Project/Area Number |
23K02126
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Research Category |
Grant-in-Aid for Scientific Research (C)
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Allocation Type | Multi-year Fund |
Section | 一般 |
Review Section |
Basic Section 09010:Education-related
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Research Institution | National Center for Global Health and Medicine |
Principal Investigator |
谷山 智子 国立研究開発法人国立国際医療研究センター, センター病院, がん総合診療センター 医師 (60930170)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
助友 裕子 日本女子体育大学, 体育学部, 教授 (50459020)
井上 真奈美 国立研究開発法人国立がん研究センター, がん対策研究所, 部長 (70250248)
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Project Period (FY) |
2023-04-01 – 2026-03-31
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Project Status |
Granted (Fiscal Year 2023)
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Budget Amount *help |
¥4,420,000 (Direct Cost: ¥3,400,000、Indirect Cost: ¥1,020,000)
Fiscal Year 2025: ¥1,690,000 (Direct Cost: ¥1,300,000、Indirect Cost: ¥390,000)
Fiscal Year 2024: ¥1,560,000 (Direct Cost: ¥1,200,000、Indirect Cost: ¥360,000)
Fiscal Year 2023: ¥1,170,000 (Direct Cost: ¥900,000、Indirect Cost: ¥270,000)
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Keywords | がん教育 / 外部講師 / 地区医師会 / 学校医 / 授業準備支援サイト / アクションリサーチ / 医師会 / がん拠点病院 |
Outline of Research at the Start |
近年がん対策の重要性が高まる中、現在の外部講師活用率が低いこと、外部講師経験者から何をどこまで伝えるべきか困惑する声を聞くことから、がん教育を提供するためのシステムはまだ不十分と考える。その原因として、がん教育の方法論が不明確であること、外部講師の不足、教育現場と医療現場における認識の相違などが阻害要因として予想される。本研究の目的は、これらの阻害要因を評価しがん教育のシステム化の促進を図ることであり、今後外部講師活用率向上に寄与することが期待される地域のプライマリケア医ががん教育に関わるモデル(医師会モデル)をアクションリサーチの手法を用いて構築する。
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Outline of Annual Research Achievements |
本研究の目的は、地区医師会医師ががん教育の出張授業を実践する「医師会モデル」を構築することである。2023年度は、がん教育関係者の認識を明確にするとともに、医師会、教育委員会、学校との連携を通して地区医師会が地域のがん教育に携わる基盤を構築した。 まず、がん教育に対する認識や外部講師の促進・阻害因子を明らかにする目的で都内のがん拠点病院/中野区医師会を対象にアンケート調査を実施した。予算や人材確保の持続性を考慮して中野区においては「学校医モデル」の構築を目指すこととした。同時に、研究協力者は外部講師の授業準備支援サイトを構築し、2023年12月に公開した。 また、学校健康教育に携わる教員等を対象に、外部講師活用型がん教育における配慮事項と連携方法についての認識を明らかにすることを目的として、第69回日本学校保健学会学術大会にてワークショップを実施した。10名の参加者(養護教諭、教員養成に携わる大学教員、外部講師経験のある医師)より、配慮事項については、保護者への事前周知、授業に参加できない可能性のある子どもへのフォロー、がん=生活習慣が悪いというイメージを持たせないようにする、死=悪いことという印象を持たないようにすること、子どもの家庭環境が多様であることを理解しておくこと等、連携方法については、子どもの発達段階に合う講師の選定、地域(保健師/学校医/PTA)との連携を意識すること等、地域住民のなかで潜在的な外部講師とつながることが整理された。 さいごに、「医師会モデル」の可能性や課題について把握するために、地区医師会を統括する東京都医師会において、がん教育「医師会モデル」について紹介し意見交換した。学校医はがんとは異なる専門性を持つことが外部講師躊躇の要因となっていることから、授業準備支援サイトの活用は、ノウハウや資材の供与に役立つと考えられた。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
本研究の対象地区は中野区と墨田区である。中野区においては概ね予定通り研究を遂行している。墨田区は、医師会や墨田区がん教育推進委員会との協議に時間を要したが、2024年度にアンケート調査を実施し、学校と医師会の外部講師マッチングを行う予定である。墨田区ではすでにパッケージ化されたがん教育が展開されており、既存のものとの調和と図りながら外部講師を決定していく。
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Strategy for Future Research Activity |
2024年度は、学校医による出張授業の準備および実践を行う。中野区と墨田区の医師は、本研究班で構築した支援サイトの活用や、外部講師経験者が主催するワークショップを通して出張授業の準備をする。中野区においては、次年度以降の学校医参画の促進、授業のブラッシュアップ、外部講師が変更した際の授業内容の持続性の維持などを目的として、出張授業の内容を記録した学習指導案を作成する。 現在外部講師を活用している地区医師会は多くはなく、他の地区医師会へ適用できるのか、その実現可能性についてはよくわかっていない。これを確認するために、東京都医師会に所属する地区医師会医師にアンケート調査を実施し、「医師会モデル」がん教育への興味や外部講師としての参加の可能性と参加に至らない場合の阻害要因などの課題を把握する予定である。
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