Project/Area Number |
23K02562
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Research Category |
Grant-in-Aid for Scientific Research (C)
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Allocation Type | Multi-year Fund |
Section | 一般 |
Review Section |
Basic Section 09050:Tertiary education-related
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Research Institution | The Institute of Statistical Mathematics |
Principal Investigator |
濱田 ひろか 統計数理研究所, 学際統計数理研究系, 特任研究員 (80797267)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
本多 啓介 統計数理研究所, 運営企画本部, URA (50568425)
水上 祐治 日本大学, 生産工学部, 教授 (60738649)
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Project Period (FY) |
2023-04-01 – 2026-03-31
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Project Status |
Granted (Fiscal Year 2023)
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Budget Amount *help |
¥4,160,000 (Direct Cost: ¥3,200,000、Indirect Cost: ¥960,000)
Fiscal Year 2025: ¥1,430,000 (Direct Cost: ¥1,100,000、Indirect Cost: ¥330,000)
Fiscal Year 2024: ¥1,300,000 (Direct Cost: ¥1,000,000、Indirect Cost: ¥300,000)
Fiscal Year 2023: ¥1,430,000 (Direct Cost: ¥1,100,000、Indirect Cost: ¥330,000)
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Keywords | 研究IR / Research Metrics / 可視化 / 研究評価指標 / 意思決定支援 / オープンサイエンス |
Outline of Research at the Start |
研究評価指標は様々あるが、例えばインパクト・ファクター、論文数、被引用数などが挙げられる。研究評価の多くの場面において、引用を持たない書誌は評価されにくい。しかし、学術論文に限っても引用数1以下の論文が全体の25%を占める。そこで本研究では、引用を持たない書誌の活用状況を可視化する新たな指標を提案する。引用が定義されない代表例として、古典籍などの資料がある。研究活動に欠かせない資料だが、維持・管理・公開されている意義や有用性について、評価指標が不足している。本研究では種々のオープンデータを活用して、書誌におけるミッシングリンクを可視化し、新たな評価指標として提案。その指標の広範な普及を目指す。
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Outline of Annual Research Achievements |
本研究は、既存の研究評価指標では測ることができなかった、引用を持たない研究成果を含めて、研究の活用を可視化する手法の提案を目指している。 これまで、国内でも複数のファンディングエージェンシーから異分野融合や学際的と訳されるInterdisciplinary(ID)研究を支援する施策が実施されてきた。さらに近年では、学術の垣根を越え社会課題の解決を目指した、Transdisciplinary(TD)研究を対象とする支援施策も講じられている。このように、学術分野に留まらず社会実装をゴールとした研究が進展するなかで、引用が定義されない成果を含めて、多様な研究成果物に対する研究分析手法のニーズが高まっている。 今年度は、当初計画の通りに引用を持たない論文を含む論文集合を対象として、研究の位置関係と研究間の距離を用いた探索的分析を実現する可視化手法を開発した。これは粒度を揃えて論文をクラスタリングし、クラスタ間に一種の距離の概念(ダイバージェンス)を与えるものである。直接の引用がなくともクラスタがもつ意味的特徴から研究の遠近を定義することで、異分野融合の定量的評価に役立つ。指標が満たすべき性能のデザインを本多が担当し、手法の開発および実装は濵田と本多の両名にて行った。オープンデータを用いた分析レポートの作成は濵田が担当した。 本研究の成果は、第14回横幹連合コンファレンス(2023年12月)にて発表した。タイトルは「研究領域の抽出のためのカーネル法による書誌データ解析」である。また、横幹連合では2023年11月に「TD(Transdisciplinary)概念とその研究評価システムに関する調査研究会」が発足し、本多が幹事を務める。この調査研究会では今年度の成果を活用し、意思決定に資する指標化に向けた課題の洗い出しと改良を行う。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
研究評価の現場から集まった意見を踏まえて指標のデザインを再検討したが、当初計画の通り、有用性の検証まで実施した。特に、次の二点によって開発サイクルが効率化され計算時間を大幅に削減できたことが理由として挙げられる。一つ目は、任意のデータのサブセットを用いて分析を実現するよう可視化手法をデザインしたことであり、もう一つはオープンアーカイブに収録された事前計算済みの論文の特徴ベクトルを活用したためである。
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Strategy for Future Research Activity |
2024年度は、英語論文ではない研究成果を用いた分析評価を実施し、可視化手法を改良する。今年度の成果は評価対象の特徴ベクトルを用いることで、英語論文以外の研究成果にも適用できる。つまり、本研究における次の課題は、英語論文以外の研究成果を対象とする特徴量エンジニアリング手法の確立である。この課題に対して、埋め込み表現の活用を計画している。
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