Project/Area Number |
23K02289
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Research Category |
Grant-in-Aid for Scientific Research (C)
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Allocation Type | Multi-year Fund |
Section | 一般 |
Review Section |
Basic Section 09030:Childhood and nursery/pre-school education-related
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Research Institution | Kyoritsu Women's University |
Principal Investigator |
河原 紀子 共立女子大学, 家政学部, 教授 (90367087)
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Project Period (FY) |
2023-04-01 – 2027-03-31
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Project Status |
Granted (Fiscal Year 2023)
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Budget Amount *help |
¥3,770,000 (Direct Cost: ¥2,900,000、Indirect Cost: ¥870,000)
Fiscal Year 2026: ¥1,170,000 (Direct Cost: ¥900,000、Indirect Cost: ¥270,000)
Fiscal Year 2025: ¥1,040,000 (Direct Cost: ¥800,000、Indirect Cost: ¥240,000)
Fiscal Year 2024: ¥910,000 (Direct Cost: ¥700,000、Indirect Cost: ¥210,000)
Fiscal Year 2023: ¥650,000 (Direct Cost: ¥500,000、Indirect Cost: ¥150,000)
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Keywords | 話し合い活動 / 幼児 / 合意形成 / 保育者の実践知 / 幼児の話し合い / 保育者 / 実践知 |
Outline of Research at the Start |
本研究では、3~5歳児の「話し合い」活動を縦断的に観察し、「話し合い」における子ども同士の双方向やりとりとそれを支える保育者の働きかけの発達的特徴を明らかにする。さらに、半構造化インタビューにより「話し合い」における合意形成に向けた保育者の働きかけの意図や認識、信念といった実践知の可視化を試みる。 これらを総合して、各時期にどのような「話し合い」活動が可能かつ効果的な相互作用か、保育者の実践知とともに発達的に吟味し、保育実践に還元することを目指す。
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Outline of Annual Research Achievements |
今年度の実績は以下の二点が挙げられる。 第一に、研究を依頼する予定の幼稚園の園長や一部担任保育者から、3,4,5歳児各年齢において、1)「話し合い」が行われる場面・活動(時間・文脈、行事)、2)「話し合い」のテーマ、3)「話し合い」の集団サイズ(グループ/クラス全体)などの情報収集を行った。これらをもとに、縦断的に観察可能な場面・活動を選定するしていく予定である。 第二に、先行の仲間関係や集団づくりの研究課題との関連で、5歳児のリーダー決めの話し合いについて事例的検討を行った。ここでは、リーダーになりたい願望が強い5歳児(S太)に着目して、リーダー決めの話し合いを重ねる中で自他の認識がどのように変化するのか、その特徴を明らかにすることを目的とした。保育におけるリーダー決めの話し合いの観察及び保育者の記録から、3つのリーダー決めの話し合いの事例(初回、2回目、4回目)を分析した。その結果、S太の他児への認識は、当初ネガティブな側面に偏っていたが、話し合いを経るごとに他児の長所や頑張ってほしいところなどのポジティブな側面へ広がっていった。また、自己認識については、他児からのネガティブな指摘やリーダーになれなかった経験を通して、自身の行動や言動を振り返り、自分も他児もリーダーになりたい思いの中で葛藤し、自己抑制が迫られる様子がが示された。この内容について学会発表を行い、参加者と質疑応答、情報交換を行った。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
3: Progress in research has been slightly delayed.
Reason
研究活動の時間の確保が困難な状況であったため、研究倫理委員会への申請はじめ、幼稚園での観察やインタビューの実施が計画通りできなかった。
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Strategy for Future Research Activity |
次年度では、研究倫理審査委員会での承認を得て、できるだけ早く「話し合い」場面の観察や保育者へのインタビューを開始したい。また、3歳児と4歳児の「話し合い」場面の観察や担任へのインタビューを可能な範囲で並行して進める。得られたデータを分析し、その成果を関連学会や論文等において発表するとともに、情報交換・研究交流を図りたい。
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