Microlocal Analysis in Integral Geometry
Project/Area Number |
23K03186
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Research Category |
Grant-in-Aid for Scientific Research (C)
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Allocation Type | Multi-year Fund |
Section | 一般 |
Review Section |
Basic Section 12020:Mathematical analysis-related
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Research Institution | University of the Ryukyus |
Principal Investigator |
千原 浩之 琉球大学, 教育学部, 教授 (70273068)
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Project Period (FY) |
2023-04-01 – 2026-03-31
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Project Status |
Granted (Fiscal Year 2023)
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Budget Amount *help |
¥4,810,000 (Direct Cost: ¥3,700,000、Indirect Cost: ¥1,110,000)
Fiscal Year 2025: ¥1,690,000 (Direct Cost: ¥1,300,000、Indirect Cost: ¥390,000)
Fiscal Year 2024: ¥1,430,000 (Direct Cost: ¥1,100,000、Indirect Cost: ¥330,000)
Fiscal Year 2023: ¥1,690,000 (Direct Cost: ¥1,300,000、Indirect Cost: ¥390,000)
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Keywords | フーリエ積分作用素 / 測地線X線変換 / 線質硬化 / artifact / トモグラフィー / 超局所解析 / X線変換 / ラドン変換 |
Outline of Research at the Start |
本研究は外部の観測データだけを用いて直接見ることはできない内部を間接的に再生して見ることに関連する数学的基盤を構築することと関連する。医療機器のCTスキャナーやMRI, 空港等における保安検査、種々の音響トモグラフィー(音波の反射波から対象を再構成する手法)、非視線方向イメージング (NLoS imaging) などの理論的基盤になる。ここで言う情報やデータの主要部分は関数の特異性であり、超局所解析とよばれる数学を基盤に関数の特異性を詳細に見ることを通じて何らかの知見を得るという研究活動を行う。
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Outline of Annual Research Achievements |
2023年度の研究成果は投稿中の単著 arXiv:arXiv:2402.06899, 39頁だけである。現実のCTスキャナーでは人体組織に金属部分が存在するとX線の線質硬化とよばれる現象が起こり再生画像には線状の artifact (もともと存在しない特異性)が現れる。拙著(SIAM Journal of Mathematical Analysis, 2022)ではn次元ユークリッド空間上の関数をd次元アフィン部分空間上の積分値に対応させるd平面変換について線質硬化の最も簡単なモデルを考察した。有限個の狭義凸有界領域の金属部分が存在するという設定の元で任意の2つの金属領域に対して共通接平面の2つの接点を結ぶ共通接線の全体のなす円筒状あるいは錐状の超曲面を特異台とする conormal distribution とよばれるシュワルツ超関数が線質効果で生成されることが artifact の本質であるというのが主結果である。(d,n)=(1,2)の場合に Park-Choi-Seo (2017) および Paracios-Uhlmann-Wang (2018) によって初めて超局所解析による線質硬化の数学的研究がなされていたが、この研究はその高次元化および一般化である。残念ながらこの研究では補題等の意味がわからないことが多かったので、2023年度はリーマン多様体上の設定にして測地線X線変換を考察した。2次元曲面または定曲率空間であるという強い仮定の下に全く同じ結果を得ただけでなく理論全体の意味がよく見えるようになった。この強い仮定はヤコビ場がスカラー関数と平行移動の積になるための十分条件である。この条件なしでは双対X線変換の canonical relation と観測データの波面集合の合成自体がほとんど成立せず、このような現象そのものがあまり起こらないと予測する。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
当初の計画では線質硬化の問題について双曲空間や球面など具体的な設定で少しずつ進めていく予定であったが、一気にまとめて最終結果と思われる結果が得られたのに加えて、ユークリッド空間の設定ではわからなかった幾何学的意味の多くがヤコビ場の全体の働きから定まることが明確になったことが最大の理由である。また、この研究成果をまとめたプレプリントを見たテンソル・トモグラフィー等を専門とする Jesse Railo 氏 (Associate Professor of Mathematics, Lappeenranta University of Technology, Finland) から共同研究の申し出があり、2024年3月から隔週で幾何学的トモグラフィーにおける解析的超局所解析の研究を目指して Zoom で討論するようになったことも理由の1つである。
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Strategy for Future Research Activity |
2023年度の研究活動により、リーマン多様体上の測地線X線変換のフーリエ積分作用素としての canonical relation に関してものごとが非常によく見えるようになったので、同じ設定で考察すべき研究課題に取り組む。具体的には、トモグラフィーの観測データに相当する測地線X線変換のデータが不十分な場合の再構成可能であるための必要十分条件を求める問題、および、ある種の完備リーマン多様体上の設定で測地線で定義されるラドン変換やX線変換とスペクトル理論で定義される対応物は本質的に同じか否かを調べる問題に取り組む。 これとは別に現在進行中の Jesse Railo 氏との解析的多様体上のトモグラフィーのある課題についての研究も進める。この研究では成果を目指すだけでなく、多変数複素解析の基礎を利用して自力で必要となるフーリエ積分作用素の複素数値相関数を構築する能力を養って研究課題の可能性を広げていきたい。 残念ながら2023年度は講演依頼がなかったが、2024年度は現時点で香港城市大学とヘルシンキ大学での研究集会の一般講演を申し込んで講演させていただけることになっている。
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Report
(1 results)
Research Products
(1 results)