Project/Area Number |
23K03195
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Research Category |
Grant-in-Aid for Scientific Research (C)
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Allocation Type | Multi-year Fund |
Section | 一般 |
Review Section |
Basic Section 12030:Basic mathematics-related
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Research Institution | Yokohama National University |
Principal Investigator |
小関 健太 横浜国立大学, 大学院環境情報研究院, 准教授 (10649122)
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Project Period (FY) |
2023-04-01 – 2027-03-31
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Project Status |
Granted (Fiscal Year 2023)
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Budget Amount *help |
¥4,550,000 (Direct Cost: ¥3,500,000、Indirect Cost: ¥1,050,000)
Fiscal Year 2026: ¥1,170,000 (Direct Cost: ¥900,000、Indirect Cost: ¥270,000)
Fiscal Year 2025: ¥1,170,000 (Direct Cost: ¥900,000、Indirect Cost: ¥270,000)
Fiscal Year 2024: ¥1,170,000 (Direct Cost: ¥900,000、Indirect Cost: ¥270,000)
Fiscal Year 2023: ¥1,040,000 (Direct Cost: ¥800,000、Indirect Cost: ¥240,000)
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Keywords | 彩色 / 平面グラフ / coloring of graph / topological graph theory |
Outline of Research at the Start |
四色定理に代表される,曲面上のグラフの彩色に関して,近年,代数的トポロジーを利用した手法や,グラフの向き付けや閉路構造等を利用した彩色の手法も大きく進展している. 曲面上のグラフは多面体の1-スケルトンとみなすこともできる.そこで対象を高次元へと拡張し,高次元の超多面体の1-スケルトンとして定義できるグラフ(超多面体グラフ) の彩色が自然に考えられる.そこで,曲面上のグラフやその他のグラフで成功した手法を高次元へ拡張することで,超多面体グラフの彩色性を議論する手法を確立することを目指す.
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Outline of Annual Research Achievements |
「曲面上のグラフやその他のグラフで成功した手法を高次元へ拡張することで,高次元の超多面体の1-スケルトンとして定義できるグラフ(超多面体グラフ) の彩色の手法」を目指すという研究目的の達成のため,まず,グラフの彩色について見直した.特に平面グラフの彩色の手法を改良し,「A Note on 3-Distance Coloring of Planar Graphs」という論文で,平面3-正則グラフにおいて,距離が3以下の頂点対は異なる色となるような彩色を与えている.距離が 2以下の頂点対を異なる色で塗るという条件の彩色については,これまでにもいくつかの研究が知られていたが,本研究ではそれらを拡張したものであるといえる.これにより,平面性を利用した彩色の方法への知見が広がったと考えている. また,頂点彩色とともに重要な研究対象である,辺彩色に関しても研究を行った.通常の辺彩色を拡張した H-彩色という概念が知られており,特に3‐正則グラフにおいて,閉路2重被覆予想や流れ予想との関連から,ぺテルセングラフなどの特別なグラフ H に対しての H-彩色が多く研究されている.一方で,3-正則以外のグラフでは,どのような現象が起こるのか研究が進んていなかった.そのため,「H-colorings for 4-regular graphs」という論文では,3-正則グラフの次にステップとして,4-正則グラフにおける H-彩色について,どのようなグラフ H を考えるべきか,その H に対する H-彩色によって,どのような現象がみられるかなど,今後の研究へとつながる基本的な性質を導いた.
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
2023年度は,上で述べたように,グラフの彩色に関しての基礎となる研究を行った.これらの成果によって,研究目的である「超多面体グラフの彩色の手法」の足がかりが得られたので,順調に進展しているといえる.一方で,超多面体グラフを直接扱うことはなかったため,計画以上の進展とはいえない.
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Strategy for Future Research Activity |
2023年度は,グラフの彩色に関しての基礎となる研究を行ったが,研究の過程で,グラフの彩色それ自体の難しさが当初予期していた以上に表れており,この点の研究が今後も必要となる.そのため,2024年度も引き続き,グラフの彩色の基礎となる性質をまず調査する.また,超多面体グラフの性質に迫るため,これまでで得られた知見をもとに幾何的な性質に重きを置いた彩色を考察し,可能ならば,その高次元を対象とした研究を進めたいと考えている.
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