Project/Area Number |
23K02503
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Research Category |
Grant-in-Aid for Scientific Research (C)
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Allocation Type | Multi-year Fund |
Section | 一般 |
Review Section |
Basic Section 09050:Tertiary education-related
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Research Institution | Osaka University |
Principal Investigator |
近藤 佐知彦 大阪大学, 国際教育交流センター, 教授 (70335397)
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Project Period (FY) |
2023-04-01 – 2026-03-31
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Project Status |
Granted (Fiscal Year 2023)
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Budget Amount *help |
¥4,680,000 (Direct Cost: ¥3,600,000、Indirect Cost: ¥1,080,000)
Fiscal Year 2025: ¥910,000 (Direct Cost: ¥700,000、Indirect Cost: ¥210,000)
Fiscal Year 2024: ¥1,950,000 (Direct Cost: ¥1,500,000、Indirect Cost: ¥450,000)
Fiscal Year 2023: ¥1,820,000 (Direct Cost: ¥1,400,000、Indirect Cost: ¥420,000)
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Keywords | 交換留学 / 大学国際化 / 教育の商品化 / 学生交流 / 高等教育国際化 / ニューノーマル / 留学生教育 |
Outline of Research at the Start |
欧州・米国の関係者を訪ね「リソースの相互負担を前提とした学生交換」について具体的に提言した勧告や、宣言等について問い合わせ、取材を行う。仮に黄金則が自然発生的に生まれたにせよ、関係者間に広まるためには何らかの契機があったと考えるのが妥当である。従って; ① 黄金則発祥は欧州と仮定し、成立過程をエラスムス展開と合わせて探求する。 ② 黄金則受容に日本での「お墨付き」を与えた95年通達の背景について情報蒐集する。 ③ 合衆国もしくはその他地域にも調査対象を広げ、黄金則成立時の状況を再検討する。 ④ それらの知見に基づき、ハイブリット化や仮想化が進む新常態下での新たな黄金則 の可能性について論じる。
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Outline of Annual Research Achievements |
2023年度については研究代表者が体調を崩し、9月から12月にかけて入院加療を余儀なくされた。そのため、医学的見地から海外渡航が制限された。2023年度には 欧州(オランダおよびベルギー)の関係者へのインタビューを行い、それらを通して「エラスムス草創時の文脈から黄金則を探る」という方向性で研究を進める事を想定していたが、軌道修正を余儀なくされた。先方のアーカイブ等への直接アプローチ(交換留学開始当初の協定書などの閲覧)を企画していたり、またMid America Universities Internationalの資料(初期の協定書)を得るため、会長校であるオハイオ州立大訪問やデラウエア大訪問も企画していたが。前述の事情により欧州・米国どちらからも本研究の眼目である「交換留学の黄金則」の発祥について現地に赴いての資料渉猟を十全には行えなかった。 その一方、日本国内資料などを見直す中で、2005年から2006年度にかけ、留学交流のための予算についてはODAから文教予算に変遷している状況を発見・確認した。ちなみに日本国内では、1990年代の交換留学制度導入時から「黄金則」を所与のものとして常識化されていたものの、教育商品の貿易交換モデルの一つの表れとして定着してくるのは、日本においては国立大学法人化前後のことではないかとの感触を得ている。そのため、本研究の遂行に当たっては学生交流とは文教政策なのか、外交政策なのか、という根源的な問いにまで掘り下げる必要があるとの感触を持った。 代表者が欧州起源ではないかと考える「黄金則」の発祥については、引き続いて現地を訪問して調査をする予定にしているが、現時点ではアメリカ・欧州の関係者に引き続いて資料等の協力を依頼する予定である。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
3: Progress in research has been slightly delayed.
Reason
2023年度については研究代表者が体調を崩し、9月から12月にかけて入院加療を余儀なくされた。そのため、医学的見地から海外渡航が制限されてしまった。2023年度には 欧州(オランダおよびベルギー)の関係者へのインタビューを行い、それらを通して「エラスムス草創時の文脈から黄金則を探る」という方向性で研究を進める事を想定していたが、軌道修正を余儀なくされることになった。先方のアーカイブ等への直接アプローチ(交換留学開始当初の協定書などの閲覧)を企画していたり、またMid America Universities Internationalの資料(初期の協定書)を得るため、会長校であるオハイオ州立大訪問やデラウエア大訪問も企画していたが欧州・米国どちらからも本研究の眼目である「交換留学の黄金則」の発祥についてアプローチ(資料渉猟)を十全には行えなかった。 その一方、国内資料の見直しに時間を費やしており、研究の方向性を若干修正した。
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Strategy for Future Research Activity |
様々な文献や資料を読み進めるうち、学生交流とは文教政策なのか、外交政策なのか、という根源的な問いにまで掘り下げる必要があるとの研究認識を得た。仮説としては、外交的手段としての学生交流を持続的に行うためのシステム作りとして黄金則が考案されたのではないかと考えているが、残念ながらその嚆矢がどこにあるのかは未だ不明である。 代表者が欧州起源ではないかと考える「黄金則」の発祥については、引き続いて現地を訪問して調査をする予定にしているが、現時点ではアメリカ・欧州の関係者に引き続いて資料等の発掘に関する協力を依頼する予定である。
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