Project/Area Number |
23K02885
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Research Category |
Grant-in-Aid for Scientific Research (C)
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Allocation Type | Multi-year Fund |
Section | 一般 |
Review Section |
Basic Section 10020:Educational psychology-related
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Research Institution | Chiba University |
Principal Investigator |
川波 亜紀子 千葉大学, 予防医学センター, 特任研究員 (70897511)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
櫻井 健一 千葉大学, 予防医学センター, 教授 (80323434)
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Project Period (FY) |
2023-04-01 – 2028-03-31
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Project Status |
Granted (Fiscal Year 2023)
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Budget Amount *help |
¥4,810,000 (Direct Cost: ¥3,700,000、Indirect Cost: ¥1,110,000)
Fiscal Year 2027: ¥1,170,000 (Direct Cost: ¥900,000、Indirect Cost: ¥270,000)
Fiscal Year 2026: ¥910,000 (Direct Cost: ¥700,000、Indirect Cost: ¥210,000)
Fiscal Year 2025: ¥1,040,000 (Direct Cost: ¥800,000、Indirect Cost: ¥240,000)
Fiscal Year 2024: ¥910,000 (Direct Cost: ¥700,000、Indirect Cost: ¥210,000)
Fiscal Year 2023: ¥780,000 (Direct Cost: ¥600,000、Indirect Cost: ¥180,000)
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Keywords | 情動調整 / 親子相互作用 / 出生コホート研究 / 心身症状 |
Outline of Research at the Start |
小児は心理的ストレスを身体症状として表しやすく、学齢期に不登校となって表面化することも多い。本研究では小児の情動調整力の未熟さを学齢期の心身症状のリスク要因と仮定し、親子の情動的関わりの質が児の情動調整力を介して学齢期の心身症状に及ぼす影響を明らかにすることを目的とする。主に乳幼児期の食事場面等における親子相互作用の質を評価し、学齢期の情動調整力や心身症状との関連を調べる。児の生理学的特性や発達特性も含めた包括的な親子相互作用モデルを構築し、介入法を探索する。
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Outline of Annual Research Achievements |
本研究では、親子の情動的関わりの質が児の情動調整力を介して学齢期の心身症状に及ぼす影響を明らかにすることを目的とした。千葉大学予防医学センターで実施している出生コホート調査「胎児期に始まる子どもの健康と発達に関する調査」の第1期(2014年開始)および第2期(2021年開始)の参加者親子を対象に、観察調査や質問票調査により親子相互作用の質、児の気質・発達特性、生理学的指標、情動調整パターン、心身症状等を調べて分析する。本研究により、児の情動調整力の発達に関する包括的な親子相互作用モデル・介入法を構築することを目指す。研究結果はそれぞれの親子の特性に適した効果的な支援への活用が期待できる。 1年目にあたる本年度は、以下の研究を進めた。 ・第1期コホート 周産期母子関係に関わる指標(抑うつ、ボンディング、乳児の気質等)の分析・考察や、7歳時点の母子の関わりのビデオ評価をEmotional Availability Scales(情動の利用可能性)を用いて進めた。これにより親子の関わりに影響を及ぼす可能性のあるリスク要因および介入法について検討を進め、関連する評価法の妥当性等について国内外の研究について探索した。また、学齢児の発達障害特性、情動調整パターン、心身症状等の評価に関する文献を検索し、小学4年~6年時に実施予定の尺度選定を行った。 ・第2期コホート 妊娠期~乳幼児期に親子約500組に質問票調査を実施し、心理社会的状況(被養育体験、夫婦関係、抑うつ、ボンディング、育児ストレス、発達特性等)に関するデータを収集し、約半数の母子に対しては追加で生後10か月、1歳半時に母子の気質と児の言語発達調査を実施した。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
親子の情動的関わりの観察調査を乳児期に実施することができず、幼児期に延期することとした。代わりに乳児の発達特性、コミュニケーションスキルの指標となる言語発達および母子の気質に関する質問票調査を進めた。 プレ調査で収集したビデオの分析において、評価法や心理尺度構成に関する検討を含め多くの時間を要したが、第1期コホートの学童期に実施する心理評価尺度の選定や、第2期コホートの妊娠期からのデータ収集をおおむね予定通りに進めることができた。
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Strategy for Future Research Activity |
2年目は第1期コホートの発達障害特性等に関する質問票調査を開始し、3年目からは情動調整パターン、心身症状等の質問票調査および親子の関わりの観察調査の実施、評価・分析、介入効果の検証を進める。一部の対象児に対しては生理指標(自律神経機能等)の測定を予定している。今後の研究推進において、以下を主な課題に設定した。 ・子どもから研究協力へのインフォームド・アセントを取得することを検討する。 ・ビデオ評価・分析法はEmotional Availability Scalesの他、適した観察・介入法を探索して吟味し、実施に必要な研修を受講する。 ・研究分担者、協力者との情報交換、ディスカッションおよび学会等での発表を進める。 ・統計解析法や質的分析ソフトの使用法を習得して適切な分析を行う。
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