A Historical Study on the "School Management" of Public Elementary Schools in the Taisho New Education Period: Focusing on the Chugoku Region
Project/Area Number |
23K02147
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Research Category |
Grant-in-Aid for Scientific Research (C)
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Allocation Type | Multi-year Fund |
Section | 一般 |
Review Section |
Basic Section 09010:Education-related
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Research Institution | Tokoha University |
Principal Investigator |
鈴木 和正 常葉大学, 教育学部, 准教授 (80759077)
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Project Period (FY) |
2023-04-01 – 2027-03-31
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Project Status |
Granted (Fiscal Year 2023)
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Budget Amount *help |
¥4,680,000 (Direct Cost: ¥3,600,000、Indirect Cost: ¥1,080,000)
Fiscal Year 2026: ¥1,170,000 (Direct Cost: ¥900,000、Indirect Cost: ¥270,000)
Fiscal Year 2025: ¥1,170,000 (Direct Cost: ¥900,000、Indirect Cost: ¥270,000)
Fiscal Year 2024: ¥1,170,000 (Direct Cost: ¥900,000、Indirect Cost: ¥270,000)
Fiscal Year 2023: ¥1,170,000 (Direct Cost: ¥900,000、Indirect Cost: ¥270,000)
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Keywords | 大正新教育 / 公立小学校 / 学校経営 / 学級経営 / 「学校経営」モデル / 自由学習時間 / 学級経営案 / 家庭訪問 |
Outline of Research at the Start |
大正新教育とは、1910年代から30年代前半にかけて初等教育の現場で展開された教育方法の革新運動である。先行研究では、師範学校附属小学校や私立小学校の教育実践を中心に検討が行われ、公立小学校では旧態依然とした教育が行われたというのが通説であった。これまでの研究では、公立小学校の教育実践の検討が中心であり、創造的な実践を生み出す基盤となった学校経営の実態を解明するまでには至らなかった。本研究では、「公立小学校が地域や保護者、児童の抱える課題と向き合うなかで、いかなる『学校経営』の方針を打ち出し、附小や私立小学校とは異なる独自の経営モデルを構築していったのか」という学術的な問いを明らかにしていく。
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Outline of Annual Research Achievements |
本年度は先行研究と一次史料の調査を行い、以下の文献を収集した。 1.各県公共図書館に所蔵されている『教育会雑誌』等を調査・収集した。 2.岡山県立図書館に所蔵されていた「山陽新報」を調査・収集した。
本年度は、公立小学校の「学校経営」「学級経営」を解明するために、岡山県倉敷尋常高等小学校や広島県西条尋常高等小学校を研究対象とした。倉敷小学校長の斎藤諸平は、学校経営に「能率」原理を持ち込み、効率的で高い教育効果を得るべく時間割編成に着手する。玉島小で実施した「自習時間」は、児童の「自習」を重視した時間であったため、児童の疲労状態を如何に克服していくかが課題であった。そこで斎藤は、「能率」や疲労の研究で知られる田中寛一に助言を仰ぐとともに、時間割編成の研究に取り組んでいる。倉敷小では「自習」に限定することなく、教科授業外に児童が自由に学習できる「自由学習時間」を設置している。同時間の目的は、児童自らが計画(プロゼクト)を立て活動することを通して、工夫創作や自学自習の習慣を養成し、「創造能」を発揮することであった。昭和期に入ると、斎藤の学校経営観は、「能率ある仕事はすべて科学的に取扱はねばならぬ」「科学的原則を無視しては教育の研究特に学校経営は不可能である」との認識を持ち 、科学的原則に傾倒するようになるが、教育実践や時間割編成にどのような差異が見られるかを明らかにすることが今後の課題である。他にも、大正新教育を推進した公立小学校の学級・学校経営の実態解明の一環として、西条小学校の「学級経営の研究」に解題を付して翻刻紹介を行った。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
新史料の発掘や学会発表、論文執筆を行うことができた。
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Strategy for Future Research Activity |
当初の研究計画に沿って研究を遂行する。
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Report
(1 results)
Research Products
(4 results)