Project/Area Number |
23K03228
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Research Category |
Grant-in-Aid for Scientific Research (C)
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Allocation Type | Multi-year Fund |
Section | 一般 |
Review Section |
Basic Section 12040:Applied mathematics and statistics-related
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Research Institution | University of Toyama |
Principal Investigator |
上田 肇一 富山大学, 学術研究部理学系, 教授 (00378960)
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Project Period (FY) |
2023-04-01 – 2026-03-31
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Project Status |
Granted (Fiscal Year 2023)
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Budget Amount *help |
¥4,680,000 (Direct Cost: ¥3,600,000、Indirect Cost: ¥1,080,000)
Fiscal Year 2025: ¥1,430,000 (Direct Cost: ¥1,100,000、Indirect Cost: ¥330,000)
Fiscal Year 2024: ¥1,430,000 (Direct Cost: ¥1,100,000、Indirect Cost: ¥330,000)
Fiscal Year 2023: ¥1,820,000 (Direct Cost: ¥1,400,000、Indirect Cost: ¥420,000)
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Keywords | 自律分散システム / ロコモーション / 数理モデル / 自己組織化 / 環境適応性 |
Outline of Research at the Start |
生命システムは,膨大な数の要素から構成されているにもかかわらず,システム内外の状態変化に対して柔軟に適応し,システム全体の機能を維持させることができる。このような仕組みの理解は自律分散型ロボット制御や生命システムの機能創発の理解につながるため,その数理機構の解明が期待される。本研究では,これまで開発してきたパラメーター自動調整モデルをロコモーションモデルに適用することにより(1)外部刺激に対して適切な行動変化を可能にするモデル構築手法の提案(2)任意サイズへのシステム拡張を可能にするモデルの提案に取り組む。
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Outline of Annual Research Achievements |
本研究では,ロコモーション機能の創発原理を理解するために,次の(1),(2)の研究を推進する。 (1)環境適応的ロコモーションシステムの創発モデルの提案:本研究では,ロコモーションモデルに対して情報伝達機能を付加することにより,「自動パラメータ調整によるロコモーション創発と刺激に対する運動変化機能創発」を実現する。これにより,生命システムの環境適応性の理解に対する理論基盤の構築,及び工学的に期待される無限定環境に適した自律分散型ロボットの制御モデルを提案する。 (2)システム拡張を可能にするモデル設計法の提案:システムサイズに依存しないシステム拡張方法を提案することで,システム全体の機能を維持したままシステムサイズの拡張を可能にする。そのために,パラメーター自動調整付きの機能モジュールの開発と,モジュール同士の結合方法を開発する。 代表者がこれまで作成してきた同期振動の創発モジュールを活用し,ロコモーションモデルに対するパラメーター自動調整モデルを作成した。従来研究によって提案した空間1次元におけるロコモーションモデルを拡張し,空間2次元モデルを作成した。空間2次元モデルにおいては,指定した方向を突然変更された際にも,新たな指定方向に移動することを確認し,提案システムが環境適応性を有することを示した。また,提案したロコモーションモデルはシステムサイズが増加した際にも自動的にパラメーターを発見することを示した。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
本年度は本研究の課題の1つである,環境適応的ロコモーションシステムの創発モデルの作成を行なった。這行モデルにおいて接地タイミングと身体の伸縮リズムの位相差を自動的にコントロールすることを実現するパラメータ調整モデルを作成し,自発的に安定したリズムを生成することに成功した。以上の理由から本年度は計画通りに成果を出すことができたと判断した。
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Strategy for Future Research Activity |
パラメーター自動調整モデルを,神経伝播モデルに対して適用し,効率的な情報伝達を実現するパラメーターを自発的に発見する数理モデルを作成する。そのために,代表者がこれまで提案してきたモデルを改変し,入力信号―出力信号間の増幅率を評価変数とすることで,情報伝達機能を最適化するパラメーターを力学モデルのアトラクターとして表現する。
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