Project/Area Number |
23K02678
|
Research Category |
Grant-in-Aid for Scientific Research (C)
|
Allocation Type | Multi-year Fund |
Section | 一般 |
Review Section |
Basic Section 09070:Educational technology-related
|
Research Institution | Yamagata University |
Principal Investigator |
本多 薫 山形大学, 人文社会科学部, 教授 (90312719)
|
Project Period (FY) |
2023-04-01 – 2026-03-31
|
Project Status |
Granted (Fiscal Year 2023)
|
Budget Amount *help |
¥4,160,000 (Direct Cost: ¥3,200,000、Indirect Cost: ¥960,000)
Fiscal Year 2025: ¥650,000 (Direct Cost: ¥500,000、Indirect Cost: ¥150,000)
Fiscal Year 2024: ¥390,000 (Direct Cost: ¥300,000、Indirect Cost: ¥90,000)
Fiscal Year 2023: ¥3,120,000 (Direct Cost: ¥2,400,000、Indirect Cost: ¥720,000)
|
Keywords | デジタル教材 / 学習時間 / 休憩時間 / 疲労・負担 / 生体情報 |
Outline of Research at the Start |
コンピュータを用いたデジタル教材(教科書、補助教材)による学習時間が増えることが予想される。本研究では、デジタル教材を用いた学習で想定される機能と様々な学習条件を設定する。そして、学習時の生体への影響を生体情報の変化から捉え、デジタル教材における長時間の学習による学習者の生体負担(疲労、負担)を明らかにする。さらに生体情報の経時変化から算出した最適な学習時間とそれに必要な休憩時間を提案する。
|
Outline of Annual Research Achievements |
本研究の目的は、学習者用デジタル教材(教科書・補助教材)で求められる機能を取り入れた実験用の学習システムを構築し、想定される様々な学習条件(教科、表示方法、画面サイス等)を設定する。そして、生体への影響を生体情報の変化から捉え、コンピュータを用いたデジタル教材による長時間の学習による学習者の生体負担(疲労や負担)を明らかにする。さらに生体情報の経時変化から算出した最適な学習時間とそれに必要な休憩時間を提案することにある。令和5年度は、1.実験用の学習システムを構築、2.デジタル教材を想定し、画面サイズなどの学習条件を変えた場合の学習時の視線移動や心拍などを測定する予備実験の実施、3.デジタル教材による長時間学習における学習者の生体情報(筋電、心拍、眼球運動)を測定し、生体情報の経時変化の分析と負担評価の有効性の検討、4.研究成果の公表、を行う計画を設定した。 1.実験用システムの構築:学習情報の提示と課題成績、反応時間の測定、画面サイズの学習条件を変更できる実験用システムの構築を構築した。2.実験1:画面サイズが異なる2条件で計算問題を表示し、学習中の反応時間、視線移動、心拍を測定し、表示位置と画面サイズの違いによる負担を検討した。その結果、画面四隅の情報に気づきにくく、画面の左側の反応時間が長くなるなどを確認した。3.実験2:デジタル教材を想定した計算学習を取り上げ、学習中の生体情報(心拍,筋電,眼球運動(視線移動))を測定し、生体情報の経時変化を分析して、学習者の負担の評価における有効性を検討した。その結果、学習開始後20分までは負担が小さいが、その後30分で学習者の負担が増加することを確認した。また、生体情報の経時変化から学習者の負担の変化を見ることができることを確認した。4.研究成果の公表:実験結果の一部を日本教育工学会全国大会で発表した。
|
Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
令和5年度の研究計画では、1.実験用の学習システムを構築、2.デジタル教材を想定し、画面サイズなどの学習条件を変えた場合の学習時の視線移動や心拍などを測定する予備実験の実施、3.デジタル教材による長時間学習における学習者の生体情報(筋電、心拍、眼球運動(視線移動))を測定し、生体情報の経時変化の分析と負担評価の有効性の検討、4.研究成果の公表、を行う計画を設定した。研究実績の概要で述べたが、実験用の学習システムを構築し、2種類の実験を実施してデータを測定した。研究成果として、長時間学習(50分間)における学習者の生体情報(筋電、心拍、眼球運動(視線移動))の経時変化と計算課題の解答時間の結果から、学習開始後20分までは負担は小さいが、20分を超え30分で学習者の負担が増加することなどを示した。研究成果の公表として、実験結果の一部を日本教育工学会2024年春季全国大会で発表した。以上のことから、令和5年度の研究計画に従って進め、おおむね順調に進展している。
|
Strategy for Future Research Activity |
令和6年度についても引き続き実験を実施する。令和5年度に実施した長時間学習(50分間)における学習者の生体情報(筋電、心拍、眼球運動(視線移動))の分析結果を参考に、休憩時間の検討を行う。さらに学習コンテンツの表示などの学習条件を変え、学習時の生体情報(心拍、眼球運動(視線移動)等)や主観評価などのデータを測定する。そして、学習者の疲労・負担の視点から、デジタル教材による長時間学習における課題を整理する。また、学会の大会等で研究成果を公表する。補助事業期間全体を通じての研究体制は、研究代表者と研究協力者(門間政亮博士)で構成する。研究代表者は研究全般を担当し、研究協力者は実験実施と生体情報の医科学的な視点からのデータ分析に協力する。
|