Project/Area Number |
23K02398
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Research Category |
Grant-in-Aid for Scientific Research (C)
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Allocation Type | Multi-year Fund |
Section | 一般 |
Review Section |
Basic Section 09040:Education on school subjects and primary/secondary education-related
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Research Institution | The University of Shimane |
Principal Investigator |
中井 悠加 島根県立大学, 人間文化学部, 准教授 (40710736)
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Project Period (FY) |
2023-04-01 – 2026-03-31
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Project Status |
Granted (Fiscal Year 2023)
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Budget Amount *help |
¥4,810,000 (Direct Cost: ¥3,700,000、Indirect Cost: ¥1,110,000)
Fiscal Year 2025: ¥1,170,000 (Direct Cost: ¥900,000、Indirect Cost: ¥270,000)
Fiscal Year 2024: ¥1,820,000 (Direct Cost: ¥1,400,000、Indirect Cost: ¥420,000)
Fiscal Year 2023: ¥1,820,000 (Direct Cost: ¥1,400,000、Indirect Cost: ¥420,000)
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Keywords | 詩創作 / デジタルスペース / Webアプリケーション / 言葉のティンカリング / 自己決定理論 / 学びのつくり手 / 詩創作指導 / 創造性育成 |
Outline of Research at the Start |
本研究は、児童生徒の創造性育成のために、詩創作Webアプリを使った持続可能なオンライン学習共同体(デジタルスペース)の構築を目的とする。 現代において求められる創造性を国語科で育成するためにいかにデジタルスペースを形成していくかという問いについて、詩創作教育の立場から掘り下げる。国内外において教育に参入したデジタル技術に関する調査を通してデジタルスペース形成の要件を整理し、英国研究者と共同で独自に開発してきたパイロット版詩創作Webアプリを使用・改善することで、日英におけるオンライン授業の試行・追跡調査による効果検証を行う。
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Outline of Annual Research Achievements |
本研究の目的は、児童生徒の創造性育成のために、詩創作Webアプリを使った持続可能なオンライン学習共同体を構築することである。1年目である令和6年度は、申請時に研究協力者であったSue Dymoke氏の急逝を受け、協力者の変更や研究の計画し直しなどを余儀なくされたが、次の通り理論構築と今後の試行計画を行った。まずはアプリを試行運用する上で必要な知見を得るべく、デジタルスペースの特徴「持続可能な学習」を実現するため学習者の「自信」に焦点を当てた文献調査を行ってきた。なかでも詩創作がもつ「言葉のティンカリング」という特徴との結びつきを手掛かりにしながら理論構築に取り組んだ。 「言葉のティンカリング」は、ものづくりの概念としてのメイキング・エンジニアリング・ティンカリングのひとつを言語活動にあてはた言葉遊び活動として研究者自身が定義してきたものある。本年度の研究では、子どもたちが「自分自身が優れたアイディアを持ち、自分のアイディアを現実に変えることができる学習者」としての自信を回復する手掛かりとして捉え直そうとした。つまり「言葉のティンカリング」として詩創作を教室に取り入れることで、他領域や他教科の学習の土台ともいえる従来の学習構造を崩しつくりかえる可能性を模索してきた。それは、生徒指導提要にも示されているような教科指導と生徒指導の一体化を実現するための非認知能力と認知能力との有機的な関係を捉えることにもつながると考える。この視点から、児童生徒および教師が詩創作を通じて「学びのつくり手」となることを目指し、「自己決定理論」を育てるツールとしての可能性を探った。 また、イギリスにおいて詩創作Webアプリを使用するための協力者としてNational Literacy Trustとの議論を始め、協力校で使用可能な状態にするための大幅なアプリ修繕に取り組んでいる。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
令和6年度は、英国における研究協力者の急逝を受けて国内のみでの研究遂行になるかと思われたが、新たな研究協力者を得て、理論構築および次年度以降の実施に向けた議論が進んでいるため概ね必要なことはカバーできていると考える。
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Strategy for Future Research Activity |
令和7年度は、これまで構築してきた理論に基づいた質問紙調査とあわせてアプリを使用したデジタルスペースの検証を実施するつもりである。 さらに、令和6年度に協力に合意を得られたNational Literacy Trustとの議論を重ね、通常学級のみならず特別支援・福祉関係施設における使用の可能性も探る予定である。そうすることで、「創作」を核とした持続可能な学習共同体の実現要件を整理する知見を得ることを目標とする。
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