Project/Area Number |
23K01930
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Research Category |
Grant-in-Aid for Scientific Research (C)
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Allocation Type | Multi-year Fund |
Section | 一般 |
Review Section |
Basic Section 08020:Social welfare-related
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Research Institution | Tokyo University of Agriculture and Technology |
Principal Investigator |
甲田 菜穂子 東京農工大学, (連合)農学研究科(研究院), 准教授 (90368415)
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Project Period (FY) |
2023-04-01 – 2026-03-31
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Project Status |
Granted (Fiscal Year 2023)
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Budget Amount *help |
¥4,420,000 (Direct Cost: ¥3,400,000、Indirect Cost: ¥1,020,000)
Fiscal Year 2025: ¥1,560,000 (Direct Cost: ¥1,200,000、Indirect Cost: ¥360,000)
Fiscal Year 2024: ¥1,690,000 (Direct Cost: ¥1,300,000、Indirect Cost: ¥390,000)
Fiscal Year 2023: ¥1,170,000 (Direct Cost: ¥900,000、Indirect Cost: ¥270,000)
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Keywords | 社会福祉関係 / ストレス / コミュニケーション / 動物介在介入 |
Outline of Research at the Start |
本研究は、刑務所において社会復帰と再犯防止のための従来の教育が適応困難な受刑者のために開発した、動物とのふれあいを取り入れた2種の地域連携による教育プログラムの実践研究である。対象者の犯罪傾向、障がい、疾患、対人コミュニケーション能力に応じた訪問型動物介在介入プログラムを開発あるいは発展させ、実践を行う。対象者のストレスマネジメントやコミュニケーション能力の向上に与える動物介在介入の効果を質問紙調査、行動観察、参与観察を組み合わせて検証する。その結果を踏まえ、両プログラムの効果をさらに引き出すための改良をする。
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Outline of Annual Research Achievements |
本研究は、刑務所における社会復帰と再犯防止のために開発した、動物とのふれあいを取り入れた2種の地域連携による教育プログラムの実践研究である。受刑者のストレスマネジメントやコミュニケーション能力の向上に与える動物介在介入の効果を質問紙調査、行動観察、参与観察を組み合わせて検証する。1つ目は、犯罪傾向の進んでいない軽度の知的障がい・精神疾患を持つ受刑者を対象とした市民訪問型イヌ介在介入プログラムである。2つ目は、犯罪傾向が進み、障がいや疾患のために対人コミュニケーションに課題を抱えた受刑者を対象とした、施設訪問型の小型草食動物の介在介入プログラムである。 1つ目では、感染症対策を施したプログラムの実践結果を分析した。具体的には、規模を縮小し、密を避ける内容であった。全体的な効果傾向は、標準形のプログラムと同様で、対象者は好意的な感想を持ち、イヌの印象が強かった。ただし、密を避けたため、他者との会話や協力に関して、若干、評価が低くなった。ハンドラーは、標準形のプログラムと比較すると、受講者への対応、チームワーク、セッション全般に対する評価には、まあまあできたという回答が増えるなど、やや改善がみられた。コロナ禍を経験し、困難や制約が多い中、ハンドラーはチームワークで補しようとし、それなりの手ごたえは得たようであった。さらに、ビデオカメラによる行動観察が実現したため、クール終了後に、実践の振り返りと改善に向けて、現場との有意義な意見交換が実現した。 2つ目では、プログラムの構造上、感染症対策として密を避けられず、研究者の体調悪化とライフイベントで定期的な施設訪問ができず、実践は行えなかった。そのため、研究室にて教材を試作したり介入技術の開発をした。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
3: Progress in research has been slightly delayed.
Reason
年度始めに研究者が体調を崩し、ライフイベントもあり、特に前半は研究活動がほとんど行えなかった。また実践場所は、基礎疾患を抱える人もいる生活の場となる施設であり、新型コロナウイルスだけでなくインフルエンザ等の感染症が流行したため、実践とデータ収集が計画通りに行えなかった。そのような状況下でできることとして、教材の研究と開発を行い、動物介在の技術向上のための動物のハンドリングや介入の仕方を開発し、研究室レベルで試行し、将来の実践の引き出しを増やす努力をした。
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Strategy for Future Research Activity |
2種の動物介在介入プログラムを実施し、データ収集をする。これまでに蓄積したデータをまとめ、論文執筆を行う。幾つかの学会の大会に参加し、専門家との情報収集や意見交換をする。教材研究や介入技術の開発も継続する。
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