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通常の学級に在籍する病弱児への小児科外来施設での学習支援体制の構築と効果の検証

Research Project

Project/Area Number 23K02614
Research Category

Grant-in-Aid for Scientific Research (C)

Allocation TypeMulti-year Fund
Section一般
Review Section Basic Section 09060:Special needs education-related
Research InstitutionOsaka Kyoiku University

Principal Investigator

平賀 健太郎  大阪教育大学, 教育学部, 教授 (30379325)

Project Period (FY) 2023-04-01 – 2026-03-31
Project Status Granted (Fiscal Year 2023)
Budget Amount *help
¥2,340,000 (Direct Cost: ¥1,800,000、Indirect Cost: ¥540,000)
Fiscal Year 2025: ¥390,000 (Direct Cost: ¥300,000、Indirect Cost: ¥90,000)
Fiscal Year 2024: ¥1,040,000 (Direct Cost: ¥800,000、Indirect Cost: ¥240,000)
Fiscal Year 2023: ¥910,000 (Direct Cost: ¥700,000、Indirect Cost: ¥210,000)
Keywords病弱教育 / 小児科外来 / 慢性疾患 / 心理社会的支援 / 病弱児 / 通常の学級
Outline of Research at the Start

本研究では、小児科外来で定期的な診療を受けている病気の子供を対象とした心理社会的支援プログラムを開発・実施し、その効果を検証する。そのために、退院後の通常の学級等に在籍する病気の子どもの実態と課題について、文献および、退院後の子ども、保護者、専門家へのインタビュー調査等を通じて明らかにする。さらに、小児科外来で心理社会的支援が提供できうるスタッフ養成プログラムを構築・実施し、その効果を検証する。また、プログラムに参加した者が、小児科外来診療の前後の時間を利用して心理社会的支援を行い、その効果を検証する。

Outline of Annual Research Achievements

本研究では、退院後も継続した治療管理を必要とする病気の子どもを対象として、小児科外来での学習支援体制を構築し、その効果を検証することを目的としている。令和5年度の研究では、病院内のボランティアコーディネーターと連携して7回の活動を実施した。プログラム内容は、参加する子どもたちの年齢やニーズに応じて、工作やレクレーションを取り入れ、信頼関係を構築しながら子どもたちの活動への継続的な参加意欲を育んだ。
さらに、小児科外来で学習支援を行いながら心理社会的支援が提供できるスタッフの募集と育成を目的とした研修を実施し、その効果を評価した。研修では、病気の子どもの心理社会的支援についての高度な実践力を有する講師が、実体験に基づく具体的な支援方法を提供した。効果測定のための質問紙調査を行い、研修の意義に沿って作成した 15 項目を設定した。回答に不備のない35 名のデータを分析対象とした。研修前後の得点を比較した結果、多くの項目で、研修は受講生の活動への意欲や専門性に好ましい影響を及ぼしていることがうかがわれた。その理由として、担当講師の病気の子どもとのかかわりの実体験に基づいた講義が展開されていたことが示唆された。一方で、病気の子どもの遊びや学びを学校以外で支えることの必要性や、その活動への興味関心等の項目については、有意な差は認められなかった。その理由として、本研修の受講生は講義前から病気の子どもへの支援に関心のある者が多かったことが推測された。今後は講義内容をより深化させ、講義に子どもたちと直接関わった経験を踏まえた追跡調査を行い、講義による気づきや学びが実践にどのように具現化されたり、変化が生じるかの検証が必要である。

Current Status of Research Progress
Current Status of Research Progress

2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.

Reason

本研究では、退院後も継続的な治療管理が必要な子どもたちを対象に、小児科外来における学習支援体制を構築し、その効果を検証することを目的としている。令和5年度の活動では、病院内ボランティアコーディネーターと連携して、年齢やニーズに応じた多様なプログラムを実施し、子どもたちの参加意欲の向上と信頼関係の構築が進んだ。さらに、各活動を通じて病院内関係者と綿密な連携を図り、今後の活動についての方向性を共有することができたことは、初年度の大きな成果であり、活動が持続可能なものとなる基盤が形成された。
さらに、本活動を行うスタッフの募集と育成を目的とした研修を実施し、質問紙調査を通じて、研修の効果を評価した。研修内容は、実体験に基づいた具体的な支援方法の提供に重点をおいたことで、受講生の専門性向上に寄与したことが示唆された。本研究における活動は、最終的には退院後の子どもたちが学校生活に適応できるようサポートすることを目的としており、ソーシャルスキルや学業成績にも肯定的な影響を与えることができるような活動を目指す。調査の進展は、おおむね順調に進展しているが、支援対象となる子どもや関係者からの聞き取り調査が十分になされていない点は課題としてあげられる。

Strategy for Future Research Activity

今後は聞き取りを行う子どもや保護者、関係者の範囲を拡大し、より多くの意見を取り入れながら、病気の子どもたちが直面する課題に対応できるような活動を多角的に検討する。また、研修プログラムの見直しを行い、より実践的な内容への変更を試みる。さらに、研修のフォローアップを強化し、研修の学びと実際のスキルの向上とが結びつくような体制を検討する。今後は、子どもや保護者、病院関係者、活動スタッフ間のコミュニケーションをいっそう促進することで、子どもたち一人ひとりのニーズに合った支援プログラムへと柔軟に変更できる効果的な学習支援体制を構築することを目指す。
入院治療終了後の、退院後の病気の子どもの学習面や心理社会面の実態については、国内外を問わず、調査研究の蓄積が十分とは言えず、それに対する特別な支援の在り方の検討は、緒に就いたばかりである。今後も本研究で得られる成果が、学校以外の場所で、退院後の病気の子どもの学校での問題を支えられる人材育成プログラムやシステムを検討するうえで参考モデルとなるよう模索していく。

Report

(1 results)
  • 2023 Research-status Report

URL: 

Published: 2023-04-13   Modified: 2024-12-25  

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