地域社会の発展に貢献する周期型「音楽フェス」のミュージック・アーバニズム論的解明
Project/Area Number |
23K01786
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Research Category |
Grant-in-Aid for Scientific Research (C)
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Allocation Type | Multi-year Fund |
Section | 一般 |
Review Section |
Basic Section 08010:Sociology-related
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Research Institution | Kansai University of International Studies |
Principal Investigator |
永井 純一 関西国際大学, 現代社会学部, 准教授 (90552828)
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Project Period (FY) |
2023-04-01 – 2028-03-31
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Project Status |
Granted (Fiscal Year 2023)
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Budget Amount *help |
¥4,550,000 (Direct Cost: ¥3,500,000、Indirect Cost: ¥1,050,000)
Fiscal Year 2027: ¥260,000 (Direct Cost: ¥200,000、Indirect Cost: ¥60,000)
Fiscal Year 2026: ¥780,000 (Direct Cost: ¥600,000、Indirect Cost: ¥180,000)
Fiscal Year 2025: ¥1,040,000 (Direct Cost: ¥800,000、Indirect Cost: ¥240,000)
Fiscal Year 2024: ¥1,040,000 (Direct Cost: ¥800,000、Indirect Cost: ¥240,000)
Fiscal Year 2023: ¥1,430,000 (Direct Cost: ¥1,100,000、Indirect Cost: ¥330,000)
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Keywords | 音楽フェスティバル / 地域振興 / 地方創生 / 関係人口 / ユニークベニュー / ミュージックツーリズム / ライブミュージック / ミュージック・シティ / ミュージック・アーバニズム |
Outline of Research at the Start |
本研究は音楽が社会に与える影響について考察するものである。具体的には音楽フェスティバル、とりわけ「フェス」と呼ばれるポピュラー音楽の野外ライブを対象とし、一時的な催しであるフェスが都市や地域の成長・発展に中長期的に与える影響を明らかにする。 本研究の「問い」は、一時的な催しに過ぎないフェスが周期的に開催されることの意義は何か、長期的な都市や地域の発展にどう関わるのかというものである。ミュージック・アーバニズムの観点から、長く継続しているフェスにはどのような条件が備わっており、それが地域社会にどう貢献しているかを明らかにする。
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Outline of Annual Research Achievements |
今年度の研究は概ね以下の3点に集約される。 1.音楽フェスティバルの地域社会における役割や課題について、参与観察並びにフェスティバルの主催者や行政担当者を対象に質的調査を継続しておこなった。コロナ禍以降、行動制限のない初めてのフェスティバルとなったところも多く、その変化を記することができた。 2.海外の3つのフェスティバルについて参与観察を行った。タイの「マホラソップ」訪問時には現地のポピュラー音楽研究者ビリヤ・サワンシット氏にインタビューを行った。「サウスバイサウスウェスト」(アメリカテキサス州オースティン市)訪問時には、現地の日本人アーティストらと情報交換を行い、コネクションを形成した。「ローリングラウド」(カリフォルニア州ロサンゼルス)ではソフィースタジアムを視察し、資料収集した。 3.文献・資料調査。都市の発展と音楽イベント、フェスティバル、ライブに関する資料や文献を収集し、調査に努めた。 こうした研究活動を通じて、都市の音楽的資源(経済的資源、物理・空間的資源、社会的・文化的資源、象徴的資源)がブランディングにいかに利用されているか、というリサーチクエスチョンの発展に繋がった。特に音楽による都市の発展にはライブ会場など物理的・空間的な資源が重要であるというエビデンスを得た。いわゆる経済波及効果に限定されないイベントによる地域の魅力創発や、都市ブランディングの実情を詳らかすることが、今後の研究課題であるが、その上で都市が有する会場やユニークベニューの重要性を追及することが重要である。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
これまでに調査を行なってきた都市においては調査を継続しており、新しく調査協力を依頼した対象もある。 長期的な調査をすべき対象については現在も選定を行なっているところである。 資料に関して、当面精読すべきものは手元にある状態である。
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Strategy for Future Research Activity |
調査対象のひとつとして、1980年代から地域振興を目標としたピースフルラブロックフェスティバル(沖縄県沖縄市)が浮かび上がった。関係者とのコネクションが形成できつつあるので調査を本格化したい。 音楽による都市の発展にはライブ会場など物理的・空間的な資源が重要であるというエビデンスに基づき、調査を計画する。
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Report
(1 results)
Research Products
(4 results)