Project/Area Number |
23K02498
|
Research Category |
Grant-in-Aid for Scientific Research (C)
|
Allocation Type | Multi-year Fund |
Section | 一般 |
Review Section |
Basic Section 09050:Tertiary education-related
|
Research Institution | Tohoku University |
Principal Investigator |
戸村 理 東北大学, 高度教養教育・学生支援機構, 准教授 (00758576)
|
Project Period (FY) |
2023-04-01 – 2026-03-31
|
Project Status |
Granted (Fiscal Year 2023)
|
Budget Amount *help |
¥4,550,000 (Direct Cost: ¥3,500,000、Indirect Cost: ¥1,050,000)
Fiscal Year 2025: ¥650,000 (Direct Cost: ¥500,000、Indirect Cost: ¥150,000)
Fiscal Year 2024: ¥910,000 (Direct Cost: ¥700,000、Indirect Cost: ¥210,000)
Fiscal Year 2023: ¥2,990,000 (Direct Cost: ¥2,300,000、Indirect Cost: ¥690,000)
|
Keywords | 戦後大学改革 / 大衆化 / 38答申 / 大学の種別化・類型化 / 一般教育 / 大学の大衆化 / 戦後大学改革の見直し / 中央教育審議会 / 1960年代の大学政策 |
Outline of Research at the Start |
本研究の目的は、1960年代前半の大学改革において、戦後大学改革によって誕生した新制大学の見直しと大衆化対応とがどのように構想されたのかを、中央教育審議会の審議経過や各大学・大学関係諸団体・経済界で行われた議論を総合的に検討し、歴史的に検証することである。これにより1960年代前半における大学政策の構造的把握を試みることを目指す。
|
Outline of Annual Research Achievements |
本研究の目的は、1960年代前半の大学政策に関する実証研究を行い、戦後大学改革の見直しと大衆化対応とがどのように構想されたのかを解明するものである。本研究では2つの課題を設定しており、研究初年度である令和5年度は、課題1として、中教審答申「大学教育の改善について」(以下、「38答申」)の成立過程を、中教審総会及び各特別委員会の議事録・配布資料(一次資料)の分析により明らかにすることを目標とした。「38答申」は、総会と第15、第16、第17、第18特別委員会とで審議され、その審議回数はかなりの回数に及ぶ。そのため令和5年度は、審議経過の全体像を把握することを目的に、資料の収集に努めた。具体的には国立公文書館デジタルアーカイブスより資料を収集した。ただし「38答申」に関する資料は、後年の「46答申」のそれと比べて欠本や不鮮明な箇所が多くみられた。そのため国立公文書館に直接赴き、原資料と照合する作業に多くの時間を要すことになった(この作業は次年度も実施する予定)。なお分析に際しては、中教審委員の個人属性を考慮することは勿論、国会・政府・政党といった各種アクター、マスコミや世論の状況についても確認する必要があり、それらに関する資料の収集も行った。なお関連して、本研究の延長線上にある「46答申」については、そのなかの「高等教育の改革に関する基本構想」の検討を行ない、その成果を第26回日本高等教育学会で報告した。報告の結果、「46答申」で提起された大学の種別化・類型化については、大学の目的・性格に関して審議した本研究の対象である第15特別委員会の審議経過をあわせて考察することが有用であるとの結論に至った。令和5年度に第15特別委員会の検討を終えたので、令和6年5月に開催される第27回日本高等教育学会でその成果を報告する予定である。
|
Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
3: Progress in research has been slightly delayed.
Reason
各特別委員会について検討することが必要だが、全部で4つある特別委員会のうち、第15特別委員会の検討しか行なうことができなかった。これは「研究実績の概要」でも報告したとおり、「38答申」に関する総会及び特別委員会の「速記録」には不鮮明な箇所が多く、思いの外、資料の解読に時間を要したことが原因としてあげられる。
|
Strategy for Future Research Activity |
令和6年度も引き続き課題1の検討を行なう。具体的には第16、第17、18特別委員会での審議経過を丁寧に検討したいと考える。なお研究代表者は「46答申」の検討も行っており、それとの関連性も視野に入れて検討を試みる計画である。
|