Project/Area Number |
23K03237
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Research Category |
Grant-in-Aid for Scientific Research (C)
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Allocation Type | Multi-year Fund |
Section | 一般 |
Review Section |
Basic Section 12040:Applied mathematics and statistics-related
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Research Institution | Chiba Institute of Technology |
Principal Investigator |
関根 晃太 千葉工業大学, 情報科学部, 准教授 (80732239)
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Project Period (FY) |
2023-04-01 – 2026-03-31
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Project Status |
Granted (Fiscal Year 2023)
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Budget Amount *help |
¥2,080,000 (Direct Cost: ¥1,600,000、Indirect Cost: ¥480,000)
Fiscal Year 2025: ¥650,000 (Direct Cost: ¥500,000、Indirect Cost: ¥150,000)
Fiscal Year 2024: ¥650,000 (Direct Cost: ¥500,000、Indirect Cost: ¥150,000)
Fiscal Year 2023: ¥780,000 (Direct Cost: ¥600,000、Indirect Cost: ¥180,000)
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Keywords | 計算機援用証明法 / 精度保証数値計算 / 解の非存在証明 / 関数方程式 |
Outline of Research at the Start |
計算機を用いた証明は,四色問題の解決に至ったしらみつぶし探索が行えることが強みである.しかし,無限次元問題となる関数方程式では,小さい集合内に解が一意に存在することを計算機で証明する手法は考案されているが,小さい集合内に解が存在しないことを証明する手法は考案されていなかった.そのため,関数方程式の解に対しては,しらみつぶし探索ができない.それに対し,近年,代表者によって楕円型偏微分方程式に対する計算機援用非存在証明法に初めて成功したが,効率の問題によりしらみつぶし探索に至ることができない.そこで本課題では,考案した手法に対し効率化をはかり,非存在証明法の応用範囲を広げる.
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Outline of Annual Research Achievements |
関数方程式の解に対し,効率的な計算機援用非存在証明法を開発するために,2023年度には計画通りキー定理の導出を行った.従来は,非存在証明を行うための候補となる集合を,無限次元空間のみで検討していた.それに対し,非存在を検証するための候補となる集合をコンピュータで計算可能な有限次元部分と計算が不可能な無限次元部分に分割し,有限次元部分については,可能な限りコンピュータで評価することで,従来手法よりも効率的なアルゴリズムとなりえるキー定理を構築した.これにより,従来に比べ繊細な計算が可能になると考えられる.加えて,従来は不可能であった基底の係数レベルで有限次元部分については具体的に解が存在しない区間を把握できることにも成功する. さらに,計算機援用非存在証明法を利用する際に必要となる射影誤差定数についても,新たな公式を導出し,以下の論文として出版された: “抽象的なHilbert空間の有限次元部分空間への直交射影の誤差に対する最良定数”, 日本応用数理学会論文誌, 34巻1号, pp.19-32, 2024/3/25, doi.org/10.11540/jsiamt.34.1_19 上記論文では,抽象化されたHilbert空間上に対し,射影誤差定数の最良定数が無限次元部分の固有値問題に帰着してかけることをしめした.これにより,キー定理の導出だけでなく,アルゴリズム内で利用する具体的な定数でも計算機援用非存在証明法の効率化をはかれるようになる.
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
1: Research has progressed more than it was originally planned.
Reason
2023年度に予定をしていた解の非存在証明法のキー定理の導出のみができたため,順調に進展している.さらに,キー定理の導出以外にも予定していなかった本課題で重要となる射影誤差定数の公式まで導出できた.よって,当初の計画以上に進展しているといえる.
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Strategy for Future Research Activity |
当初の計画通りキー定理をアルゴリズム化し,コンピュータで実装する. さらに学会発表などでキー定理について公開も行う予定である.
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