Project/Area Number |
23K01606
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Research Category |
Grant-in-Aid for Scientific Research (C)
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Allocation Type | Multi-year Fund |
Section | 一般 |
Review Section |
Basic Section 07080:Business administration-related
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Research Institution | Kobe University |
Principal Investigator |
藤川 なつこ 神戸大学, 海事科学研究科, 准教授 (30527651)
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Project Period (FY) |
2023-04-01 – 2028-03-31
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Project Status |
Granted (Fiscal Year 2023)
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Budget Amount *help |
¥4,680,000 (Direct Cost: ¥3,600,000、Indirect Cost: ¥1,080,000)
Fiscal Year 2027: ¥650,000 (Direct Cost: ¥500,000、Indirect Cost: ¥150,000)
Fiscal Year 2026: ¥1,170,000 (Direct Cost: ¥900,000、Indirect Cost: ¥270,000)
Fiscal Year 2025: ¥520,000 (Direct Cost: ¥400,000、Indirect Cost: ¥120,000)
Fiscal Year 2024: ¥1,170,000 (Direct Cost: ¥900,000、Indirect Cost: ¥270,000)
Fiscal Year 2023: ¥1,170,000 (Direct Cost: ¥900,000、Indirect Cost: ¥270,000)
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Keywords | サプライチェーン / レジリエンス / 共創メカニズム / 社会ネットワーク / リスクマネジメント / 高信頼性ネットワーク / ネットワーク |
Outline of Research at the Start |
エネルギーを安定供給するためにはサプライチェーンのマネジメントが求められているが、複雑かつグローバルなサプライチェーンのレジリエンスを企業単体で高めることはもはや困難といえる。組織間の連携だけでなく、消費者も含めた多様なステークホルダーとの信頼関係を構築する共創パラダイムのもとでのサプライチェーンの構築・マネジメントが不可欠である。したがって本研究では、水素エネルギーのサプライチェーンを調査対象とし、サプライチェーンのレジリエンスを高める共創メカニズムを解明していく。
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Outline of Annual Research Achievements |
本研究では、水素エネルギーのサプライチェーンを調査対象とし、サプライチェーンのレジリエンスを高める共創メカニズムを解明すべく、研究を進めている。 研究実施の初年度である2023年度は、理論研究に主軸を置き、先行研究のレビューを通じて社会ネットワークにおける共創の信頼構造とレジリエンスに関する理論的枠組を構築することを目標に研究を行った。第1に、共創関係の構築において鍵となる信頼に焦点をあて、組織化における信頼の機能と逆機能を①リスクの受容と②リスクの生産・分配の両側面から考察を行った。この研究は経営学史学会第31回全国大会での発表という研究成果につながった。第2に、ノーマル・アクシデント理論から高信頼性組織、さらに高信頼性ネットワークへと至る理論的発展の系譜を示し、リスクを社会ネットワークでマネジメントする必要性を検討した。この研究は2024年度組織学会年次大会での学会発表という研究成果につながった。第3に、システムの存続と発展において求められる信頼性と正当性の概念を統合的に考察することで、技術的環境への適応と制度的環境への適応をシステムが両立する必要性を明示した。この研究は愛知学院大学論叢経営学研究第33巻に論文掲載されるという研究成果につながった。 以上のように、2023年度の研究を通じて、社会ネットワークにおいて共創の信頼構造が成立するための条件ならびに信頼とリスクの関係の解明が進められた。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
2023年度の研究では、理論研究に主軸を置き、先行研究のレビューおよび事例研究を通じて、①組織化における信頼の機能と逆機能、②社会ネットワークにおけるリスクのマネジメントならびに③信頼性と正当性の関係を考察した。これらの研究内容は、国内学会での発表および論文の掲載という研究成果を残した。 以上のように、2023年度の研究を通じて社会ネットワークにおいて共創の信頼構造が成立するための条件の解明を進めることができたが、他方で次年度に実施予定の水素サプライチェーンに関するインタビュー調査および事例の比較に向けた準備という点では課題を残していることから、研究達成度は「おおむね順調に進展している」と自己評価した。
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Strategy for Future Research Activity |
本研究は、5年の期間をかけてサプライチェーンのレジリエンスを高める共創メカニズムを探究する。 研究実施の2年目である2024年度は、インタビュー調査および事例研究を通して企業とステークホルダーの共創がサプライチェーンの社会ネットワークにどのような影響を及ぼすのかについて分析するとともに、社会ネットワークにおいて共創の信頼構造が成立するための条件について解明を進める。
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