Project/Area Number |
23K01969
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Research Category |
Grant-in-Aid for Scientific Research (C)
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Allocation Type | Multi-year Fund |
Section | 一般 |
Review Section |
Basic Section 08030:Family and consumer sciences, and culture and living-related
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Research Institution | Nihon University |
Principal Investigator |
近藤 春美 日本大学, 生物資源科学部, 准教授 (80401602)
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Project Period (FY) |
2023-04-01 – 2027-03-31
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Project Status |
Granted (Fiscal Year 2023)
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Budget Amount *help |
¥4,290,000 (Direct Cost: ¥3,300,000、Indirect Cost: ¥990,000)
Fiscal Year 2026: ¥1,300,000 (Direct Cost: ¥1,000,000、Indirect Cost: ¥300,000)
Fiscal Year 2025: ¥1,040,000 (Direct Cost: ¥800,000、Indirect Cost: ¥240,000)
Fiscal Year 2024: ¥1,040,000 (Direct Cost: ¥800,000、Indirect Cost: ¥240,000)
Fiscal Year 2023: ¥910,000 (Direct Cost: ¥700,000、Indirect Cost: ¥210,000)
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Keywords | 機能不全HDL / 食品因子 / 動脈硬化 |
Outline of Research at the Start |
HDLは、動脈硬化巣マクロファージ中の余剰なコレステロールを肝臓に運搬するコレステロール逆転送(RCT)、抗酸化および抗炎症作用など多面的に抗動脈硬化機能を有するリポ蛋白であり、動脈硬化予防の新規治療ターゲットとして注目を集めている。一方、食品成分において、HDLに対する酸化ストレス、炎症およびRCTに対する単独での抑制作用は多くの報告があるが、機能不全HDLおよびその多面的研究はほとんど行われていない。本研究では、機能不全HDLをターゲットとし、RCT作用に対して抗酸化や抗炎症作用がどのように関与しているのか多面的に研究を行い、またどのような食品成分によりこれらのHDL機能が改善されるのかを明らかにする。
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Outline of Annual Research Achievements |
高比重リポ蛋白(HDL)は、動脈硬化巣マクロファージ中の余剰なコレステロールを肝臓に運搬するコレステロール逆転送(RCT)、抗酸化および抗炎症作用など多面的に抗動脈硬化機能を有するリポ蛋白であり、動脈硬化予防の新規治療ターゲットとして注目を集めている。近年RCT作用を有さない機能不全HDLは酸化ストレスや炎症も誘発して動脈硬化を惹起することが明らかとなった。申請者はこれまでポリフェノールをはじめとする食品成分がRCTを活性化することを世界に先駆けて報告してきた。一方、食品成分において、酸化ストレス、炎症およびRCTに対する単独での抑制作用は多くの報告があるが、機能不全HDLおよびその多面的研究はほとんど行われておらず、不明な点が多い。そこで本研究では、機能不全HDLをターゲットとし、RCT作用に対して抗酸化や抗炎症作用がどのように関与しているのか多面的に研究を行い、またどのような食品成分によりこれらのHDL機能が改善されるのかを明らかにすることを目的とした。本年度は、以下の実験の通り、機能不全HDLを用いた実験を行う予定であった。①本研究の第一課題である機能不全HDLを作成する。HDL中のPON-1を減少させる酸化剤(AAPH)を添加後、MPOおよびPON-1量をウェスタンブロット法にて検出する。②①で作成した機能不全HDLに、申請者が今まで行った実験でRCT作用のメカニズムが不明であった食品成分も含めて種々の食品成分を添加し、HDL中のMPOおよびPON-1の蛋白量をウェスタンブロットにて検出する。しかし、「現在までの進捗状況」での報告の通り、in vitroでの機能不全HDLの作成がうまくいかなかったので、今後はex vivoでの実験に切り替えて研究を遂行する予定である。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
3: Progress in research has been slightly delayed.
Reason
既報の実験手法を参考に、本研究の第一課題である機能不全HDLの作成をin vitroで試みた。具体的には、HDLにMPOと過酸化水素を添加し、機能不全HDLとして、HDLの主要な機能であるコレステロール引抜き能を測定したが、通常のHDLとの有意な差異は認められなかった。
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Strategy for Future Research Activity |
MPOは大変高価格かつ入手に数か月待つ状況にもかかわらず、初年度予定していたMPOを用いたin vitroの実験で有意な結果を得られなかった。したがって、当初予定していたin vitroの実験は中止、以下の実験に変更する。 他の論文によると、老齢マウスにおいて若齢マウスに比べてHDLの機能不全がみとめられることから、老齢および若齢マウスよりHDLを抽出し、ex vivoで実験を行う予定である。また、変更した実験の方がマウスで自然におきた機能不全HDLを用いるため、研究自体もよりin vivoの状況に近付き、有意義なものになると考えられる。
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