Project/Area Number |
23K01658
|
Research Category |
Grant-in-Aid for Scientific Research (C)
|
Allocation Type | Multi-year Fund |
Section | 一般 |
Review Section |
Basic Section 07090:Commerce-related
|
Research Institution | Nihon University |
Principal Investigator |
河股 久司 日本大学, 商学部, 講師 (30879804)
|
Project Period (FY) |
2023-04-01 – 2026-03-31
|
Project Status |
Granted (Fiscal Year 2023)
|
Budget Amount *help |
¥4,680,000 (Direct Cost: ¥3,600,000、Indirect Cost: ¥1,080,000)
Fiscal Year 2025: ¥1,300,000 (Direct Cost: ¥1,000,000、Indirect Cost: ¥300,000)
Fiscal Year 2024: ¥1,950,000 (Direct Cost: ¥1,500,000、Indirect Cost: ¥450,000)
Fiscal Year 2023: ¥1,430,000 (Direct Cost: ¥1,100,000、Indirect Cost: ¥330,000)
|
Keywords | 群化 / 製品陳列 |
Outline of Research at the Start |
本研究は、製品陳列における「群化」が消費者の製品態度や購買行動に与える影響を検討するものである。「群化」とはまとまりの知覚を生起させる要因である。これまで、製品陳列を対象とした研究の多くは、陳列された製品群の中から単一の製品を選択することを目的としており、1つ1つの製品を目立たせることで、製品間比較を容易にし、単一の製品に対する選択満足を高めることに注目してきた。 一方、複数の製品の購入については議論の余地があり、「群化」により、消費者の複数の製品が購買される可能性がある。そこで、本研究ではこの点に着目し、複数製品のまとまりを知覚させることで、複数の製品のまとめ買いを訴求できるかを検討する。
|
Outline of Annual Research Achievements |
本研究は、ゲシュタルト心理学で述べられている群化に注目し、製品陳列における群化による消費者の購買行動の変化を検討するものである。これまで、製品間の距離が狭くなるにつれて当該製品のまとめ買いが誘発される可能性が高まることをいくつかのインターネット調査により確認している。一方で、よりリアルな環境での調査では、必ずしもこのような結果が導き出されない可能性が示唆されており、その解明の必要性があると考えられる。また、自身と製品との距離という点にも着目し、複数の調査を実施し、一部は研究報告を行った。 2023年度は、主としてインターネット調査を軸に調査を実施してきた。しかしながら消費者の購買行動はインターネット上のみならずリアルな店舗でも行われる。こういった点を含めると、実際の製品陳列を想定した調査を実施する必要があり、実務家によるリアルな知見も必要になると考えられる。2024年度以降は、実務的な観点を統合し、本研究の深堀も併せて行うことを予定している。 加えて、本研究課題における消費者特性についても議論を行う必要があると考えられたため、2023年度は消費者特性についてのレビューも実施した。特に、視覚的な要因や認知・知覚のプロセスなどに踏み込んだレビューを実施し、本研究が対象とする群化がもたらす影響についての調整変数としてどのようなものがあるのか、またそれらの変数が機能しうるかを検討した。なお、レビューした内容については、論文化をしており、現在投稿中である。
|
Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
3: Progress in research has been slightly delayed.
Reason
他の研究等の関連性から、本研究課題は少し遅れている。 既存研究のレビューの点に関しては、ゲシュタルト心理学がどの程度消費者行動領域で援用されているのか、その全体像が把握しきれていない。今後は、これらの把握も重要な課題であると考えられる。 加えて、実証面においてもやや遅れを伴っている。その要因の一つに過年度の調査結果に対する考察の難しさが挙げられる。現時点で行った調査結果の中には、結果の考察が難しい箇所も複数見受けられ、丁寧な考察が必要であると考えられる。一方で、この点についての詳細な検討ができておらず、結果として次の研究ステップに進むことができていない。そのため、全体として、「やや遅れている」状態となっている。
|
Strategy for Future Research Activity |
今後の研究の推進方策として、大きく2つの方策を実施する。1つ目は、前年度までに得られた知見の再整理を行う。とりわけ、過去に実施した調査結果について適切な議論がなされていない点が挙げられる。この点について議論すべき内容を再検討し、適切な考察を実施したうえで、今後の調査設計を策定する。 また、2つ目として研究像全体に対する知見についてより深い理解を行う。先の進捗状況にも記載している通り、現時点で本研究の核となる「ゲシュタルト心理学」を用いた消費者行動研究に対する理解が必ずしも的確に行われているとは言い難い。この点について文献渉猟を通じたより深い理解を行うことで、1つ目に挙げた知見の再整理を行い、本研究の基礎的部分の理解に努める。
|