Project/Area Number |
23K02842
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Research Category |
Grant-in-Aid for Scientific Research (C)
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Allocation Type | Multi-year Fund |
Section | 一般 |
Review Section |
Basic Section 10010:Social psychology-related
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Research Institution | Ritsumeikan University |
Principal Investigator |
川野 健治 立命館大学, 総合心理学部, 教授 (20288046)
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Project Period (FY) |
2023-04-01 – 2027-03-31
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Project Status |
Granted (Fiscal Year 2023)
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Budget Amount *help |
¥4,680,000 (Direct Cost: ¥3,600,000、Indirect Cost: ¥1,080,000)
Fiscal Year 2026: ¥1,430,000 (Direct Cost: ¥1,100,000、Indirect Cost: ¥330,000)
Fiscal Year 2025: ¥1,170,000 (Direct Cost: ¥900,000、Indirect Cost: ¥270,000)
Fiscal Year 2024: ¥520,000 (Direct Cost: ¥400,000、Indirect Cost: ¥120,000)
Fiscal Year 2023: ¥1,560,000 (Direct Cost: ¥1,200,000、Indirect Cost: ¥360,000)
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Keywords | 再現構造分析 / ストレススキーマ / 自殺 / 文化 / 再現構造 / 言説分析 / 援助希求 |
Outline of Research at the Start |
戦後の日本の自殺率は、一定の水準を下回ることがなかった。一方、自殺についての日本固有の文化状況が、自殺死亡率の高さに影響しているとの指摘がある。ここから、我が国の自殺の基層部分の存在と文化の影響を仮定した。そこで日本固有の自殺の概念化と現在の自殺対策への影響を検討する4つの研究を行う。1)再現構造分析、2)間テクスト言説分析、3)実験(文化表象の活性化を独立変数とする)、4)アンケート調査。本研究は社会課題解決のための固有文化心理学・社会心理学的アプローチの提案であり、現状の自殺対策とのconsilienceを目指している。
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Outline of Annual Research Achievements |
題材として忠臣蔵を選び、再現構造分析に着手した。これまで扱ってきた題材と比べて複数の場面で死や自死が描かれており、分析法について再検討が必要となった。そこでまず基本となる再現構造分析について整理し、論文にまとめた。 次にあらためて、分析に着手したが、恥と鬱憤といったストレススキーマに類似した構造が見出され、その背景に社会規範や大義が示されており、正当化と栄光化の創意が多くみられた。一方、これまでの題材に含まれていた神聖化と女性性がほとんどみられない。日本における自殺への態度がどのような要因で分散し、相互にどのように影響を与えているのかを評価する必要があると考えられた。2024年度の学会発表にむけて準備を進めている。ただし、これらが日本文化固有の概念であることを明確にするために、比較対照が必要であると判断された。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
再現構造分析については概ね順調に進んでおり、方法論を一度まとめたことで今後の発信がしやすい状況である。今後はデータに基づく発信をしていく。他方で、国内の対策事例の収集と機能評価を予定していたがこちらは遅れている。
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Strategy for Future Research Activity |
再現構造分析については、分析を終え次第、投稿や学会発表をしていく。ただし、文化固有であることを明確にするために、比較対照が必要であることから、日本文化をある程程度反映している地域(ハワイもしくは台湾など)での死や健康観、さらに自殺への認知枠組みを調査する予定である。 国内の対策事例の収集と機能評価は早急に進める。 故人の日記などの間テクスト分析を予定していたが、上記の分析を踏まえる必要があることから、次年度以降の課題になるかもしれない。
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