Project/Area Number |
23K03121
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Research Category |
Grant-in-Aid for Scientific Research (C)
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Allocation Type | Multi-year Fund |
Section | 一般 |
Review Section |
Basic Section 11020:Geometry-related
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Research Institution | Tsuda University |
Principal Investigator |
久野 雄介 津田塾大学, 学芸学部, 教授 (80632760)
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Project Period (FY) |
2023-04-01 – 2027-03-31
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Project Status |
Granted (Fiscal Year 2023)
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Budget Amount *help |
¥4,680,000 (Direct Cost: ¥3,600,000、Indirect Cost: ¥1,080,000)
Fiscal Year 2026: ¥1,170,000 (Direct Cost: ¥900,000、Indirect Cost: ¥270,000)
Fiscal Year 2025: ¥1,170,000 (Direct Cost: ¥900,000、Indirect Cost: ¥270,000)
Fiscal Year 2024: ¥1,170,000 (Direct Cost: ¥900,000、Indirect Cost: ¥270,000)
Fiscal Year 2023: ¥1,170,000 (Direct Cost: ¥900,000、Indirect Cost: ¥270,000)
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Keywords | Turaev余括弧積 / Johnson準同型 / 柏原-Vergne理論 / 写像類群 / Goldman-Turaevリー双代数 / 柏原-Vergne問題 |
Outline of Research at the Start |
曲面上の曲線のトポロジーに関する代数的構造として、Goldman-Turaevリー双代数がある。最近の研究によってこのリー双代数の形式性と呼ばれる性質が明らかになり、曲面の写像類群の研究に用いられている。また、Goldman-Turaevリー双代数の形式性はLie理論に由来する柏原-Vergne理論と密接に関わっている。 本研究では、Goldman-Turaevリー双代数の形式性を出発点として、曲面上の曲線のトポロジーと代数構造の研究を多面的に展開する。
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Outline of Annual Research Achievements |
本研究の主たる研究対象は、曲面上の曲線のトポロジーから定まる代数構造である。Goldman-Turaevリー双代数の形式性を出発点として、高次のループ演算の研究や曲面上の曲線に関係する類似の対象の形式性の研究を行い、曲面上の曲線に対する多面的な理解を得ることを目標としている。本年度は、次の二点に関して研究を行った。
1) Goldman括弧積やTuraev余括弧積に続く、高次のループ演算の研究。高次のループ演算を探し求める一つの動機として、曲面の写像類群のJohnson準同型への応用がある。本年度は、J. Conantが2015年に得たJohnson準同型の障害に着目し、この障害をループ演算を用いて解釈するための研究を行った。具体的には、この観点からTuraev余括弧積の一般化と考えられるループ演算の導入に成功した。計算機実験を行いながら、このループ演算のより詳しい性質やJohnson準同型の障害への具体的な応用について研究中である。(佐藤正寿氏(東京電機大学)との研究協力による。)
2) Goldman-Turaevリー双代数と他のトポロジカルな対象との関係の研究。柏原-Vergne理論との繋がりを念頭におき、Drinfeldの結合子の定義に現れる五角関係式を弱めた関係式を考察した。計算機実験に基づいて研究方針を立て、そこで現れる仮説を検証しながら研究を進めている。特に、Alekseev-Torossianの結果を参考にしてこの弱い五角関係式の解と柏原-Vergne問題の解の関係を調べた。研究は続行中である。(Dror Bar-Natan氏(トロント大学)との研究協力による。)
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
3: Progress in research has been slightly delayed.
Reason
本年度は、新しい考察を二つ始めてそれぞれ部分的な進展を得ることはできたが、すぐには解決できない課題が残り、具体的な成果を十分に得ることはできなかった。
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Strategy for Future Research Activity |
本年度に残った課題を解決できるよう、引き続き取り組む。また、研究方針を立てるために高次のループ演算についての計算機実験を推進していく。
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