| Project/Area Number |
23K03270
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| Research Category |
Grant-in-Aid for Scientific Research (C)
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| Allocation Type | Multi-year Fund |
| Section | 一般 |
| Review Section |
Basic Section 13020:Semiconductors, optical properties of condensed matter and atomic physics-related
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| Research Institution | Tohoku University |
Principal Investigator |
須藤 彰三 東北大学, 高度教養教育・学生支援機構, 特定教授 (40171277)
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| Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
川勝 年洋 東北大学, 理学研究科, 教授 (20214596)
冨田 知志 東北大学, 高度教養教育・学生支援機構, 准教授 (90360594)
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| Project Period (FY) |
2023-04-01 – 2026-03-31
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| Project Status |
Granted (Fiscal Year 2023)
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| Budget Amount *help |
¥4,680,000 (Direct Cost: ¥3,600,000、Indirect Cost: ¥1,080,000)
Fiscal Year 2025: ¥1,300,000 (Direct Cost: ¥1,000,000、Indirect Cost: ¥300,000)
Fiscal Year 2024: ¥1,300,000 (Direct Cost: ¥1,000,000、Indirect Cost: ¥300,000)
Fiscal Year 2023: ¥2,080,000 (Direct Cost: ¥1,600,000、Indirect Cost: ¥480,000)
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| Keywords | 原子トラップ / 表面拡散 / 温度可変型走査トンネル顕微鏡 / シリコン / 水素終端 |
| Outline of Research at the Start |
本研究では、温度可変型走査トンネル顕微鏡により、原子トラップ機構の解明と検証を行うこと、及び水素終端シリコン表面を用いた原子トラップ現象の探索を行うことを目的とする。はじめに、基板温度を10‐500 Kの範囲で変化させ、原子のホッピング運動を追跡し、シリコン表面における原子トラップの機構と原子ホッピングを行う表面ポテンシャルを明らかにする。次に、新たな原子トラップを探索するために、水素終端H:Si(110)-(1×1)表面の開発し、水素原子を引き抜くことにより原子トラップを形成する。これらの成果は、シリコン基板表面の単原子制御や金属ナノクラスター成長に新たな知見をもたらすものと期待される。
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| Outline of Annual Research Achievements |
本研究では、温度可変型走査トンネル顕微鏡(VT-STM)により、原子トラップ機構の解明と検証を行うこと、及び水素終端シリコン表面を用いた原子トラップ現象の探索を行うことを目的としている。初年度(2023年度)は,交付申請書の計画に従って次の2つの研究を遂行した。第一に「シリコン上のAg原子トラップ機構の解明(担当:須藤、川勝)」である。初めに加熱処理により、欠陥のないSi(111)-(7×7)表面を準備し,次に室温で、副格子10から20個にAg原子1個が吸着している状態を作った。VT-STMにより、基板温度を10‐500 Kの範囲で変化させ、原子間及び副格子間ホッピングを追跡した。現在,そのAg単原子の拡散及びクラスター形成過程を解析し、シリコン表面における原子トラップの機構と原子ホッピングを行う表面ポテンシャルを明らかにしようと理論計算を進めている。第二に「水素終端シリコン表面の開発と原子トラップの探索(担当:須藤、川勝)」を実施した。新たな原子トラップを探索するために、水素終端H:Si(110)-(1×1)表面の開発を行った。初めに、化学溶液処理法を適用し、試薬の選択および反応時間や温度の条件を探りながら、開発を進めた。現在、H:Si(110)-(1×1)表面は、光電子分光法によるバンド構造の観測には成功しているが、表面は筋状の凹凸構造で覆われている。更なる平坦化を目指すために、理論的にエッチングプロセスを解析し、条件を探った。その結果、比較的平坦な表面を得ることができた。
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| Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
Si(111)7×7表面に吸着したAg原子のホッピング(拡散)、クラスター形成過程を走査トンネル顕微鏡(STM)及び走査トンネル分光(STS)で観測した。測定温度は、室温(RT)及び41 K(LT)である。7×7基本単位格子は正三角形の二つの副格子からなり、副格子はAg原子に対して吸着ポテンシャルの井戸を形成する。そのため、クラスター形成過程において(n個)の原子が束縛された(Ag)n多原子状態が生じる。室温での拡散過程を追跡することにより(Ag)n(n=1~6)を観測することができた。室温では、原子が副格子内を拡散運動しており、白く広がって見える。室温測定から原子像を確認することは難しいが、低温では個々の原子像が確認できる。この結果とSTS観測により求めた局所状態密度をもとに、吸着構造および表面ポテンシャルを決定することができた。さらに、Ag-Ag及びAg-Si結合軌道の電子状態に関する知見を得ることができた。 第二の課題に関しては、初めに、AFM像をもとに表面形態の観察結果から高さ解析を行い、1次元パワースペクトル密度(PSD)を求めた。次に、得られたPSDを解析するために非線形微分方程式(Kramoto-Sivashinsky方程式)を用いたエッチング過程の定式化を行った。加えて、C言語を用いて数値解析のプログラムを自作し、数値シミュレーションを可能にした。その結果、実験結果(PDS)と数値シミュレーションの比較が効率的に行えるようになり、実験結果を再現することができたその物理的意味を含め,現在論文を執筆中である。
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| Strategy for Future Research Activity |
本年度は初年度で,当初の計画通りの成果を得ることができた。2年度には,今年の成果をさらに発展させることに加えて,交付申請書で提案した残り二つの課題についても研究を進める。課題(1)に関して、第一原理計算によりコーナーホール(CH)への吸着エネルギーの温度依存性を計算し、物理的・化学的性質を明らかにする計画である。また、STM像のシミュレーションも行い、クラスター成長過程への寄与等を含めて解明を進める。課題(2)に関しては、エッチング過程をマクロな非線形偏微分方程式を用いて解析し、負の表面張力係数、表面弾性率によって理解することができた。再度、数値シミュレーションの結果を見直し、線形項である表面張力係数、表面弾性率、加えてオンサガーカイネティック係数の物理的意味、非線形効果の役割等を明らかにする。そして投稿論文として投稿予定である。さらに、Si(110)平坦面の作成法に関する提案を行いたい。 新しい二つの課題にとりかかる。課題(3)「シリコン上の異種原子トラップ機構の解明(担当:須藤、川勝)」第一原理計算より、Li、Na、Cu、Au、F、I 原子が、Si(111)-(7×7)表面のコーナーホールにAg原子と同様にトラップされる可能性が示されている。申請者の実験の経験があるNa、Au原子について上記課題(1)と同様の実験を行い、現在提案されている原子トラップ機構のモデルが正しいのかを検証する。課題(4)「シリコン表面上のナノクラスターの物性(担当:須藤、川勝、冨田)」上記実験と同じ手順を踏むが、ナノクラスター形成のために、吸着原子密度を上げ、副格子10個にAg原子1個から10個まで吸着量を変えながら実験する。測定では、STMの実空間観察に加えて、STSによる電子状態の測定も行う。実験結果は、第一原理計算と比較して解析を行う。
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