Project/Area Number |
23K02133
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Research Category |
Grant-in-Aid for Scientific Research (C)
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Allocation Type | Multi-year Fund |
Section | 一般 |
Review Section |
Basic Section 09010:Education-related
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Research Institution | Hyogo University of Teacher Education |
Principal Investigator |
川崎 由花 兵庫教育大学, 学校教育研究科, 教授 (90615832)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
寺澤 孝文 岡山大学, 教育学域, 教授 (90272145)
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Project Period (FY) |
2023-04-01 – 2026-03-31
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Project Status |
Granted (Fiscal Year 2023)
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Budget Amount *help |
¥4,550,000 (Direct Cost: ¥3,500,000、Indirect Cost: ¥1,050,000)
Fiscal Year 2025: ¥1,300,000 (Direct Cost: ¥1,000,000、Indirect Cost: ¥300,000)
Fiscal Year 2024: ¥1,300,000 (Direct Cost: ¥1,000,000、Indirect Cost: ¥300,000)
Fiscal Year 2023: ¥1,950,000 (Direct Cost: ¥1,500,000、Indirect Cost: ¥450,000)
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Keywords | 長期記憶保持 / 英会話学習 / アバター(仮想教員) / 生成AI / 潜在記憶 / 英会話 / タブレット / アバター |
Outline of Research at the Start |
タブレット上の仮想教員(アバター)と英会話学習をした際の内容について、数か月後にどの程度記憶が残るかを検証するために,1) アバターおよび実際の教員とそれぞれタブレット上で異なった内容の英会話学習を行い、2) 3か月後・6か月後に会話内容についてのテストを実施する。3) 得られたデータを分析し記憶保持について検討することで、アバターとの会話学習の効果を明らかにする。実験は認知心理学の記憶実験で用いられるカウンターバランス法を採用し、教材による影響を最小限にするとともに、実験外の要因による記憶への影響を排除してより精緻なデータ測定を行う。
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Outline of Annual Research Achievements |
本研究は,2009年から行っている応募者らの記憶研究「英単語の学習効果に与える学習インターフェースとインターバルの影響」(川﨑・寺澤,行動科学,57:79-88,2019)の研究成果をふまえ,タブレットを用いたアバターとの英会話学習の記憶が長期にわたって保持されることを明らかにしようとするものである。 本研究の背景には,応募者の一人である寺澤が行っている,実験心理学の再認記憶のメカニズムに関する理論より予測された記憶の長期持続性に関する研究がある。それについては『再認メカニズムと記憶の永続性』(寺澤,風間書房,1997)他で発表されている。論文においては,わずかな学習経験の効果が長期にわたって保持されるという事実を明らかにしてきており,たとえば,無作為に作成された音列を刺激として実験を行い,偶発学習の影響が約2か月後の再認テストの成績に現れ,歌や楽器演奏のための音楽ではなく,通常では記憶が困難であると考えられる音列の記憶が検出されたことを報告している(上田・寺澤,心理学研究,81:413-419,2010)。2019年には内閣府の「戦略的イノベーション創造プログラム(SIP)」に国家プロジェクトとして採択され,本研究代表者も研究員として参加した。 これらの研究実績から,タブレットを用いたアバターとの英会話学習においても長期の記憶保持が検出できると予測できるが,本研究では,記憶研究の実験法を応用して,3か月後および6か月後に記憶がどの程度残っているかを明らかにする。タブレット上でのアバターとの英会話学習の効果が検証できれば,英語科のみならず他の教科にも応用可能となり,個別最適化が推進される今日の教育方法にも大きく貢献できるものと考えられる。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
当該年度は,実験を行うための準備として次のことを行った。 1.実験設備準備:実験に必要な設備備品として,コンピュータ,タブレット,プリンター等を購入した。 2.実験の詳細を検討し,より精緻なデータ収集が可能になるよう実験方法を微修正することとした。 3.実験参加者の確保:関係各所と打ち合わせをし,実験協力の依頼をし,実験参加者の確保を行った。 研究計画に沿って,おおむね順調に進んでいる一方で,“アバター”について,生成AIの進歩が目覚ましく,当初予定をしていた“アバター”ではなく,生成AIの創造による“仮想教員”を作成して,オンラインでの会話実験を実施する予定である。
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Strategy for Future Research Activity |
2024年度は,生成AIによる仮想教員,および,会話文を作成し,実験材料・環境を整えたのち,予備実験,本実験を実施する。 実験は,1) 実際の人との会話練習/仮想教員(アバター)との会話練習,2) 3か月後,および6か月後に,MS Formsを用いて会話内容に係るテストを実施する。 得られたデータを分析し,論文を執筆する。
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