: ¥3,600,000、Indirect Cost: ¥1,080,000)
Fiscal Year 2026: ¥1,300,000 (Direct Cost: ¥1,000,000、Indirect Cost: ¥300,000)
Fiscal Year 2025: ¥910,000 (Direct Cost: ¥700,000、Indirect Cost: ¥210,000)
Fiscal Year 2024: ¥1,040,000 (Direct Cost: ¥800,000、Indirect Cost: ¥240,000)
Fiscal Year 2023: ¥1,430,000 (Direct Cost: ¥1,100,000、Indirect Cost: ¥330,000)
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Keywords | 伝統工芸 / 産地 / 後継者育成 / 後継者 / 技 / 職人 / 小規模産地 |
Outline of Research at the Start |
伝統工芸を取り巻く環境は厳しい状況にあり、特に日本の伝統工芸の多くを占める小規模産地・事業者の存続は難しさが増していると言われる。しかし、一部には職人自らが海外展開を担い、複数職人による伝統的技法の復活や原材料生産への着手などを通して、規模の拡大を目指すのではない独自の形で存続を実現させる動きが見られる。本研究は、分業構造がなくなりつつあるような小規模産地・事業者の職人活動に着目し、複数産地でのフィールドワークを通して、産地・事業者の存続を可能にする職人活動の変容と職人の成長を促す要因を明らかにする。
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Outline of Annual Research Achievements |
2023年度は、刃物と手漉き和紙産地に関する先行研究、海外の工芸に関する先行研究を整理するとともに、昨年度から継続して行なってきた工芸研究の成果の一部を国際学会、研究ノートで発表した。加えて、産地規模の大きい傾向にある刃物、従来から他の工芸に比べて産地規模の小さい和紙のほか、産地規模が急速に縮小している漆器の産地を調査した。その結果、刃物、和紙、漆器では、産地内分業構造や問屋の役割、後継者育成の方法が異なることがわかった。特に、漆器の調査からは、産地における美術品としての工芸の存在を考慮して、分析を進める必要があることがわかった。また、後継者育成において、美術品としての工芸の生産が盛んな産地では、制度的には産地ではなく、漆芸の後継者育成に重きが置かれている状況も見えた。 これらの調査活動のほか、品目別に異なる状況にある工芸の全体像を描くために(これは過去の研究から見えた課題)研究会をオンライン、対面で計3回開催し、海外発信、地域経済、職人の技など、多様な観点から伝統工芸を捉え、議論していく活動を開始した。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
一部、当初の予定にはなかった調査や活動を含むが、研究成果の公開、調査、研究会開催と概ね計画通りに進んでいる。
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Strategy for Future Research Activity |
2023年度までの調査・研究を踏まえて、2024年度は研究の一部を国際学会で発表するとともに、論文にまとめ学会誌等に投稿する予定である。このほか、2023年度から引き続き、海外の工芸に関する先行研究の整理を進める、加えて、伝統工芸に関する研究会も開催し、多様な視点からの議論を通し伝統工芸の全体像を描くことにつながる研究活動を行う。
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