要配慮者利用施設における避難確保計画の実態把握と避難行動検討システムの構築
Project/Area Number |
23K01815
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Research Category |
Grant-in-Aid for Scientific Research (C)
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Allocation Type | Multi-year Fund |
Section | 一般 |
Review Section |
Basic Section 08020:Social welfare-related
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Research Institution | Miyagi University |
Principal Investigator |
石内 鉄平 宮城大学, 事業構想学群, 准教授 (90527772)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
橋本 陽介 白梅学園大学, 子ども学部, 准教授 (20712855)
渡邊 圭 東北学院大学, 情報学部, 講師 (40770532)
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Project Period (FY) |
2023-04-01 – 2026-03-31
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Project Status |
Granted (Fiscal Year 2023)
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Budget Amount *help |
¥3,120,000 (Direct Cost: ¥2,400,000、Indirect Cost: ¥720,000)
Fiscal Year 2025: ¥1,040,000 (Direct Cost: ¥800,000、Indirect Cost: ¥240,000)
Fiscal Year 2024: ¥390,000 (Direct Cost: ¥300,000、Indirect Cost: ¥90,000)
Fiscal Year 2023: ¥1,690,000 (Direct Cost: ¥1,300,000、Indirect Cost: ¥390,000)
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Keywords | 地域防災計画 / 記憶の風化 / 防災教育 / 災害弱者 / 3D都市モデル / 事前準備 / 避難計画 / 避難行動 |
Outline of Research at the Start |
本研究は、要配慮者利用施設における避難確保計画の実態を把握するとともに、地域特性に即した実用的な避難確保計画策定に寄与するため、3D都市モデル援用による避難行動検討システムを構築する。具体的には、各要配慮者利用施設が策定した避難確保計画の内容および課題を把握するとともに、各種デジタルデータに、高齢者・福祉サービス施設、指定・福祉避難所等の位置情報を付与することで災害時脆弱な地域や建物の災害リスクを分析・抽出する。さらに、電柱やブロック塀といった地物の位置座標をシステム上に付与することで、より精緻な地域特性・周辺環境に立脚した避難行動検討システムの構築および検証を行う。
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Outline of Annual Research Achievements |
本研究は、要配慮者利用施設における避難確保計画の実態を把握するとともに、地域特性に即した実用的な避難確保計画策定に寄与することを目的とする。具体的には、各要配慮者利用施設が策定した避難確保計画の内容および課題を把握するとともに、3D都市モデル(PLATEAU)が有する各種データに加え、高齢者・福祉サービス施設、指定・福祉避難所等の位置情報を付与することで災害時における脆弱で危険な地域・建物(災害リスク)を分析・抽出することを目的とする。上記の目的を達成するため、一年目である令和5年度の成果としては、 1)阪神・淡路大震災から約20年が経過した被災地において、避難確保計画の立案に最も大切な記憶の風化について調査し、過去の災害の教訓がどの程度後世に受け継がれているかヒアリング調査を実施した。その結果、発災直後は事前準備の必要性を強く感じ積極的にあらゆる防災活動を展開しているが、約20年の経過とともにその意識が薄れている事実を確認した。 2)災害弱者である小学生や高齢者に向けた防災イベントの実施は、防災に対する関心度を向上させる教育効果を有することが確認された。 3)都道府県の地域防災計画を対象とした分析結果から、滋賀県地域防災計画の風水害等対策編においてのみ、在宅の避難行動要支援者のための避難支援マニュアルの作成等について福祉行政との連携についての言及がなされている。一方で、他の地域防災計画では、明確に福祉行政に関する記載はみられないといった都道府県別の差異が見出された。 以上より、防災行政と福祉行政の統合は喫緊の課題であるといえるものの、地域防災計画データベースからの分析からは、未だ縦割り的な対応となっていることが課題として挙げられた。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
3: Progress in research has been slightly delayed.
Reason
一年目である令和5年度は、阪神・淡路大震災を経験した兵庫県内に居住する住民を対象としたヒアリング調査の実施により、発災から約20年が経過した場合、発災直後と比較して記憶の風化が激しく、防災に対する関心の低さが明らかとなった。 また、災害大国であるわが国において、都道府県別の地域防災計画の内容を整理・分析した結果、多くの地域において防災行政と福祉行政の隔たりが確認されたほか、今後防災行政と福祉行政を統合していくためには、防災行政への福祉関係者の関わり方を検討していくことが重要であることが見出された。さらに、宮城県を対象とした場合、1000件を超える社会福祉施設の座標化を実施し、地図上へのプロット・可視化を行うことで施設の地理的なデータベースは完成した。しかしながら、災害弱者を対象とした避難確保計画の策定について踏み込むためには、さらに精緻に災害弱者の属性や特徴をデータベース化するとともに、特に地域安心システムの構築を目指したさらなる各種データ整備が必要である。 上記が令和5年度の進捗状況であるが、各種社会福祉施設が有する現状や課題について整理するためには、地域特性や施設の特徴といった詳細な情報が必要であり、この作業を引き続き遂行することで、地域特性に応じた避難支援マニュアルの作成に繋がると推測される。
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Strategy for Future Research Activity |
今後の研究推進方策としては、まず一年目に明らかとなった日本各地における地域防災計画の差異のほか、水防法、砂防法に基づく避難確保計画の策定状況、災害対応マニュアルの作成方法、その実用性について精緻に調査を重ねる。また、各要配慮者利用施設に対して策定が義務づけられている避難確保計画の実情・課題を整理するとともに、各種オープンデータの活用と現地調査のよる地物位置座標を援用した一般の施設職員よる実用的な避難確保計画の策定を可能とする避難行動検討システムを構築する。 上記を遂行する際には、施設職員の情報リテラシーを調査、得られた結果を考慮しながらより有効性のある災害対応マニュアル、避難確保計画の策定方法を提案する。その際、地域特性を加味する必要があることから、GNSSを併用することで地物や勾配といった地域特性、場の空間特性を把握した上で上記の計画を策定することを重要視し、一般の施設職員よる実用的な避難確保計画の策定を可能とする避難行動検討システムの構築およびその有用性を検証する。
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Report
(1 results)
Research Products
(2 results)