Research on design education based on the cultural basis of emotion in creativity
Project/Area Number |
23K02796
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Research Category |
Grant-in-Aid for Scientific Research (C)
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Allocation Type | Multi-year Fund |
Section | 一般 |
Review Section |
Basic Section 09080:Science education-related
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Research Institution | Kogakuin University |
Principal Investigator |
見崎 大悟 工学院大学, 工学部, 准教授 (00361832)
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Project Period (FY) |
2023-04-01 – 2026-03-31
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Project Status |
Granted (Fiscal Year 2023)
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Budget Amount *help |
¥4,680,000 (Direct Cost: ¥3,600,000、Indirect Cost: ¥1,080,000)
Fiscal Year 2025: ¥1,040,000 (Direct Cost: ¥800,000、Indirect Cost: ¥240,000)
Fiscal Year 2024: ¥1,040,000 (Direct Cost: ¥800,000、Indirect Cost: ¥240,000)
Fiscal Year 2023: ¥2,600,000 (Direct Cost: ¥2,000,000、Indirect Cost: ¥600,000)
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Keywords | デザイン教育 / 情動 / 創造性 / 文化的背景 / デザイン思考 / GPT / カリキュラム分析 / Extended Reality |
Outline of Research at the Start |
近年、創造性やイノベーション創出のための人材育成を目的として、さまざまなデザイン教育プログラムや政策が実施されている。しかし、これらの教育プログラムや政策の多くは、海外の成功事例を参考にして専門的な議論がほとんどなく実施されることが多く十分に成果を得ているとはいえない。本研究では、日本における創造性に関するメカニズムに関してグローバルで多様な研究者と連携をおこない創造性における情動(潜在認知過程)の文化的根拠について調査研究をおこない、個人および組織に関する創造性のプロセスに関するモデル化をおこない日本の文化的な背景において最適なデザイン教育に関するプログラムの研究開発をおこなう。
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Outline of Annual Research Achievements |
本研究では、世界各国で行われるデザイン教育における創造性のプロセスを国際比較し、創造性における情動の文化的な根拠に基づくモデルをより精確にモデル化することを研究目的としている。研究実施者は、これまでの研究で示された創造性の文化的背景による比較のモデルの仮説を、定性的な手法と定量的な手法により検証している。文化的背景の異なる各国チームでのデザイン学習の方法及び創造性における情動の効果を検証することが目的である。
2023年度には、創造性における情動の文化的根拠について検証するための手法やシステムの設計開発を実施した。具体的には、「拡張付箋紙」という新しいARインタラクションシステムの開発を行った。このシステムは、身体の動きを取り入れながら、Generative Pre-trained Transformer(GPT)を利用してアイデアを構造化し、発散的思考を促進することを目的としており、システムの利用によって創造性を高め、ユーザーの思考能力を拡張することが可能とされている。このシステムを様々な条件で実施することで、情動のメカニズムの分析が可能となることが期待される。
創造性における情動の文化的な根拠は、多くのデザイン研究者によって研究され、高等教育機関におけるデザイン教育の設計にも用いられている。この仮説のもと、直接的なデザインプロセスの分析に加えて、各国、各大学のデザイン教育の活動やシラバスを調査し、その内容を言語解析分析する方法も並行して実施している。本年度は、アメリカで3か所、台湾で2か所の大学を訪問し、デザイン教育の担当教員や施設を訪問し、インタビュー調査や意見交換を行い、次年度以降の分析調査の足掛かりを構築した。また、研究成果を国際会議に発表することで、新たな研究調査先を開拓した。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
本研究では、高等教育におけるデザイン教育や問題解決学習(PBL)について国際的な文化比較を行い、創造性における情動に基づく学習効果の向上メカニズムを探求している。具体的な研究内容は以下の通りである。一つ目に、デザイン教育の歴史と社会的ニーズの変化を論文とシラバスのテキスト分析を通じて明らかにし、二つ目に、デザインリサーチとニューロサイエンスを用いて個人及びチームの創造性の変動をモデル化し、三つ目に、文化に基づいたデザイン教育方法を提案し、対面とオンラインの組合せを利用して日本人の創造性を拡張する方法を提案する。最終的には、イノベーションを創出する人材を育成するための工学教育の最適解を実現することを目指している。
この研究計画を実現するために、初年度には対面による行動制限が解除され、対面での研究活動が実施可能となった。これにより、研究協力者との対面での議論が再開され、研究方針の良さと課題について確認することができた。また、対面とオンラインの組合せを活用した創造性の拡張方法は、生成AIを用いることで予想以上の成果を得るシステムのプロトタイプを完成させ、国際会議での発表を通じて、関連研究者との議論及び共同研究の可能性を広げた。
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Strategy for Future Research Activity |
2024年度には、デザインリサーチの手法(エスノグラフィックリサーチなど)を利用して、1年目に得られたデータの中から特にチーム活動での作業者の動的な挙動に焦点を当てる。個人の活動だけでなく、チームとして多様性を受け入れてデザインする際の振る舞いについて国際比較を行う。生成AIの教育への応用は、本研究の実施において欠かせない研究内容となっており、生成AIを組み込んだシステムと情動との関係について、研究の重要な点として議論を進める予定である。また、カリキュラム調査に関しては、これまで非学位のプログラムであったデザイン教育が学位を取得するプログラムに変更している大学が増えているため、そこでの議論やプログラムの作成について注意深く情報収集を行う。
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Report
(1 results)
Research Products
(3 results)