Project/Area Number |
23K01904
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Research Category |
Grant-in-Aid for Scientific Research (C)
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Allocation Type | Multi-year Fund |
Section | 一般 |
Review Section |
Basic Section 08020:Social welfare-related
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Research Institution | Kumamoto University |
Principal Investigator |
倉田 賀世 熊本大学, 大学院人文社会科学研究部(法), 教授 (10431298)
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Project Period (FY) |
2023-04-01 – 2027-03-31
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Project Status |
Granted (Fiscal Year 2023)
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Budget Amount *help |
¥1,300,000 (Direct Cost: ¥1,000,000、Indirect Cost: ¥300,000)
Fiscal Year 2026: ¥130,000 (Direct Cost: ¥100,000、Indirect Cost: ¥30,000)
Fiscal Year 2025: ¥260,000 (Direct Cost: ¥200,000、Indirect Cost: ¥60,000)
Fiscal Year 2024: ¥520,000 (Direct Cost: ¥400,000、Indirect Cost: ¥120,000)
Fiscal Year 2023: ¥390,000 (Direct Cost: ¥300,000、Indirect Cost: ¥90,000)
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Keywords | 社会的養護 / 里親 / 児童福祉 / 児童虐待 / 社養護養護 |
Outline of Research at the Start |
本研究は家庭養育優先という政策目標と運用実態との乖離を課題ととらえ、里親の法的地位と、里親と施設の機能に着目した上で、国際比較を通じて里親の地位保障や施設との適切な機能分化のあり方を、理論的かつ実務的に比較検討することで乖離を解消することを目的とする。 これにより、里親の特質を踏まえると同時に、施設との適正な機能分化を推進できる社会的養護の理論的・実務的基盤の構築が期待できる。また、研究成果に基づく政策提言を通じて、児童の最善の利益の保障のための実効的な貢献が可能となる。
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Outline of Annual Research Achievements |
本年度は、資料収集を行い日本において国による社会的養護の政策方針と実務の間で、里親委託優先とする政策の方向性が、里親のなり手の少なさや、委託の困難さによりなかなか進んでいないといった課題を抱えていることにつき考察を行った。また、里親委託を行う行政庁と里親の間で委託解除をめぐり紛争が生じている実情を昨年度より引き続き整理、分析した。
あわせて、ドイツにおける里親の法的位置づけを検討するために、書籍(Malte Gierke,Familienpflege,Diplomica verlag 2009)等の文献収集を行い、民法、児童青少年援助法に基づき里親の権利がどのように法定されているかについて整理した。
さらに、家族による私的な擁護と国等による社会的養護の関係性がいかにあるべきかについても検討を行い、社会保障法学会ミニシンポジウム(第78回大会(2023年5月27日28日開催)において「所得保障ニーズにかかる私的扶養および社会保障法給付の位置づけ」として報告を行うとともに、これを基に学会誌で公表した(倉田賀世「所得保障ニーズにかかる私的扶養および社会保障法給付の位置づけ」社会保障法第39号(2023年)8-22頁)。同様に、日本法政学会シンポジウムにおいても研究成果の一部を公表した(令和5年12月9日法政学会第139回研究会シンポジウム報告 倉田賀世「社会保険原理に基づく出産・育児支援策の検討」)。なお本報告は2024年度に法政学会の学会誌において公表することを予定している。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
計画書に記載している資料収集や調査を進め、これらの整理や分析を行うことができた。さらに、成果の一部についても学会報告を行い、これに基づく論文を公刊することで、計画書に記載した成果公表時期を少し前倒しするような形で進展させる事ができた。
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Strategy for Future Research Activity |
現在実施している資料収集や整理・分析を継続して進めると共に、新たな調査等を通じてさらに資料収集や分析を進めていく予定である。
また、ドイツにおける現状を知るために、社会的養護に関わる施設スタッフ等にオンラインを通じた聞き取り等を予定している。
さらに、成果の公表を目的として、学会報告に向けた企画を構想中であり、そのための打合せ等を実施する事になっている。
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Report
(1 results)
Research Products
(3 results)