Project/Area Number |
23K02688
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Research Category |
Grant-in-Aid for Scientific Research (C)
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Allocation Type | Multi-year Fund |
Section | 一般 |
Review Section |
Basic Section 09070:Educational technology-related
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Research Institution | Iwate Prefectural University |
Principal Investigator |
松田 浩一 岩手県立大学, ソフトウェア情報学部, 准教授 (70325926)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
PRIMA・OKY・ DICKY 岩手県立大学, ソフトウェア情報学部, 教授 (20344624)
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Project Period (FY) |
2023-04-01 – 2026-03-31
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Project Status |
Granted (Fiscal Year 2023)
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Budget Amount *help |
¥3,640,000 (Direct Cost: ¥2,800,000、Indirect Cost: ¥840,000)
Fiscal Year 2025: ¥1,040,000 (Direct Cost: ¥800,000、Indirect Cost: ¥240,000)
Fiscal Year 2024: ¥1,560,000 (Direct Cost: ¥1,200,000、Indirect Cost: ¥360,000)
Fiscal Year 2023: ¥1,040,000 (Direct Cost: ¥800,000、Indirect Cost: ¥240,000)
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Keywords | 郷土芸能 / モーションキャプチャ / 緩急 / 可視化 / 定量的 / 身体知 / センサフュージョン |
Outline of Research at the Start |
演舞の実データは「わざ」の複数の要素が合成された結果であるため,分析における解釈を困難にしてしまい,結果として指導者の見せたい情報の抽出・分析を難しくしている.「わざ」の要素の性質は,それぞれで異なることから,本研究では,専門家や熟練者の知見を引き出し「わざ」の要素を分類・整理し,指導者が伝えたい要素に対応した抽出・分析・可視化法を創出する.
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Outline of Annual Research Achievements |
本研究では,地域伝統舞踊における腕の動きの柔らかさの違いについて,定量的に比較する手法を提案した.対象とした動作は,盛岡さんさ踊りのハラハラ動作である.ハラハラ動作は,片手をお腹の前で構え,他方の手をあげた状態から振り下ろし,お腹の前で三回叩く動作で,腕全体を柔らかく動かす.柔らかさを生み出すためには,体幹から上腕,前腕と末端方向へと順に動かす「遅延」,一つの動きにおける緩さと速さの組み合わせによる「緩急」が必要となる.本研究では,「緩急」に着目し,柔らかさの印象の異なる被験者の「緩急」の違いの数値化に取り組んだ. 提案手法では,モーションキャプチャで取得した対象部位の角度の時間変化(曲線)に着目した.角度の時間変化を3次Bezier曲線で近似することにより,実質的に二つのパラメータによる特徴抽出を可能とした.そして,得られたパラメータをもとに座標変換を行うことにより,縦軸が「緩」の状態,横軸が「急」の状態を表すグラフとして再構成することを可能にした.これにより,雰囲気の異なる踊り手同士の動きの質の違いを数値で表すことができる. 述べ23名分,練度や個人差のある被験者のデータについて,提案手法により分類し,分類した被験者の映像を用いて専門家による評価を行ったところ,数値的に類似したパターンの被験者映像の動きは雰囲気が類似しており,違うグループの被験者を混ぜると違いが分かることが分かった.また,分類結果に対し,印象語で説明できていたグループと,言葉はなかったが似ている,という評価のグループがあり,言語化できない違いのグループの分類もできるという可能性が示唆された.
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
1: Research has progressed more than it was originally planned.
Reason
印象の違いの定量的分析において,角度変化の曲線を曲線近似によりパラメータ化し,「緩」「急」という軸に落とし込むことができたことは大きな成果である.また,印象の違いについて,従来は,言葉による分類が行われてきたが,提案手法では,言葉にできない違いの分類も可能であり,新しい分析方法としての可能性がある.
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Strategy for Future Research Activity |
研究計画の方向性に変更は無い. 柔らかさに着目した,近似曲線による分類は,一定の成果を得たが,少ない制御点による近似であるため,元データが近似曲線から一定量外れている.その影響の有無について精査する必要がある.また,本年度は,腕の動きのみを分析対象としたが,全身動作の印象は,体幹の動きとの関係が重要であるため,分析範囲を増やすことにより得られる情報の変化についても検討する.
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