Project/Area Number |
23K02624
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Research Category |
Grant-in-Aid for Scientific Research (C)
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Allocation Type | Multi-year Fund |
Section | 一般 |
Review Section |
Basic Section 09060:Special needs education-related
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Research Institution | Shujitsu University |
Principal Investigator |
森口 清美 就実大学, 教育学部, 教授 (80279356)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
今井 剛 独立行政法人国立病院機構四国こどもとおとなの医療センター(臨床研究部(成育)、臨床研究部(循環器)), 小児血液腫瘍内科, 医長 (50787455)
嶋田 明 自治医科大学, 医学部, 教授 (70391836)
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Project Period (FY) |
2023-04-01 – 2026-03-31
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Project Status |
Granted (Fiscal Year 2023)
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Budget Amount *help |
¥2,210,000 (Direct Cost: ¥1,700,000、Indirect Cost: ¥510,000)
Fiscal Year 2025: ¥520,000 (Direct Cost: ¥400,000、Indirect Cost: ¥120,000)
Fiscal Year 2024: ¥390,000 (Direct Cost: ¥300,000、Indirect Cost: ¥90,000)
Fiscal Year 2023: ¥1,300,000 (Direct Cost: ¥1,000,000、Indirect Cost: ¥300,000)
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Keywords | がん教育 / 小児がん / がん教育支援ツール / 子ども達の語り / 養護教諭 / 道徳教育 |
Outline of Research at the Start |
本研究の目的は、学校における「がん教育」について、従来の大人のがんに加え小児がんにも着目した教育プログラムを開発することである。本研究はこれまで実施した若手研究(2019年から3年間)の成果と課題を踏まえ、さらに推進する。 研究1.これまでの研究で作成した「がん教育」支援ツールを用いて、主体的で対話的な「がん教育」を実施するためのプログラムを考案する。 研究2. 小・中・高校の児童生徒に対して、「がん教育」を実施し、評価を行う。 研究3.小・中学校の教員、教育課程の学生を対象にした「がん教育」研修会を実施し、学校内でのがん教育体制作りを推進する。
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Outline of Annual Research Achievements |
2023年度は、①小児がんを経験したお子さんが自身の闘病生活を語った動画を視聴し、小児がんの子どもの経験をどの程度理解できるか、「がん教育」支援ツールとして活用できるかを検討し、「がん教育」プログラムを試案した。さらに②小児がんに着目した「がん教育」を、がんを経験した「子ども達の語り(動画)」を用いて小学校5年生を対象に実践した。 ①小児がんを経験した子どもの保護者、特別支援学校の教員、医療系大学を目指す高校生、養護教諭課程の大学生を対象に「がん教育」支援ツールとして作成した「子ども達の語り(動画)」を視聴し、無記名自記式アンケート調査を行った。保護者6名、教員20名、高校生15名、大学生60名、計101名分の回収アンケートを分析した結果、対象者は、小児がんを経験した子どもの入院前の不安、入院中の治療の大変さ、院内学級の楽しさ、容姿が変化した思い、周りの支援への感謝、一時退院時の辛さ、将来への希望を理解していた。また、本研究対象者からの意見を取り入れて、動画の中に説明文等を加筆して、修正した。 ②小児がんを経験した子ども達の語り(動画)を用いして、小児がんに着目したがん教育を実施した。本時の授業までに計4回の学習を設定し、がんについての基礎知識,がんを経験した大人の証言動画,がんを経験した子ども達の語り(動画)を事前に視聴させた。がん患者の視点に立ち「周知」について考えた時、児童の70.5%が「知らせてほしい」、18.5%が「知らせてほしくない」であった。「周知」するための方法については「自分の声(対面)」「手紙」「リモート」「動画」「本」といった意見が出た。復学した子ども達を受け入れる視点に立って、自分たちにできることを考えた際には「声をかける」「近くにいてあげる」「いつも通りにふるまう」「相手にも自分にも過ごしやすい環境を整える」などの意見が出された。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
2023年度は、「がん教育支援ツール」として開発した「小児がんを経験したお子さんが自身の闘病生活を語った動画」を、小児がんを経験した子どもの保護者、特別支援学校の教員、医療系大学を目指す高校生、養護教諭課程の大学生を対象に視聴してもらい、分からないと指摘された箇所を加筆し、声の大きさを修正した。また、小児がんに着目したがん教育を小学校で2回実施した。その結果、がん教育の効果および道徳科で行う意義が見いだされた。 これらの研究結果から、「子どもの語り」「支援者の語り」の動画、小児がんの子どもを描いた「おかえり!めいちゃん」「かがやけ!めいちゃん」の絵本を用いた「がん教育」プログアムを試案した。
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Strategy for Future Research Activity |
2024年度は、小学校でがん教育を3回実施する予定である。これらの結果を基に「小児がんを経験した子ども達の語り」の動画、「小児がんの子ども達を支援した支援者の語り」の動画、小児がんの子どもの入院中の生活を描いた「おかえり!めいちゃん」の絵本、退院後の学校生活を描いた「かがやけ!めいちゃん」の絵本を用いた、中学生および高校生対象の「がん教育」プログアムを試案し、がん教育を実施する予定である。
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