Protection without Advocacy: Japan's Failure to Support Persons with Mental Disabilities in the community
Project/Area Number |
23K01937
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Research Category |
Grant-in-Aid for Scientific Research (C)
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Allocation Type | Multi-year Fund |
Section | 一般 |
Review Section |
Basic Section 08020:Social welfare-related
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Research Institution | University of Hyogo |
Principal Investigator |
竹端 寛 兵庫県立大学, 環境人間学部, 准教授 (90410381)
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Project Period (FY) |
2023-04-01 – 2026-03-31
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Project Status |
Granted (Fiscal Year 2023)
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Budget Amount *help |
¥2,600,000 (Direct Cost: ¥2,000,000、Indirect Cost: ¥600,000)
Fiscal Year 2025: ¥650,000 (Direct Cost: ¥500,000、Indirect Cost: ¥150,000)
Fiscal Year 2024: ¥1,040,000 (Direct Cost: ¥800,000、Indirect Cost: ¥240,000)
Fiscal Year 2023: ¥910,000 (Direct Cost: ¥700,000、Indirect Cost: ¥210,000)
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Keywords | Protection / Advocacy / オープンダイアローグ / 脱精神病院 / 権利擁護 / コミュニティ・ケア / 精神障害者支援 / 脱施設化 |
Outline of Research at the Start |
本研究は、①日本の精神保健福祉の現場において「権利擁護なき保護(Protection without Advocacy)」がなぜ・どのように機能しているのか、を明確にすると共に、②その現状を乗り越え、権利擁護と保護を両立させた先駆的実践がなぜ可能だったのかを探り、 ③両立支援が可能になるための支援者や支援組織の変容課題を明確にすることを目的とする。
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Outline of Annual Research Achievements |
日本の精神保健福祉は長年、「権利擁護なき保護(Protection without Advocacy)」の状態が続いている。この実態が続く内在的論理を解明した上で、権利擁護と保護が両立する実態に変換する可能性を模索するために、以下の三つの具体的な手法で考察を深めていく。以下の「」の中が当初の目的であり、今年度の研究実績は→以後で明記した。 「①精神医療や地域支援の現場で、Protection without advocacyがどのように機能しているか、をアクターネットワーク理論に基づいて分析する。」→今年は、1970年以来半世紀以上にわたって「脱・精神病院」の調査や批判をし続けてきたジャーナリストの大熊一夫氏に連続インタビューを行い、氏の考える「権利擁護なき保護」が継続する理由を聞いてきた。 「②先駆的実践はProtection without advocacyをどう乗り越えたのか、を先駆者達へのインタビ ュー調査から明らかにする。 」→重度の精神障害者を包括的に支援し続ける京都のACT-Kをフィールドの拠点として、そこでの職員研修に参加し、その実態や支援課題を調査してきた。また北海道・浦河の「浦河べてるの家」の向谷地生良氏や川村敏明氏へのインタビューも行い、精神病院なしの地域生活支援の可能性を改めて確かめることが出来た。 ③上記の二つから見える、支援者や支援組織の変容課題について、オープンダイアローグやトラウマインフォームドケアの視点を用いながら具体的な方法論を探る。→これについては「「反・対話」の関係性を変える―精神医療・福祉の現場を見据えて」という形で論文にすることができた。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
研究初年度は、北海道の浦河べてるの家や京都のACT-Kなど、Protection without advocacyを越える実践現場へのヒアリング調査、また大熊一夫氏へのヒアリング調査を通じて、本研究の分析課題をより明確にすることが出来た。2023年度中には刊行出来なかったが、研究目的の①と③に関連して、刊行される書籍に所収される予定の論考を書き上げることは出来た(ただ出版社の都合で2024年度の刊行にずれ込んだ)。
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Strategy for Future Research Activity |
研究2年目は、ACT-Kでのフィールドワークを中心に据えながら、日本におけるProtection without advocacyを越える先駆的実践現場への調査訪問を計画している。また、福祉社会学会や社会福祉学会などでの学会報告の予定であり、後の論文化に向けての布石を打つ。
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Report
(1 results)
Research Products
(1 results)