Project/Area Number |
23K01892
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Research Category |
Grant-in-Aid for Scientific Research (C)
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Allocation Type | Multi-year Fund |
Section | 一般 |
Review Section |
Basic Section 08020:Social welfare-related
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Research Institution | Kyoto Tachibana University |
Principal Investigator |
佐川 佳南枝 京都橘大学, 健康科学部, 教授 (70610955)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
原田 瞬 京都橘大学, 健康科学部, 専任講師 (10824667)
川崎 一平 京都橘大学, 健康科学部, 助教C (20848725)
永井 邦明 令和健康科学大学, リハビリテーション学部, 助教 (80823567)
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Project Period (FY) |
2023-04-01 – 2026-03-31
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Project Status |
Granted (Fiscal Year 2023)
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Budget Amount *help |
¥2,860,000 (Direct Cost: ¥2,200,000、Indirect Cost: ¥660,000)
Fiscal Year 2025: ¥780,000 (Direct Cost: ¥600,000、Indirect Cost: ¥180,000)
Fiscal Year 2024: ¥780,000 (Direct Cost: ¥600,000、Indirect Cost: ¥180,000)
Fiscal Year 2023: ¥1,300,000 (Direct Cost: ¥1,000,000、Indirect Cost: ¥300,000)
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Keywords | ICT / 高齢者 / 学生 / ヘルスプロモーション / 学び / プログラム |
Outline of Research at the Start |
新型コロナウィルス等感染症との共存が不可避となった現在、高齢者のヘルスプロモーションにおいてICTの活用は必須といえる。コロナ蔓延後、我々は高齢者のヘルスプロモーションとして学生もかかわる形でZoomを用いた「オンラインものづくり教室」を開催してきた。現在では学生が講師を務める一方、高齢たちも模擬患者役を務めるなど学生と高齢者との交流が形成されている。本研究ではアクションリサーチにより「オンラインものづくり教室」のなかで高齢者や学生とともにプログラムの改良を進めながら、対面接触ができない状況でも可能な「ICTを活用した高齢者と学生の協同によるヘルスプロモーションと学びの実践モデル」を提示する。
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Outline of Annual Research Achievements |
R5年度は、京都橘大学を拠点に7回、山添村を拠点に3回のオンラインものづくり教室を開催した。<研究1.「オンラインものづくり教室」のアクションリサーチ>においては、京都の自宅からオンライン参加している高齢者と山添村の会場とをZoomでつないで行う取り組みを計3回行った。3月にはZoomの仕組みについて解説も行った。その結果、6名の参加者がZoomを学びたいとアンケートに答えた。また、京都ではコロナも沈静化したことから、高齢者の希望もあり4月より対面とZoomの2種類の参加方式で行った。また京都の教室ではアートな活動も導入した。参加者の意見を聞きながらプログラムを変更しており、アクションリサーチとして進行中である。<研究2.プログラムの効果検証>については、半年毎にWHO.QOL-26を測定。その結果、学生との交流が活発な京都の高齢者と3カ月に1度の交流となる山添村の高齢者を比較したところ、京都の高齢者が「社会」「環境」の領域において有意に高値となった。また京都の高齢者を半年で前後比較したところ「心理」領域で有意差を確認した。<研究3. ビデオエスノグラフィーによるICTの困難点、対処法、効果的プログラム運営の方法の解明 >Zoom録画より分析中。<研究4.高齢者、学生へのインタビューのM-GTAによる分析 >データは収集中だが分析は未実施。 11月に、「質的研究と理論生成~実践を支える研究の在り方~」というテーマでM-GTAの開発者で質的研究法、老年学の研究者である聖路加国際大学の木下康仁教授による勉強会を開催した。また12月の世代間交流学会では、オンラインものづくり教室に参加している学生と高齢者がシンポジストとして登壇し、ものづくり教室における交流の効果について若者、高齢者の立場から発言した。こうした経緯も<研究1>でエスノグラフィーとして記述予定。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
<研究1.「オンラインものづくり教室」のアクションリサーチ>山添村でもオンラインに興味をもつ高齢者が増えてきており、2024年6月より、ものづくり教室の後にZoom教室を開催することとなった。また、学会のシンポジウムでは、ものづくり教室に参加している学生と高齢者がそれぞれの立場から交流の効果や発見したことなどを発言する機会をもった。またアート活動など新たなプログラムも導入している。アクションリサーチとして順調に経過している。 <研究2.プログラムの効果検証>半年ごとに評価を行い、効果検証できている。 <研究3. ビデオエスノグラフィーによるICTの困難点、対処法、効果的プログラム運営の方法の解明 >Zoom録画したものを分析している。かなり分析できている。 <研究4.高齢者、学生へのインタビューのM-GTAによる分析 >逐次、データはとっているものの、まだ分析は行っていない。
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Strategy for Future Research Activity |
<研究1.「オンラインものづくり教室」のアクションリサーチ>山添村は3か月に1度、京都は毎月、対面とオンラインで行う。6月にZoom教室も開催する。Zoomが使える高齢者を増やしていく予定。京都のものづくり教室では、今年度も引き続きアートな活動を行う予定。 <研究2.プログラムの効果検証>引き続き半年ごとにWHO.QOL-26を実施予定。またアートな活動を行う場合と構成的作業を行う場合との比較を行う予定。 <研究3. ビデオエスノグラフィーによるICTの困難点、対処法、効果的プログラム運営の方法の解明 >アートな活動を行う場面に注目して分析予定。 <研究4.高齢者、学生へのインタビューのM-GTAによる分析 >高齢者、若者を、個人・グループインタビューを行い、分析を開始する。
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