Curriculum Development Methodology for Inclusive Physical Education that Respects Diversity
Project/Area Number |
23K02486
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Research Category |
Grant-in-Aid for Scientific Research (C)
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Allocation Type | Multi-year Fund |
Section | 一般 |
Review Section |
Basic Section 09040:Education on school subjects and primary/secondary education-related
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Research Institution | Nihon Fukushi University |
Principal Investigator |
丸山 真司 日本福祉大学, 教育・心理学部, 教授 (10157414)
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Project Period (FY) |
2023-04-01 – 2027-03-31
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Project Status |
Granted (Fiscal Year 2023)
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Budget Amount *help |
¥4,680,000 (Direct Cost: ¥3,600,000、Indirect Cost: ¥1,080,000)
Fiscal Year 2026: ¥1,040,000 (Direct Cost: ¥800,000、Indirect Cost: ¥240,000)
Fiscal Year 2025: ¥1,040,000 (Direct Cost: ¥800,000、Indirect Cost: ¥240,000)
Fiscal Year 2024: ¥1,300,000 (Direct Cost: ¥1,000,000、Indirect Cost: ¥300,000)
Fiscal Year 2023: ¥1,300,000 (Direct Cost: ¥1,000,000、Indirect Cost: ¥300,000)
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Keywords | インクルーシブ体育 / ダイバーシティ / 外国にルーツをもつ子ども / ドイツの学校スポーツ / 共生(ともに生きる) / カリキュラム開発 / 多様性 / ドイツの移民教育 |
Outline of Research at the Start |
グローバル化する社会の中で、日本の学校における多文化共生教育は行政・教育現場・研究すべての領域において重要な今日的課題となっている。ドイツの移民教育や学校スポーツ研究に学べば、今重視されるべきは外国にルーツをもつ子どもと日本の子どもが「ともに学び合う」インクルーシブな教育研究および体育研究であるが、この種の研究はまだ十分に展開されていないのが現状である。 本研究は、文化の多様性を包摂する特質を持つスポーツに着目し、外国にルーツをもつ子どもと日本の子どもが「ともに学び合う」インクルーシブ体育の授業方法やカリキュラム開発の方法を理論的かつフィールドワーク中で実践的に解明しようとするものである。
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Outline of Annual Research Achievements |
本研究の目的は、日本に住む外国にルーツをもつ子どもに着目して、多様な文化的背景をもつ子どもと日本の子どもが「ともに学び合う」インクルーシブ体育のカリキュラム開発方法の理論的・実践的解明である。 初年度は、学校現場で外国にルーツをもつ子どもを巡る問題のリアリティに迫るために、多様な文化的背景をもつ子どもを巡る実態把握と国内外の多文化共生教育及びドイツの移民教育研究の検討を進めようとした。研究環境の変化により、フィールド調査によって、a.外国にルーツをもつ子どもが抱える問題とその背景、b.日本の子どもが抱える問題、c.教師の指導上の問題の実態を把握するという作業課題を達成することができなかった。ドイツの多文化共生教育関係では、学校スポーツにおけるダイバーシティーや多様性の問題を精力的に研究しているSebastian Ruinの理論研究を考察したが、年度中には論文化できなかった。現在進行中である。 一方、多様な背景を持つ子どもや住民の体育・スポーツに関わる研究活動として、愛知県立大学公開セミナー(県大アゲイン)での講演と、NPO法人「体育とスポーツの図書館」主催の第12回スポーツ文化シンポジウム(「スポーツを通して『ともに生きる』社会を」)において企画・発表することができ、住民(障害者含む)・教師・研究者と多様性を包摂する「インクルーシブ体育・スポーツ」について議論することができた。 また、関連する研究実績として、久我アレキサンデル氏(愛知県立大)との共同研究が『日本教科教育学会誌』第46巻第3号(2023)に掲載された(「ペルーの学校体育におけるナショナル・カリキュラムの実践化を巡るカリキュラム評価の検討-アレキパ州の初等・中等体育教師への質問紙調査を通じて-」)。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
3: Progress in research has been slightly delayed.
Reason
2023年3月に愛知県立大学を定年退職し、その年の4月より日本福祉大学教育・心理学部に赴任し、教育・研究に携わっている。本年度は赴任1年目で研究環境や生活環境が大幅に変化したことや時間的な制約もあり、研究活動が十分に展開できなかった。特に外国にルールを持つ子どもや住民が多く在住する愛知県内でのフィールド調査、とりわけこれまで筆者が関係を築いてきた愛知県豊田市の小学校(外国にルーツをもつ子どもが約7割の学校)や地域での調査やアクションリサーチができなかった。これまで協力体制を作ってきた学校長が退職されたこともフィールドワークにブレーキがかかった理由の一つであるが、この点については新しい学校長への申し送りを依頼しているので研究を続行することは可能である。 さらに、多くの移民を抱えるドイツでは多文化共生教育の視点からインクルーシブな学校スポーツや地域スポーツの理論的・実践的研究が展開されており、その中で特に学校スポーツにおけるダイバーシティーや多様性の問題を精力的に研究しているSebastian Ruinの理論研究を考察した。とりわけ彼の近年(2022,2023)の著書(①『スポーツ教育学のテーマとしてのダイバーシティと身体性』、②『ダイバーシティに着目する教科教授学の中心テーマ』)における論点は、日本でのインクルーシブ体育・スポーツを構想するうえで重要な示唆を提供してくれると考えられる。しかしながら、まだ分析途中である。次年度にはまとめたい。
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Strategy for Future Research Activity |
当初の計画では、2024年度は「インクルーシブ体育授業方法の理論仮説の設計」がテーマである。本来、上記の小学校において現場教師とのアクション・リサーチを通して、外国にルーツをもつ子どもと日本の子どもが「ともに学び合う」インクルーシブ体育授業を各発達段階で構想して実践を試みるこやとその分析を通してインクルーシブ体育授業づくり方法の理論仮説を設計する作業課題を進めることになっていたが、2023年度の作業課題の積み残しがあるため、まずはその課題を進めつつ、並行してフィールドワークを展開していく予定である。 さらに、上記のSebastian Ruinのダイバーシティに着目するスポーツ教授学や学校スポーツに関わる理論研究をまとめつつ、2024年度にはドイツにおいて移民を多く抱える小学校(LeipzigとBielefeld)でのフィールド調査を展開するつもりである。Leipzig大学、Bielefeld大学および両都市の小学校とは研究協力関係があるので情報交換をしつつ訪問をするつもりである。同時に、Sebastian Ruinへのインタビューも実施する予定である。
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Report
(1 results)
Research Products
(4 results)