Project/Area Number |
23K01885
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Research Category |
Grant-in-Aid for Scientific Research (C)
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Allocation Type | Multi-year Fund |
Section | 一般 |
Review Section |
Basic Section 08020:Social welfare-related
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Research Institution | Chubu Gakuin University |
Principal Investigator |
藤岡 孝志 中部学院大学, 人間福祉学部, 教授 (30199301)
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Project Period (FY) |
2023-04-01 – 2026-03-31
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Project Status |
Granted (Fiscal Year 2023)
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Budget Amount *help |
¥4,290,000 (Direct Cost: ¥3,300,000、Indirect Cost: ¥990,000)
Fiscal Year 2025: ¥1,430,000 (Direct Cost: ¥1,100,000、Indirect Cost: ¥330,000)
Fiscal Year 2024: ¥1,430,000 (Direct Cost: ¥1,100,000、Indirect Cost: ¥330,000)
Fiscal Year 2023: ¥1,430,000 (Direct Cost: ¥1,100,000、Indirect Cost: ¥330,000)
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Keywords | 子どもの意見表明支援プログラム / 関係特異性 / 支援者支援 / VOICEプログラム / LOVEプログラム / ヴァルネラビリティ / トラウマインフォームドケア / 子どもの最善の利益 / 子どもと支援者の関係性 / 関係性困難 / 意見生成支援 |
Outline of Research at the Start |
親等の養育者と子ども間の関係性が悪化・崩壊し、深刻な状況にあることから子ども虐待が生じるととらえると、子どもの意見表明に際しても、誰にも頼れない、本音を言うと危害を被るという深刻な事態が生じているとみることができる。支援を前提とした関係特異性や、関係構築に時間がかかるなどの関係性困難の観点からは、意見表明支援過程において、支援者との丁寧な関係構築・配慮が必要であり、意見表明の文脈で生じる特異性・困難性こそが支援の対象となる。 本研究の目的は、虐待を受けた子どもの意見表明についての環境整備、支援プロセス、具体的な支援プログラムなどを含んだ「子どもの意見表明支援プログラム」を構築することである。
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Outline of Annual Research Achievements |
本研究の目的は、虐待等を受けた子どもの意見表明についての環境整備、具体的な支援プログラムを含んだ「子どもの意見表明支援プログラム」を構築することである。傷ついた子どもたちは、支援者であれば誰に対してでもすぐに意見表明できるわけではない(関係特異性)。プログラム作成に向けて基本的な視座を構築するために国内外で調査した。特に、モントリオールにて、①VOICEプログラム、②トラウマとアタッチメントの観点による支援、③LOVEプログラム、について面接調査を行なった。①からは、子どもたちが傷つきやすさを踏まえながらも、そこに一緒に向き合うことで気づきにつながり、自分のウエルビーイングを主体的に感じる過程にこそ意見表明の要点があること(Vulnerability)、子どもの意見形成表明支援は子どもの発達を念頭に置きながらも、福祉、心理、法律、医療等含めた『学際的な視座』が重要であること、意見表明支援は話し言葉だけでなく、表情・しぐさなどの身体的な表現も大事であるという『言語表現に限らない多様な意見表明方法とその生成過程』に注目すること、意見形成・表明の過程を十分に保障することで、「子どもの最善の利益」を子どもと共有できること、すなわち『子どもの最善の利益』を対話や関与によって保障すること、等を共有することができた。②からは子どもの意見表明の場が、トラウマの再体験の場になってはならないし、語りが重視され、肯定的な関心を向けてもらっていると子どもが理解することで、トラウマインフォームドケアの過程そのものであること、すなわち意見表明だけで完結しないことなどを確認できた。③からは、写真やアートなどを通した自己表現や内省過程に関わるアプローチが意見形成表明支援に重要であること、個別面談だけでなく、グループワーク等での自己表現の醸成があることを支援者も選択肢に入れることの重要性などの示唆を受けた。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
第一段階として、初年度は、親及び機関・施設職員・里親に対する関係性を踏まえた子どもの意見表明の基本的視座を明らかにする面接調査を日本及びカナダにおいて実施した。さらに施設や養育家庭において、意見表明に至るまでにどのように子どもたちが、伝えるべき意見を醸成するのか、また、そこでの支援者の寄り添いや支援は、どのように行われているのか、これらについても、面接調査を行った。人によって示す問題行動(あるいは課題となる行動)や愛着行動が違う。子どもたちについての実態において、表出の相手との関係性において、意見表明の形成及び表出のあり方が異なることが示唆された。
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Strategy for Future Research Activity |
第一段階として、初年度(令和5年度)は、親及び機関・施設職員・里親に対する関係性を踏まえた子どもの意見(Views)表明の基本的視座を明らかにするための面接調査を実施した。二年度めは、第二段階として、関係特異性等に伴う関係性構築困難な状況がある中で、意見表明のプログラムを構築し、子育て支援、里親支援、及び児童福祉施設職員支援の3領域において適用し、その効果の違いを明確にすることで、領域にあった支援プログラムを構築する。さらに、できれば今年度内で、第三段階として、関係性の観点に基づく子どもの意見表明支援のプログラム(A 意見形成支援過程 B 意見表明支援過程)の構築及び精緻化・公表を行なう。第一、第二を踏まえ、第三段階 として、児童相談所や子ども家庭支援センターでの職員への面接調査及び質問紙調査を通して、意見形成支援過程・意見表明支援過程の両方で、関係性を踏まえた「子どもの意見表明支援プログラム」を構築する礎を検討する。これらのことで、関係性の観点に基づく子どもの意見表明支援のプログラムパッケージ(A 意見形成支援過程 B 意見表明支援過程)として構築する。その中には、第一、第二段階で構築した、実親及び里親・施設職員への意見表明支援支援プログラムを包含させる。第一段階(令和5年度)で明らかになったVOICEプログラム等の視座や支援方法も盛り込みながら、日本独自の「子どもの意見形成支援及び意見表明支援プログラム」を構築する(暫定版の作成)。
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