Research on automorphic forms of several variables
Project/Area Number |
23K03039
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Research Category |
Grant-in-Aid for Scientific Research (C)
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Allocation Type | Multi-year Fund |
Section | 一般 |
Review Section |
Basic Section 11010:Algebra-related
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Research Institution | Tokyo University of Science |
Principal Investigator |
青木 宏樹 東京理科大学, 創域理工学部数理科学科, 教授 (10333189)
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Project Period (FY) |
2023-04-01 – 2027-03-31
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Project Status |
Granted (Fiscal Year 2023)
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Budget Amount *help |
¥4,420,000 (Direct Cost: ¥3,400,000、Indirect Cost: ¥1,020,000)
Fiscal Year 2026: ¥1,040,000 (Direct Cost: ¥800,000、Indirect Cost: ¥240,000)
Fiscal Year 2025: ¥1,040,000 (Direct Cost: ¥800,000、Indirect Cost: ¥240,000)
Fiscal Year 2024: ¥1,040,000 (Direct Cost: ¥800,000、Indirect Cost: ¥240,000)
Fiscal Year 2023: ¥1,300,000 (Direct Cost: ¥1,000,000、Indirect Cost: ¥300,000)
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Keywords | 保型形式 / ヤコビ形式 / 無限積 / 整数論 / モジュラー群 |
Outline of Research at the Start |
保型形式とは、ある種の変換規則(保型性)を満たす関数であり、数学において極めて重要な研究対象となっている。その研究は、ガウス、ヤコビ、ワイエルシュトラスといった大数学者の仕事(19世紀)を出発点に、数学全般のみならず物理学や情報数学になどとも関連性を持ちながら大いに発展してきた。特に多変数の保型形式は研究が難しく、現在でも整数論や複素幾何学において重要な研究対象であり続けている。 本研究は、最近特に進展が顕著な、ヤコビ形式を用いるさまざまな手段によって、多変数の保型形式を明示的に調べ、多変数の保型形式に対して今まで以上の知見を得ることを目標としている。
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Outline of Annual Research Achievements |
今年度は本研究課題の初年度である。もっとも、今年度は、本研究課題の土台となる研究課題として令和元年度に採択された「ヤコビ形式を用いた多変数保型形式の明示的研究」(基盤研究(C))がコロナ禍による延長を経て最終年度となったため、研究内容のかなりの部分が両者にまたがっている。 さて、本研究課題の核心をなす問い「保型形式をより明示的に調べることにより、その空間を明確に知りたい!」について、研究計画調書では、次の3つのテーマを提示していた。(1)ヤコビ形式の詳細な研究(2)Borcherds型の無限積(3)形式的なフーリエ・ヤコビ展開の収束性 この1年間で最も研究が進んだ方面は、(2)に関連するものである。幸いにも早い時期に共同して研究できる相手が見つかり、その後の議論で、ヤコビ形式の無限積による構成とアフィンリー環との関係がかなりはきりと見えてきた。残念ながら年度内に論文としてまとめるには至らなかったが、この報告を書いている段階で論文の原稿がほぼ完成しており、その先にある応用についても研究を進めている状況である。また、(3)については、以前からの共同研究者と引き続き日本およびアメリカで研究を続けており、新しく論文を書くには至らなかったが、一定の進展があった。また、(1)についても研究を続けている。 また、本研究課題に関連して、今年度は2件の国際研究集会を企画運営した。そのうちの1件は、京都大学数理解析研究所にて毎年行われている保型形式分野の大規模な国際研究集会であり、多くの研究者と交流する機会を持てたため、当方の研究成果の発信や研究情報の交換に大いに役立った。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
研究実績の概要で述べたとおり、研究計画調書で想定していた研究テーマのそれぞれについて進展があった。本研究課題の決定的な解決にはまだ遠いが、期間4年のなかでの1年経過時点としては、おおむね順調であると考えている。
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Strategy for Future Research Activity |
現在までの進捗状況はおおむね順調であると判断しており、当面はこのペースで研究を続けていきたい。特に、コロナ禍が一段落した現在、他の研究者との交流による共同研究や情報交換がよりいっそう活発に行えるようになることを、大いに期待している。一方で、所属大学では学部学科の再編などがあり、校務の増大によるエフォートの低下はかなりの心配要因である。学内の人員配置を考えればこれらの校務は避けられない部分がほとんどであり、WLBと心身の健康の維持に注意しつつ、研究活動との両立を目指したい。
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Report
(1 results)
Research Products
(10 results)