Project/Area Number |
23K01970
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Research Category |
Grant-in-Aid for Scientific Research (C)
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Allocation Type | Multi-year Fund |
Section | 一般 |
Review Section |
Basic Section 08030:Family and consumer sciences, and culture and living-related
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Research Institution | Japan Women's University |
Principal Investigator |
藤井 恵子 日本女子大学, 家政学部, 教授 (20186480)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
小崎 智恵 日本女子大学, 家政学部, 助手 (00910291)
海老澤 元宏 独立行政法人国立病院機構(相模原病院臨床研究センター), アレルギー性疾患研究部, 部長 (30338876)
林 典子 十文字学園女子大学, 人間生活学部, 准教授 (30775870)
藤井 智幸 東北大学, 農学研究科, 教授 (40228953)
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Project Period (FY) |
2023-04-01 – 2026-03-31
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Project Status |
Granted (Fiscal Year 2023)
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Budget Amount *help |
¥4,680,000 (Direct Cost: ¥3,600,000、Indirect Cost: ¥1,080,000)
Fiscal Year 2025: ¥1,170,000 (Direct Cost: ¥900,000、Indirect Cost: ¥270,000)
Fiscal Year 2024: ¥1,690,000 (Direct Cost: ¥1,300,000、Indirect Cost: ¥390,000)
Fiscal Year 2023: ¥1,820,000 (Direct Cost: ¥1,400,000、Indirect Cost: ¥420,000)
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Keywords | 植物性たんぱく質 / 代替肉 / 大豆 / えんどう豆 / そら豆 / 緑豆 / ゲル / 凍結解凍法 / 雑穀 / 凍結乾燥法 / 食物アレルギー |
Outline of Research at the Start |
雑穀の中でもたんぱく質を多く含むキヌア、アマランサスからたんぱく質を抽出し、これら雑穀たんぱく質を含めた植物性たんぱく質を主成分とする代替肉を開発する。また、従来方法より加工度が低く環境負荷が少ない凍結解凍法による組織化を用いた方法を検討し、その製造に必要となる科学的基盤を確立するとともに、アレルギー対応非常食としての応用可能性と受諾性を含めた品質についても検証する。最終的には、代替肉として消費者が日常的に入手できるよう食品メーカー、スーパーマーケット等での商品化を目指す。
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Outline of Annual Research Achievements |
【目的】新規植物性たんぱく質資源として大豆の他にえんどう豆、そら豆、緑豆を選び、各豆由来分離たんぱく質の特徴を明らかにし、植物性たんぱく質を原料とした豆由来分離たんぱく質を用いた塊状代替肉の新たな調製方法を確立し、その物性を明らかにすることを目的とした。 【方法】豆由来分離たんぱく質の原料として、大豆、えんどう豆、そら豆、緑豆の4種を選択した。また、たんぱく溶液をゲル化させる方法として、加熱方法3種、凝固剤4種で試作を行い、最も適していた海藻由来のアルギン酸ナトリウムを凝固剤に選んだ。凍結解凍法を用いて調製を行い、各々の分離たんぱく質5, 10, 20%溶液のゲルを調製した。アルギン酸ナトリウム濃度は1, 2, 3, 4%とした。ゲルは-20℃で72時間凍結し、これを5℃の塩化カルシウム溶液中で解凍する操作を2回繰り返した後、20kgの重しをのせ、25℃で1時間圧搾脱水して代替肉を調製した。代替肉は静的粘弾性、破断特性、テクスチャー特性を測定し、畜肉及び市販食品(大豆ミート製品)の力学特性と併せて比較した。 【結果】いずれの代替肉もたんぱく質濃度が高いほど、硬さ、ガム性が小さく、アルギン酸ナトリウム濃度が高いほど硬くなり、そら豆由来代替肉以外は凝集性が小さくなった。そら豆由来代替肉は他のたんぱく質由来代替肉に比べて破断特性値が大きく、しなやかでかみごたえがある代替肉であった。アルギン酸ナトリウム1,2%添加代替肉は、破断応力において畜肉に近い特性を示した。本研究で検討した凍結解凍法を用いた塊状代替肉の調製方法は、大豆に加え、えんどう豆、そら豆、緑豆たんぱく質にも適用可能であることが示された。また、そら豆、緑豆由来たんぱく質は弾力や歯応えのある代替肉の原料として適していると考えられた。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
雑穀からのたんぱく質抽出は難しく、令和6年度に行う予定であった、えんどう豆、そら豆、緑豆由来分離たんぱく質を用いた代替肉の物性の評価を先に行ったため、おおむね順調に進展していると考えている。
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Strategy for Future Research Activity |
これまでの研究によって得られた、凍結解凍法による植物性たんぱく質を原料とした代替肉の調製を行った試料について、実際に食することを考え加熱を行う。加熱時間を変化させ、代替肉の物理的特性に及ぼす影響について検討を行う。加熱試料の静的粘弾性、破断特性、テクスチャー特性を測定し、さらにたんぱく質の二次構造解析、走査型電子顕微鏡を用いて微細構造を解析する。
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