Victim's Reaction and Cognition when they are confronted with sexual violence.
Project/Area Number |
23K02943
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Research Category |
Grant-in-Aid for Scientific Research (C)
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Allocation Type | Multi-year Fund |
Section | 一般 |
Review Section |
Basic Section 10030:Clinical psychology-related
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Research Institution | Sophia University |
Principal Investigator |
齋藤 梓 上智大学, 総合人間科学部, 准教授 (60612108)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
岡本 かおり 清泉女学院大学, 人間学部, 教授 (20736425)
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Project Period (FY) |
2023-04-01 – 2026-03-31
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Project Status |
Granted (Fiscal Year 2023)
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Budget Amount *help |
¥4,680,000 (Direct Cost: ¥3,600,000、Indirect Cost: ¥1,080,000)
Fiscal Year 2025: ¥1,040,000 (Direct Cost: ¥800,000、Indirect Cost: ¥240,000)
Fiscal Year 2024: ¥1,430,000 (Direct Cost: ¥1,100,000、Indirect Cost: ¥330,000)
Fiscal Year 2023: ¥2,210,000 (Direct Cost: ¥1,700,000、Indirect Cost: ¥510,000)
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Keywords | 性暴力被害 / 5F反応 / 性的グルーミング |
Outline of Research at the Start |
本研究では、性暴力被害に直面した際に生じる、身体が凍り付いたように動かなくなる、相手に従わざるを得なくなるなどの心理的反応、およびエントラップメントや性的グルーミングと言った関係性の中で起きる被害における被害者の心理的状態について、総合的に明らかにする質問紙を作成し、どのような反応、状態が生じているのか、それはどの程度発生し、その後のトラウマ反応や援助要請行動にどのように関係しているかを、量的調査や質的調査を通して明らかにする。
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Outline of Annual Research Achievements |
2023年度は、性暴力被害当事者へのインタビューデータを分析し、男性が被害者の場合に見られる性暴力の発生プロセス、およびセクシュアルマイノリティが被害者の場合に見られる性暴力の発生プロセスについて明らかにした。また、そうした発生プロセスの中で、被害当事者がどのような心理的反応、心理状態を示すかについて分析を行った。さらに、性暴力被害当事者の手記等を分析し、被害に直面したときの心理的反応、心理状態の検討を行った。 その結果、セクシュアルマイノリティが被害者の場合、セクシュアリティやジェンダーが利用される、あるいは孤立や孤独を利用されるなどし、被害者が追い詰められ黙らざるを得ない状況となり、加害が行われていることが推察された。また、男性が被害者の場合、遊びとみなされてしまう加害や、一見普通の性的行為にみなされてしまう加害が存在し、ジェンダー規範の影響もあって抵抗が難しい状況が存在すると推測された。 インタビューデータの分析や被害当事者の手記等の分析から、性暴力の被害当事者は、これまで、被害に直面した際にフリーズや闘争―逃走反応という恐怖への反応が生じることが指摘されていたが、相手に合わせるような迎合的反応や、相手に親しみを抱かせようとする友好的反応も存在することが分かった。それのみならず、ジェンダー規範によって自由に行動を選択できない状況、相手に依存するよう仕向けられて依存的な状態になっている状況など、性暴力被害に直面したときには様々な心理的反応が存在することが考えられた。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
3: Progress in research has been slightly delayed.
Reason
研究代表者の所属の変更があり倫理審査への申請が遅れている。また、社会の中での性暴力に対する認識の変化があり、性暴力被害当事者の手記や動画等の公開が多く、検討すべき内容が増えたことによって研究の進みが遅くなっている。
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Strategy for Future Research Activity |
研究の進捗が遅れていることを鑑み、研究の進め方を見直す。現在進めている、手記やインタビューデータ等の分析を2024年度に行い、終了次第、リサーチ会社に依頼してのウェブ調査を実施する。そこで質問項目の内的一貫性や構造を確認した上で、全国の被害者支援センターおよびワンストップ支援センターに調査を依頼する。ウェブ調査の回答者からインタビューを予定していたが、全国の被害者支援センターやワンストップ支援センターにおいて回答が得られた対象者のうち、承諾が得られた者にインタビューを行うなど、機縁法あるいはスノーボールサンプリングに変更をする。
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Report
(1 results)
Research Products
(5 results)