• Search Research Projects
  • Search Researchers
  • How to Use
  1. Back to previous page

The relationship between the polarized structure of toric varieties and convex polytopes

Research Project

Project/Area Number 23K03075
Research Category

Grant-in-Aid for Scientific Research (C)

Allocation TypeMulti-year Fund
Section一般
Review Section Basic Section 11010:Algebra-related
Research InstitutionNara Medical University

Principal Investigator

川口 良  奈良県立医科大学, 医学部, 講師 (10573694)

Project Period (FY) 2023-04-01 – 2027-03-31
Project Status Granted (Fiscal Year 2023)
Budget Amount *help
¥2,340,000 (Direct Cost: ¥1,800,000、Indirect Cost: ¥540,000)
Fiscal Year 2026: ¥520,000 (Direct Cost: ¥400,000、Indirect Cost: ¥120,000)
Fiscal Year 2025: ¥520,000 (Direct Cost: ¥400,000、Indirect Cost: ¥120,000)
Fiscal Year 2024: ¥650,000 (Direct Cost: ¥500,000、Indirect Cost: ¥150,000)
Fiscal Year 2023: ¥650,000 (Direct Cost: ¥500,000、Indirect Cost: ¥150,000)
Keywords代数幾何学 / 偏極多様体 / 断面幾何種数 / トーリック多様体 / 凸多面体 / Weierstrass半群 / ワイエルシュトラス半群
Outline of Research at the Start

代数幾何学と多面体論の間には未だ見つかっていない多くの関係が潜んでいる。本研究はそうした未知の性質の発見に取り組み、2つの分野で双方向的な研究を展開していく。さらにその活動を通じて様々な問題を提起し、両分野にまたがる新たな研究土壌を形成することを企図している。

Outline of Annual Research Achievements

今年度は本研究の課題のうち, 特にh*ベクトルの交代和に関する研究に注力した. 凸多面体のh*ベクトルについては, 和の大小関係や対称性についての研究は多いものの, 対称性に着目した先行研究はこれまでにほとんどなかった. 筆者は以前の論文(2015)において, 3次元の非特異多面体の場合には, h*ベクトルの交代和が非負になるという結果を得ていたので, これを一般次元に拡張するための方法を調べているが, 進捗状況の項に書く通り当初の想定以上に困難な点が多くあり, まずはそれらを回避するための方策を考えるのが重要であった. 今年度は4次元の場合について考え, 証明の方向性を見出すことができた. 現在は, これまでの証明に誤りがないかの検証をしている.
また, もう一つの課題であるh*ベクトルを応用した第i断面幾何種数の性質の研究に関しては, 以前の研究で得られた結果の向上を図っている. 第 i 断面幾何種数については, コホモロジーの次元h^i(O_X)によって下から評価する予想(未解決)が知られているが, Xがトーリック多様体の場合はこの不等式は自明な式になってしまう. そこで筆者は第 i 断面種数を対応する凸多面体のh*ベクトルの式として表し, h*ベクトルの性質を用いることで偏極トーリック多様体に対して適用できる新たな下限不等式を得たが, 自然な問いとして第 i 断面幾何種数がその下限に一致する偏極多様体はどのようなものか?という問題が生まれる. 現在は論文の執筆と並行してこの問題に取り組んでいる.

Current Status of Research Progress
Current Status of Research Progress

3: Progress in research has been slightly delayed.

Reason

h*ベクトルの交代和の非負性を4次元に拡張するにあたり, 当初考えていなかったいくつかの障害があった. まず, 4次元の非特異な偏極トーリック多様体の場合, h*ベクトルの交代和が0にはならない(つまり, 常に正になる)可能性が高いことが分かってきた. これは, この問題に関しては非特異という条件が強すぎることを意味している. それでも非負性という性質が損なわれるわけではないが, 研究結果としては不十分である気がしたため, 非特異性に代わる(交代和が0になり得るような)もう少し弱い条件を模索した. この問題の解決にかなり時間がかかり, ひとまず満足のいく条件を見つけたものの, その後の証明にも予想以上に時間がかかった. ごく少数の特殊な例が存在することが分かってきて, 4次元多面体の扱いにくさもあって, それらの多面体について証明をクリアするのに苦労した. 現時点では証明は完了したと考えているが, 長期間にわたる研究だったため, 細部の検証を進めながら論文にまとめていく必要がある.
上記の研究に時間をとられてしまったため, もう一つの課題である第 i 断面幾何種数が下限に一致する偏極トーリック多様体の分類もやや遅れている. 本来であれば今年度中に論文の執筆を終えたかったが, まだ完成の目途は立っていない. この問題は一般次元の偏極多様体を対象とするため, 興味深い結果が得られるかどうかは分からない. 場合によってはある程度の条件をつけた上で分類をした方が良い結果になるかもしれない.

Strategy for Future Research Activity

h*ベクトルの交代和については, 証明の検証をしながら論文の執筆を進める. また, 機会があれば研究集会等でも発表したいと考えている. 第 i 断面幾何種数の下限公式についてもできる限り早く論文にまとめて投稿したい. その他, Castelnuovo多様体(断面幾何種数が上限に一致する偏極トーリック多様体)の分類も課題の一つとしていたが, まだこちらまでは手が回っていない状況である. 現在凸多面体の研究者の間では, 4次元以上のCastelnuovo多面体には非特異なものが存在するか?という問題が盛んに議論されているので, 来年度以降は筆者もこうした問題に取り組んでいくつもりである.
また, 来年度は異分野間の研究交流を図ることを目的として, 三重大学の森山氏と共同で数学のセミナーを開催することを予定している. 分野を限定せずに横断的な談話会のような形式にして, 自分の研究に関して他分野の研究者から意見を聞いたり, 専門以外の講演から代数幾何学や凸多面体論との接点を探ったりして研究の充実を図りたい.

Report

(1 results)
  • 2023 Research-status Report

URL: 

Published: 2023-04-13   Modified: 2024-12-25  

Information User Guide FAQ News Terms of Use Attribution of KAKENHI

Powered by NII kakenhi